美学生インタビューInterview
『学生時代だからこそできることを徹底的にやりぬきたい』
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1.自己紹介をお願いします。
あらたです。同志社大学商学部3回生です。今はNPO法人JAE海外事業部学生スタッフ統括をしており、具体的には海外ビジネスツアーを作っています。
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2.海外ビジネスツアーに携わったきっかけは何ですか?
元々、2011年の11月頃から色んなイベントを掛け持ちしたり、講演会をメインとしたイベントを立ち上げようとしていたりしました。でも、これは自分が好きな事では無い、自分の求めている事では無いと途中で思ったんですね。それで一度、全部リセットしました。そこでは、意識の高い学生をターゲットとするのではなく、よくあるサークルとして毎月一回飲み会をする場を作りました。そしてそれが落ち着いた段階で、次に自分の好きな事を頑張ろうとしました。
そこで、自分の好きな事が何かと言う事を考えた時、僕は『留学』に興味があり、『語学だけではなく、更に何かを目的にして留学しなさい』という先輩の意見を参考にして、留学の目的に『ビジネス』をプラスしました。また、留学先を考えた時、僕の父が製造業を営んでいるので、これから伸びると言われている東南アジアで更に英語圏内の国、フィリピン、シンガポール、インドが良いなと思って、バイトの先輩にそれらの国に詳しい人を紹介して頂きました。その方が前回の海外ビジネスツアーの代表の方でした。その人にインドの良さを教えてもらったのです。 -
3.インドの魅力とは何ですか?
2050年には経済大国として中国の次にアメリカとインドが並ぶそうです。その時、GDPでは日本は世界で8位か10位になる。その時、僕らは60歳くらいですが思いきり働いている間、インドは伸び続けている、そこに魅力を感じました。そんなインドで働いている経営者の方にお話を聞くことができることは絶対に何か掴めるものがあるはず、そして自分の好きなことが見つかるだろうと言う思いがありました。
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4.海外ビジネスツアーメンバーの内容を詳しく教えて下さい。
学生3人とNPOの社員の方2人で作っています。基本的に社会人の方には学生を陰で支えてもらっています。学生の役割は、一人は企画+インドの社長さんとの連絡役。もう一人が集客。そして事前研修、説明会、ツイッターやフェイスブックの管理などという役割です。僕は集客の担当です。チラシとか口コミの管理が主な業務です。
ちなみにツアーのコンセプトは『出会いがきっかけをつくる』です。更にキーワードが3つあって、『インドの企業への訪問』。『インド人の学生』そして『参加者の学生』です。具体的な内容は、インドの現地日本法人に行って、学生による社長さん達へのプレゼンをします。テーマは『これからインドでとるべき戦略』などです。で、それに対して社長からフィードバックをしてもらいます。その後、社長さんのお話や現地社員さんたちとの交流などを5社くらいします。更にインド人大学生、特にデリー大学の人が多いのですが、ダブルスクールで日本学校に通っている人を対象として参加者の学生と交流します。将来、協力者やライバルになるような人、インドのエリートですね。具体的にはワールドカフェという、一つのテーマをもとに意見交換や議論をします。
このツアーは結構、敷居や参加費も高いのですが、そこを乗り越えてきた学生は熱い学生しか集まらないので、そういう人たちと9日間を共に過ごすことで、インドの非日常な環境で自分を見つめ直して、日本に帰国してからのそれぞれの学生生活をより良いものにしてほしいと思っています。また、みんなをインドにただ連れていくだけでは無くて、事前研修を二回開いて勉強したり、ツアー中も自分の感じたことをまとめたり共有したりする場や事後研修を開いて、バックアップもしています。 -
5.あらたさん自身はどんな変化がありましたか?
メンターとなる人が見つかりました。この人に付いていきたい!という方です。中島敬二さんと言って、元、住友商事のインドの社長をされていた方です。その方は卒サラして会社を興し、人材業やレストラン、コンサルティングなどを経営して日本の青年をインドに呼んで貢献されている方です。インドに住んでいらっしゃるのでなかなかお会いできないので、僕から前のツアーの代表の方に代表を引き継がせてほしいと言いました。インドに行ってもっと『出会い』を学生に供給したいと言う思いが強くなったんですね。
ちょっと話が逸れますが、僕は自分自身の力で学生生活を作り上げたいと考えています。例えばインターンでどこかに行っただけでは無くて、0から何かを作る人というイメージです。僕にとって大学生活とは社会人になるための準備期間と考えています。大企業に入社することが仮に難しいとしましょう。では、どんな人が入るかと言うと一つは『高学歴』で勉強をすごくする人。でも、もう一パターンがあって、自分のやりたいことを貫き通す人。僕は後者を選びました。学生時代だからこそできることを徹底的にやりぬきたい。前者でも後者でもそんな先輩をたくさん見てきました。そして、最終的には僕は父親の金型の製造業の会社を継ぎたいと思っています。
ちなみにツアーの参加者では、語学習得だけの目的でこられたり、ビジネスに興味の無い方も参加しますが、ツアー後は企業でインターンをしたり、すぐに休学してアメリカに留学した学生もいらっしゃいます。 -
6.あらたさんからメッセージをお願いします。
読んでいる方が何回生かにもよりますが、1.2回生はちょっとでも自分が良いなと感じたら何でも手を出してほしいと思います。その後、大好きな事が見つかったら突き進んで欲しいと思います。好きでなければ続かないし、本気にはなれないと思います。だから頑張るのではなく、好きな事を見つけることが重要です。見つかれば自然と頑張れるから。そして、好きな事を頑張っている時に得意じゃないとか嫌な事ってあると思うんですけど、それはどうせやるなら面白いと思ってやるべきですね。
あとは毎日毎日感謝しています。何かをしてもらってありがとういうことは当たり前で、朝起きて、生きている事とかそれ自体に感謝するとか……。一人暮らしを始めた時に、自分の分だけでも家事がままならなかったのに、親は家族全員分の家事をしていた。お母さん、すごいなーって。そういう日常全てに感謝しています。一人では何もできないから。
あらたさん、お話有難うございました! (写真=きむらたかひろ、文=堺達朗)