美学生インタビューInterview
サークルの先輩に憧れてテレビ朝日の学生キャスターに!
学生時代に力を入れてきたことはありますか?
テレビ朝日の学生キャスターとしての活動です。大学で所属しているアナウンス研究会というサークルがきっかけでこの活動を始めることになりました。
サークルがきっかけだったんですね。
昔からテレビをよく見ていて、子どもの頃からアナウンサーは「完璧なお姉さん」という印象で憧れがあったんです。
ただ、アナウンサーは狭き門だし実際になるのは厳しいと聞いていて半分諦めていたんですけど、高校時代に行った大学のオープンキャンパスでこのサークルの存在を知って、アナウンサーに近い活動ができることや、人数も多く、イベント事なども多くて楽しそうなところに惹かれて入部しました。
そしてこのサークルで知り合った先輩に憧れて、学生キャスターにも興味を持ったんです。
どんな方だったんですか?
サークル内での役職が同じ方だったんですけど、一見話しにくそうに思ってしまうくらいに美人なのに、話すと元気で親しみやすく、良い意味でギャップがある方なんですよ。田原萌々さんという方で、今はテレビ朝日のアナウンサーをされています。当時はテレビ朝日の学生キャスターとして活動していました。
それで、私もこの先輩みたいになりたいと思って、2年生の秋にテレビ朝日のアナウンススクールに入ることにしました。
素敵な先輩に影響されて始めたんですね!スクールではどんなことを勉強していたんですか?
最初の半年は基礎科と研究科で3か月ずつレッスンを受け、テキストに沿って、あえいうえおあお、外郎売という発声練習をひたすらやっていました。その半年が終わってからも、自主練室に通い詰めて、家にいるときでも習ったニュース原稿を読み返したり、テレビで放送されているニュースを原稿に起こして読んでは録音して聞いたりといった練習を毎日とにかく繰り返していました。
始めて1、2か月経つ頃には声が以前より出しやすくなって、だんだんと滑舌も声質も良くなって声に芯がある感じになってきたかなと思います。そして、努力が実って3年生の冬に学生キャスターを始めることになったんです。
相当努力したんですね!決まった時はどんな気持ちでしたか?
今までは全て練習であって、誰にも聞かれないものだったけど、これからはカメラの前で1人でちゃんと正確に言わないといけないと考えると身が縮まるような思いでした。責任感やプレッシャーをすごく感じましたね。
実際に学生キャスターになってからはどんなことをしているんですか?
活動先としてはBSとABEMAの2つがあって、BSは15時に入って、ヘアメイクや原稿の下読みを済ませて16時54分から2分間が本番なんです。
この2分という時間がすごく難しいんですよね。2分間に2つのニュースを読むんですけど、時間がオーバーしてしまったら放送事故になってしまうので、そうならないように文章のまとまりごとに、何十秒で話すかというのをメモしてそれを意識して読んでいます。
もう1つのABEMAは夜勤という感じで、21時半くらいに入ってヘアメイクや原稿の下読みをして、23時に本番なんですよ。そしてその後に地震津波訓練をしてから、いつ速報が入っても大丈夫なように待機をして、5時45分にメイク直しをしてから7時にまた本番で、終了後も8時まで待機してやっと一通りの仕事を終えます。
キャスターとして活動するにあたって苦労したことはありますか?
イントネーションや発音の訛りを直すことです。私は岡山県出身なので関西弁に近いような訛りが混じってしまうんですけど、指摘されても正しいのが何かわからないことがあるんですよね。
例えば、「私が」と言うときの濁音の「が」は『鼻濁音』といって鼻にかかったような発音にしたり、「たぬきそば」の「き」は『無声化』といって声帯を振動させずに発音するのがアナウンスでの決まりなんです。関東の人はこれらが自然に身についているそうなんですが、私の出身の地域でははっきりと発音してしまうので、少し音が強めできつい印象を与えてしまうことがあるんですよね……。
自分では標準語だと思っていても実際は違うということがあるので、その点は丁寧に確認して直すように意識しています。
難しそうですね。では、これまでの活動の中で印象に残っていることを教えてください。
本番でニュースをスムーズに読めず、視聴者の方からコメントでご指摘を受けたことです。
ABEMAは10分ちょっとの時間で10本のニュースを読むので、疲れて途中で噛んでしまうことがあって、放送中のコメントにも「嚙んだ」などと書かれることもあるんですよね。アンチまではいかないけど、やっぱりテレビに出るとなると視聴者の方に些細なことでもご指摘を受けるんだなと思い、最初はうっ……と思ってしまうことがありました。
でも、経験を積むうちに噛んでしまうこともほぼなくなって、もし言われることがあったとしても多少のことはそれほど気にしなくなりましたね。噛まないことももちろんですが、ニュースは小さい子どもからお年寄りまで聞いているので、より聞きやすいようにゆっくりハキハキと話すように心掛けています。
では最後に、今後の活動への意気込みを教えてください!
今は4年生で、卒業後はアナウンス活動を活かした別の職業に就くので、こうして活動するのは残り数か月なんですけど、学生の中でもわずかな人しかできない貴重な経験ということを忘れず、視聴者の方の心に響くように読んでいけたらいいなと思います!
スケールの大きさが魅力の韓国ドラマにハマり中
最近ハマっていることはありますか?
韓国ドラマを見ることです!以前から、少し離れた目や平行眉、白い肌、ファッションなどを理由に、周りから「韓国のハーフなの?」とか「韓国好きなの?」と聞かれたり、韓国人に間違えられたりすることがあって(笑)
当時はそれほど特別に韓国が好きというわけではなかったんですけど、びっくりするくらいたくさん言われたのでだんだんと気になるようになって、さらに母からの影響で自粛期間くらいから韓国ドラマもよく見るようになりました。
韓国人っぽいと言われたことがきっかけだったんですね(笑)特におすすめの韓国ドラマはありますか?
定番ですごく話題になったものだと思うんですけど、『愛の不時着』ですね。韓国人の女性であるセリがパラグライダーに乗っている時に竜巻に巻き込まれて北朝鮮に不時着し、そこで出会った男性のジョンヒョクと政治的な障壁がありながらも恋愛が生まれるという内容なんです。
話題になったドラマですよね!特にお気に入りのシーンはありますか?
最後の別れのシーンです。2人が国に帰らなきゃいけないということで国境線にいて、お互いの国の自衛官が見張っているという状況の中、どうしても離れたくなくて抱き合っているのに結局その自衛官たちに引き剥がされてしまうんです……。その剥がされる瞬間のお互いの手がなんとかかすり合う感じから、本当に離れたくないんだなというのが伝わってきて……。
基本的には国際恋愛も結婚もできるのに、政治的な問題というのが絡んだ瞬間にそれが絶対に許されないことになってしまうし、そういう障壁があるからこそ余計に燃えるような気はするんですけど、一緒に居たくても居られないのってすごく辛いんだろうなって思います。
確かにそういった大きな問題があって上手くいかないのって苦しいと思いますけど、つい共感してしまいそうですよね。ちなみに韓国ドラマのどんなところが魅力だと思いますか?
全体的にスケールが大きいところですね。ドラマの長さも日本の倍くらいで展開も色々な方向に行くし、ファッションや家などもどれもおしゃれで最先端なのでその点も惹かれますね。
あと日本の場合だと、女優や俳優の方を既に他の番組などで知っていて、その方のある程度の性格などのイメージがついてしまっていると思うんですけど、韓国だと出演者のことをあまり知らないので、先入観無しに純粋にストーリー自体に入り込んで楽しむことができるのも良いかなって思います。
それと、日本は恋愛に関して、男性よりも女性の気持ちがが少し重いという状況になりがちだと思うんですけど、韓国は逆で男性の方が愛が深くて嫉妬しやすいということが多いのでそっちの方が日本の女性的には嬉しいというか、共感できる内容なんじゃないかなって思います。
様々な点で日本のドラマとは違いがあるんですね。せっかくなので、他にも中山さんのおすすめがあれば知りたいです!
何かしらの障壁がありながらも恋愛をするというような内容が好きなんですけど、『恋するアプリ Love Alarm』という作品がおすすめです。好きな人が近くにいたらアラームが鳴って、それで安心を得るけど、鳴らなかったときに少しヒヤッとしたり、わざと鳴らせないようにしたりして関係をコントロールするという内容で、切ないんですけど私的には好きですね。
他にも、『青い海の伝説』という人魚が人間になって恋するけど海に戻らなきゃいけないというものや、『相続者』というお金持ちの男性と貧しい女性が身分の差を乗り越えて恋愛するというものもおすすめです。
どれもすごく面白そうで興味深いです!
実は卒論のテーマも韓国ドラマに関することなんです。ゼミの教授に「好きなことをテーマにしたら最後までちゃんと書けるよ。」と言われたことをきっかけに、日本でも大ヒットした『愛の不時着』と『太陽の末裔』の2つの魅力を共通点を探しながら書いています。英語英文学科に所属しているので、全て英語で書かなきゃいけないので大変なんですけどね……(笑)
卒論のテーマにもしているんですね!確かに韓国ドラマって奥深そうです。
そうですね。どんなに過酷な状況であっても、大切な人と一緒に乗り越えようとする姿に人間の生命力を感じたり、強い絆や信じることへの素晴らしさを実感したりできるので、自分も周りの人と一緒にいられる状況を大切にしよう、感謝して生きようと思えます!