美学生インタビューInterview
推薦枠狙いから一転、4か月の猛勉強!
青山学院大学文学部のフランス文学科に進学した理由を教えてください。
高校2年の時にオープンキャンパスでフランス語の模擬授業を受けたのがきっかけです。
「フランスって日本では『おフランス』って言われていたり少しマイナスなイメージもあるけど、色々な化粧品やアパレルのブランドを生み出してる国なんだよ」というようなお話を先生がされていたんです。
それまではあまりフランスに興味はなかったんですけど、意識して見ると確かにフランス発祥の有名なブランドってたくさんあるし、フランス語が店名に使われてるカフェも日本に多いなぁと思って。それでフランス語を学ぶのもアリかなって思うようになったんです。
受験勉強はどうでしたか?
実はもともとは指定校推薦枠を狙っていたんですよ。その枠はフランス文学科ではなく英米文学科だったんですけど、英語も好きだから最初はそっちを目指していて。
でも、高3の秋にその推薦枠に落ちてしまったんです。そこから一般入試に切り替えて、約4か月必死で勉強を頑張りました。
それは大変でしたね。
推薦枠を取れる気でいたから、3年生になってからは勉強せずに結構遊んでいて(笑)だから挽回するのが大変でした。しかも、3年の秋から受け入れてくれる塾もなかなかなくて、探すのにも苦労しましたね。
さらに辛かったのが、クラスメイトの大半が指定校推薦で早々に進学先が決まっていて、受験をするのは10人しかいなかったんです。休み時間、みんなが遊んだりテレビの話をしたりしてる間もずっと勉強……。昼休みは図書館で、学校が終わったら塾で、朝から晩まで勉強漬けの毎日でした。
合格した時はどんな気持ちでしたか?
インターネットで自分の受験番号を入力して合否を確かめる形式だったので、めちゃくちゃハラハラしたのを覚えています。
合格した時に一番に出てきたのは両親への感謝の気持ちです。特にお母さんは、私が受験を諦めて付属の大学に行こうかと考えていた時に「あなたはただ楽してるだけでしょ?それでいいの?」って言ってくれて、それで受験を決意したんですよ。だから一番感謝しています。
合格を報告した時、家族はどんな反応でしたか?
みんな、たった4か月じゃさすがに無理でしょって思ってたみたいでびっくりしてましたね。でも、お母さんだけは「合格できると思ってたよ。」って言ってくれて、すごく心に沁みました。
大学で実際にフランス語を学んでみてどうですか?
フランス語の文法や日常会話、文化、社会、政治など幅広く学べて楽しいです!日本人とフランス人の違いも知れて興味深いなぁって思います。
例えば、フランス人は冷たくていじわるな人が多いという話とか。日本人は外国人に英語で話しかけられたら英語で答えようとするけど、フランス人の中はフランス語を突き通す人もいるらしいんです(笑)
授業を受けていてもそういった気質の違いは感じます。日本の先生って丁寧に教える人が多いけど、フランス人の先生は結構ぶっきらぼうで、例えば私たちがフランス語を音読してると下手くそだからってかぶせてくる先生もいたり(笑)
でも、そういうリアルを知れるのが面白いし、言語の勉強を通してその国の価値観が見えてくるのが楽しいですね。
フランスへ旅行に行ったことはあるんですか?
まだ、ないんです。2年生の間に行こうかなと思ってたんですけど昨年はコロナの影響で行けずで……。
それは残念ですね。4月から3年生になりましたが、将来については何か考えていますか?
今はまだ特に決まっていなくて、これから色々な企業のセミナーを受けていく中で絞っていきたいです。ただ、せっかく大学で勉強しているので、何かしらフランスに関わる仕事ができたらいいなとは思っています。
練習のために牛乳を1日に5本消費!
勉強以外に何か頑張っていることはありますか?
去年の9月から始めたカフェのアルバイトです。
ステーキレストランと併設されてるカフェで、「美味しいステーキを食べたあとにコーヒーを飲みませんか?」っていうコンセプトのお店なんです。エスプレッソの量や濃度を毎日2回計ったりとコーヒーへのこだわりも本格的。私にとって初めてのことばかりなのでとても勉強になっています。
最近力を入れてるのが、ラテアートの練習です。コロナの影響でお客さんが少ない間にたくさん練習させてもらって、今では社員さんに認められてお客様に提供するラテも作らせてもらえるようになりました!
すごいですね!ラテアートって簡単にはできなさそうなイメージですが……
私もまだまだ複雑なのは描けませんけどね(笑)
練習を始めた頃はまったく上手くいかなくて、牛乳1本で4杯くらい作れるんですけど、1日に5本くらい消費してました(笑)作ったラテはお客様には提供できないので、隣のレストランのスタッフさんにあげたりしてましたね。
色々なアートがあると思いますが、どんなものが描けるんですか?
初めはシンプルな「ハート」を描く練習をしました。その次は「チューリップ」。これは大きさの違うハートを3つ描いて作るものです。その次が「レイヤーハート」というもので、ミルクを注ぐピッチャーに振りを加えることで輪郭が何重もの層になります。
私が今、できるのはここまで。社員さんはもっと難易度の高い「スワン(白鳥)」とかも描いてますね。
上手く描くコツってあるんでしょうか?
描く前の準備が肝心だと思います。
ラテを作る際には「フォームドミルク」という、牛乳にエスプレッソマシンから出るスチーム(蒸気)を入れて泡立てたものを使用します。このスチーミングが上手くいかないと、ボソボソとしたミルクになってしまうんですよ。
上手くいくと粘度のあるツヤツヤとしたミルクになって、綺麗なラテアートができます。このスチーミングも空き時間にたくさん練習しました。
最後に今後の目標を聞かせてください。
やっぱり社員さんたちのようにもっとレベルの高いアートを描けるようになりたいです。「スワン」を描いてお客様に提供することを目指して頑張ります!