美学生インタビューInterview
ミスキャンパス同志社2019グランプリの吉村恵里子ちゃんが1年ぶりに美学生図鑑に登場!
当時の心境やファイナルイベントの思い出について振り返ってもらいました。
YouTubeでは、ファイナルイベントで軽音楽部の仲間とともに披露した椎名林檎さんの『人生は夢だらけ』の歌唱シーンも一部公開!インタビューと合わせて是非ご覧ください♡
タイムリミットは5分間 ホンモノの音楽を届けるために
1年前のこの時期はミスコン期間真っ最中でしたよね。吉村さんにとってミスコンはどういうものでしたか?
私にとってミスコンは、軽音楽部との絆を深く実感できるものでした。
ファイナルイベントでは自己PRで1人5分ずつ時間を貰えるんですが、私はどうしても椎名林檎さんの『人生は夢だらけ』を歌いたくて。しかも、軽音楽部のみんなと出たかったんです。でも、いろいろ苦労がありまして……。
どんな苦労ですか?
1人に与えられた転換の時間がたった5分なんです。なんにもない舞台におっきなグランドピアノとドラムのフルセットとコントラバス、そして演奏者たち18名の譜面台、椅子、あとライト、全部を用意するのをたった5分でしてくださいって言われたんですね!もう無理じゃないですかそんなの!
そんなに楽器が必要なんですね、確かに難しそう。
もう何回も何回も頭の中でシミュレーションをして、出演する演奏者たちとも何回も相談して、出ない軽音楽部員の仲間たちにも頼んでこの5分でお願いします!って言って。なんにもないところから魔法をかけたようにパッと出来あがったのでもう印象にしか残ってません。
みんなが一丸となって私を応援してくれたことが本当に嬉しくて、ミスコンというと私の中では軽音楽部のみんなの顔が浮かんできます。
良い仲間に支えられたんですね。でも、どうしてその曲をやりたいと?
椎名林檎さんが大好きっていうのもあるんですけど、詳しく言うと『人生は夢だらけ』って曲と『女の子は誰でも』っていう曲を歌ったんです。
2曲目の『女の子は誰でも』は1年生の夏に4年生の先輩に一緒にやらへん?って引っ張ってもらって初めて組んだビッグバンドだったんですね。その時にビッグバンドのやりがい、みんながいるから音がノッて生きた音になって、その上に自分の歌を乗せて、それがホンモノになるって知っちゃって、ビッグバンド大好き!ってなっちゃって。
『人生は夢だらけ』は歌詞を一度聞いてくださったらわかると思うんですが、人生って夢だらけなんですよ。自分次第でなんとでもなりますし、努力で自分のやりたいようにやれる。今の時代もそうだと思うので。なんでやりたいかって言われたら、もうその曲が大好きで自分もその曲に救われたっていうのもありますし、ビッグバンドは観客の方にホンモノの音楽を届けられるんじゃないかって思ったからです。
ミスコンに出ること自体に迷いはなかったですか?
ありました。でも、私ずっと歌をやっていてミスコンに出るまでにも大勢の方の前で歌ってたので、特別緊張することはなかったんですけど、他のファイナリストが年上の方々だったので、もうコテンパンにされるのかなくらいには思っていたんです(笑)
コテンパン(笑)実際はどうでしたか?
コテンパンっていう言い方がちょっと悪いんですけども、年下だからダメとかは勝手な私の決め付けだったなって今は思いますし、先輩方と一緒に半年間過ごして、ホントに面白い人で、メイクを教えてもらったり、ご飯にも連れて行ってくれましたし、毎回のイベントがホントに楽しみだったので出場する前の自分には「年下だからって関係ないよ!」って言ってやりたいです(笑)
それぞれが頑張っていて、私なら歌を、他のみんなはコスメやポートレート写真を載せていたり、ライブ配信をやったり、別のことで自分をさらけ出して頑張っていた半年間だったので、ライバルというよりむしろ“高め合えた良い存在”でしたね。
本番直前に声が出ない!
期間中に参加したイベントで思い出に残ってるものを教えてください。
なんだったかな~。あ、すごく面白かったのが神戸コレクション!歩きました、みんなで、ウフフしながら(笑)
でも、直前まで私たち、歩くって聞いてなかったんですよ。で、当日直前に「歩きます。」って言われて「歩くん~!?」みたいになって、みんなで一生懸命歩く練習をしましたね。めちゃめちゃ焦りました。サプライズにもほどがありますよね。でも、嬉しかったです。楽しかったですし。
逆に、大変だったことって何ですかね?
毎日、SNS活動をしてたんですが、写真が足りん。本当に足りないんです。SNSを更新することは苦じゃなくて楽しいんですよね。でも、写真がないのであらま~これはどないしょ~ってなって。
私、カメラマンさんとかに1対1で休みの日を1日使って撮影してもらうのってあんまりやってなくって、ちょっと苦手で家族に携帯で撮ってもらったりしてたんですが、お姉ちゃんを引っ張り出して撮ってもらったり、大学に来てる友達に授業なう、みたいな感じで撮ってもらったりして、気付いたら写真フォルダが自分の顔だらけになってて。もう嫌ですよね、そんなの。ファイナルが終わった時にめっちゃ消しました(笑)
そのファイナルについてですが、本番の日、会場を見た時の心境ってどうでしたか?
椅子がたくさん並べられてるし、舞台上にもキラキラしたものが色々と準備されてるし、今日で終わっちゃうんだなっていうのを身に染みて感じて。
みんな緊張してるのか割と口数が減っていて、特にBGMも流れていなかったので、朝ですし、ちょっとシーンとした空気だったイメージがあります。伝染するように私も緊張しちゃってすごく寂しく感じましたね。たぶん私が一番緊張して固まってたかなって思います。
仕方がないですよ。大きな舞台ですから。
私、緊張してきたら声が枯れてくるんです、ボーカルなのに。最初のオープニングで歩いた後に、エントリーナンバー1番だったのですぐ歌の出番だったんですね。でも声が出なくて、これヤバイって思って。
えっ、それは本当にヤバいですね……!
裏の部屋で「あああああぁぁぁぁぁ!!」ってめっちゃ叫んだんですよ。めっちゃ叫んで、かなえちゃん(Entry No.2の南香菜絵)とるか姉(Entry No.5のセバウン瑠花)に「うるさい!!」って言われて(笑)そしたら声が戻ったんです。
緊張しいっていうのもあるんですけど、ビッグバンドのみんなを連れて来てるからには最高のものを届けないといけない……!っていう自分の中での責任もあって、上手く出来るかなっていう心配がありました。あそこまで大勢の人の前で歌ったのは初めてだったので、歌ってる時に誰を見たらいいのかわかんない。
いつもは“みんなキティちゃん”って思いながら歌ってるんですよ。でも人が多すぎて、どうしよう!!みたいな。みんなの顔は見るんですけど、ちょっと目線を外しちゃいました。
舞台の上から観客の顔は見えるんですか?ライトが当たってるとあまり見えなさそう。
照明がパン!と明るかったらそうなんですけど照明を暗く抑えていたので、クリアに見えちゃうんですよこれが。だからお客さんがつまんないって思ってたらつまんないっていう表情にもなりますし、すごっ!と思ったらすごっ!って表情にもなりますし、正直みんなの顔を見るのも怖かったです。
でも、見えちゃうんですよね?舞台の上からはどう見えましたか?
前の方に軽音楽部が集団で座っていたり、私の経済学部のお友達とかもまとめて座っていて、すっごい笑顔なんですよ。私より笑ってんじゃねーかってくらい笑っていて、あれはもらい泣きならぬ、もらい笑い?なんていうんですかね、もらっちゃいましたね。
最後まで支えてもらったんですね。
歌うまでは音響が上手くいくか、映像がちゃんといくか、照明がちゃんと出来ているか、色々なことが不安だったんですが、それが上手くいった時に、軽音楽部みんなで嬉しさを共有して、最高!って感じだったんですね。
ですから歌い終わった時に燃え尽きちゃってて、歌の方が私の中では魂を込めてパンッ!とはじけ飛ばせたんじゃないかと思っていて、もう歌って終わったら燃え尽きて、あぁ~ってなりましたね。
自分の全てをさらけ出して
まだ賞の発表が残ってるのに燃え尽きてしまったんですか?
私の中では歌が上手く出来たことが嬉しくて感動して。感無量になったとこがあったので、ほわんってしてた気持ちで舞台に立ってたんですね。そしたら色々な賞があって、最後にグランプリ発表じゃないですか。それまで私、あんまり名前呼ばれなかったんですよ。結構頑張ってたんだけどな!と思うんですけど、賞の数も人数分ということもあって。
そしたら軽音楽部の私の1つ下の、私に憧れたって言って入ってきてくれたボーカルの後輩が手を合わせて祈ってくれてたんですね。それを見て、あ、ヤバッ、私、何ぽわ~んとしてるんだ、こんなに願ってくれてるのに、それを見てハッ!と現実に戻って。
こんなに仲間に思ってもらえてるんだなって感謝の気持ちでいっぱいで、もうそれを見て泣きそうになって。軽音楽部のみんなに背中を押してもらって、半年間応援してもらったことだけでも十分だって思ってました。
そんな想いの中でのグランプリ獲得だったんですね。
ほんまに?ってところはありましたね、もらった時は。本当に長い1日でした。ファイナルイベントって、朝から夕方まであったので。でも、あっと言う間に過ぎて、自分の中では出し切った、やり切ったって思っていて、グランプリをもらった時は、自分の歌が届いたのかなって思って嬉しかったですね。
軽音楽部の仲間や周りの友達も喜んでくれたんじゃないですか?
ポップコーンが弾ける様にめちゃめちゃ喜んでて、「やっと終わったね!」「えりよし、ホントにおめでと!」って全員が言ってくれたんです。
1年前に戻るとしたら、またエントリーしますか?
確実にしますね。大きな、本当に得るものがあったどころか、化けて変わったくらい私の中のメンタルも、コスメとか髪の毛くるくる~とか服装とか、全てを気にするようになったので、全部が変わったんじゃないかなって思ってます。
ミスコンに対してネガティブな考えを持ってる人っているじゃないですか。見た目だけでしょ、とか。
確かに人を見た目で判断したり、何か肩書きがあるからっていうので判断するのは絶対に良くないって思うんですが、ミスコンって本当にそれだけじゃないんです。
少なくともウチのミスキャンパス同志社は、頑張った分をみんなが見てくれていて、それで応援してくれてるので。私はミスコンに出て、見た目どころか中身の方が2倍、3倍に強くなっちゃったような気がしますね。
ミスコンの活動は自分にとってプラスになるものでしたか?
とってもプラスになったんじゃないかなって思います。
私、声が低いのがすぅごいコンプレックスで、幼い頃に「なんで私ってガラガラ声なの~」って両親に訴えてたくらい声が嫌いだったんですね。でも、ミスキャン活動で歌を本格的に発信しだした時に色々な方に「その声質めっちゃいいね!」「すごく特徴的だけど聞いててリラックスできるね。」って褒めてもらって。それで、「あ、いいんじゃん、自分の声!」みたいな風にその時からちょっとずつ好きになり始めて。この声質、大事にしようって思いました。
私にとってミスコンは、自分の中の弱い部分とか、逆に強い部分とかを、全部ひっくるめてさらけ出すことで、進化した自分になれたと思っています。あとは、同志社軽音楽部を前面に出して、ウチの軽音すごいんだよってことも伝えられたのもすごく嬉しかったです。
今まさに今年度のファイナリストたちが頑張っています。最後にその子たちにエールをお願いします!
超しんどいと思うけど、辛いことももしかしたらあるかもしれないけど、その先に、すごく良いものになって全部自分に返ってくると信じているので、本当に全力で頑張ってほしいです。
でも、無理はせず。ですね。本当に頑張ってほしいです。