美学生インタビューInterview
アナウンサーはリレーでいう“アンカー”だと思うんです
日本大学芸術学部の放送学科に進学した理由はなんですか?
私は将来アナウンサーになりたくて、何回かオープンキャンパスに行ったりインターネットで調べたりするうちに、実習の授業が多くて環境や設備の面でアナウンサーを目指すのにピッタリだなと思って進学を決めました。
大学で他のことを学びながら放送研究会やアナウンススクールで技術を高めている人が多いと思うんですけど、私は早いうちから専門的なことを学んでアナウンス技術を高めたいし、自信をつけたいなって思っています。
特殊な学科ですよね。どんなことを学んでいるんですか?
前期は放送業界のことやテレビ番組が作られる過程などをみんなで学んで、後期からはそれぞれアナウンスやテレビ、CM、ラジオ制作などいくつかのコースに分かれてより専門的なことを学びます。
私の進むアナウンスのコースでは実際に発声や滑舌の練習をします。イメージとしてはアナウンススクールのような感じですね。実際に放送局で使われているようなカメラで収録してテレビ番組を作ったり、録音ブースを使ってラジオ番組の制作をしたりもします。
新型コロナの影響で、まだ実際には学校に行けていないので分からないんですけど、同じような夢を持った人が多いと聞いているので、そういう仲間と4年間一緒に勉強できるのが心強いし嬉しいですね。
やっぱりまだ学校には通えていないんですね。
今はオンラインで授業を受けています。実技がメインの学部なので、先生たちも大変そうにしていますね。
でも、スタジオを映して「こうやってカメラ使うんだよ。」とかモニター越しで実際に使ってみせてくれたりだとか、オンラインの特徴を活かしたこともできているなと感じています。画面に全てが映るので、対面でやったらきっと気づかないんだろうなっていうようなカメラの後ろの機器もよく見ることが出来ています。
アナウンサー志望でもカメラの使い方を習うんですか?
そうなんです!アナウンサー志望ではあるんですけど、放送学科の学生としてまずはどうやったらテレビやラジオが完成するのかとか、どんな人たちが関わって番組を作っているのかというのを学んでいます。
大学で半年学んできて、放送の裏ではたくさんの人が関わっていることを知りましたし、みんなが必死で作った作品を視聴者の方に伝えたり、放送が無事に成功するように守る最後の砦がアナウンサーだなって感じました。放送制作の過程では、リレーでいう“アンカー”のような存在だなって思います。
そもそも、アナウンサーを目指し始めたのはどうしてなんですか?
もともとテレビがすごく好きで色々な番組を見ている中で、笑顔や元気をたくさんのアナウンサーから貰っていたので、アナウンサーの仕事っていいなとはずっと漠然と思っていました。
そんな中、高校生の時に宝塚歌劇団が好きになって、宝塚専門のテレビ番組を見ていたんです。司会進行をされていたアナウンサーが、「この人を応援したいな!」とか「この作品見てみたいな!」と視聴者である私に魅力が伝わってくるような話を出演者から引き出してくれていたんです。
出演者の方を事前にしっかりとリサーチしているのも伝わってきて、人のことを引き立たせることができるのってすごく素敵な仕事だなって思いました。その瞬間、中学生時代からの漠然とした憧れが、自分の中で夢に変わったんですよね。
宝塚歌劇は偉大!私の人生に影響を与えてくれました
宝塚が好きなんですね!
はい。本当に大好きで、宝塚のことならいくらでも語れます!大学受験の面接でも宝塚について語りました(笑)
面接で趣味のことを聞かれて、宝塚が好きと話したんです。芸術学部ということで、面接官は芸術に詳しい先生なので、宝塚にも詳しくて意気投合しました!私もその話のおかげで面接開始前は緊張していたのにすごく楽しみながら話せたし、終わった後に「やり切った!」って思うことができました。本当に、宝塚は偉大ですね。
どんなことを話して意気投合したんですか?
花組公演の『MESSIAH(メサイア)』という作品のことをお話しました。この作品を受験する前にたまたま観に行っていて、そうしたらその先生もちょうど見に行っていたみたいで。「『MESSIAH(メサイア)』良かったですよね!」という話で意気投合することができたんです。
「メサイア」というのは救世主という意味なんですけど、この作品がなかったらもしかしたら今の大学に合格していなかったんじゃないかなって思うと、ある意味、私にとって救世主と言える作品じゃないかなと思います。
すごいですね!そもそも宝塚を好きになったきっかけは何ですか?
もともと姉がすごく宝塚好きで、テレビで放送されている作品を私も見ていたんです。
高2の時に姉に連れられて東京の宝塚劇場に生の作品を見に行って、その時「こんな綺麗な人が世の中に存在するのか。」と衝撃を受けて鳥肌が立ってしまいました。その物語は完全にオリジナルで架空のものだったんですけど、実際にそういう人物が世の中に存在するんじゃないかって思うくらいリアルで。
でも、物語のあとのショーになると全く別人のようになるんですよ。女の人が男役をやるっていうのも本当にすごくて、「どこからそんな声が出ているんだろう?」とか「なんでこんなに滑舌が良いんだろう?」とか、そういうところまで考えてしまって完全に虜になりました。
水上さんにとって宝塚歌劇はどんな存在ですか?
今では、宝塚を見に行くために私も頑張ろうと思えるほど私にとって大きな存在になっています!宝塚を好きになっていなければ、アナウンサーを本格的に目指し始めたきっかけになった番組もきっと見ていなかったと思うし、本当に私の人生に影響を与えてくれているものだなって思います。