美学生インタビューInterview
“可愛い”や“媚びる”だけにはならないガールズバンド
大学生活で力を入れていることはありますか?
「Gambit(ギャンビット)」という、青学の女子3人組のバンド活動です!メンバーは、ギターボーカルの私、ベースの琉歌、ドラムの中川紅葉の3人で、所属していた軽音サークルでの繋がりで知り合い、半年前に結成しました。
以前から音楽活動はおこなっていたんですか?
高校3年間は芸能事務所に所属して、「Luna.」名義でシンガーソングライターとして作詞作曲、楽曲リリースなどの活動をしていました。
他のこともやりたいと思って一度音楽を辞め、大学に入って2年間くらいは出身である千葉の親善大使や、CMやドラマ出演などのタレント業をしていたのですが、20歳の誕生日に開いたバースデーライブで、ソロとGambitでの出演という形で音楽活動を再スタートさせたんです。
ふわふわした見た目とは裏腹に自分の意見をしっかりと持っていて話し好きな琉歌、決断力があり姉御肌で高校時代からバンド経験のある紅葉、末っ子で反抗期のようにわがままを言っていじられる私(笑)音楽歴も学年も性格も異なるのですが、みんな仲が良くてすごくバランスが取れているなと思います。
3人とも個性豊かで魅力的ですね!バンドとしての注目ポイントはありますか?
「強い女性像」をイメージした歌詞かなと思います。私たちはモデル活動などをする中で日常的に“女性”を意識することが多いのですが、”可愛い”を全面に出すのも違うし、媚びるだけにはなりたくないと思っているんですよね。恋愛の曲でも自分主体で、「かまってあげてもいいよ」みたいなスタンスで(笑)
あとは、ライブの際には自分たちが弾く楽器の音以外にも「同期音源」という、キーボードや楽器以外の音なども重ねていて、色々な音が入っている点も特徴かなと思います。
ちなみに、演奏中は叫ぶように歌ったり、ガツガツと演奏したりするのに、MCになると途端にゆるゆるになる点も面白いと言われます(笑)
Gambitのことがもっと知りたくなってきました!ファーストシングル『結惚れ』の見どころについても教えてください。
曲は転調が多く、特徴のあるメロディーがポイントかなと思います。コードも意外だったし、歌もどうしても最後の音が取れなかったりしてレコーディング直前まで不安もあったのですが、どの曲よりも練習したので今は一番安定して歌えるようになりました。
またMVは、青山キャンパスの教室や相模原キャンパスの芝生など大学内の色々な場所で撮影していて学生感があるところもポイントです。あと、私が以前習っていたチアや新体操、バレエなどを活かして、MVの中で何回か踊っているシーンがあることも注目する点かもしれません(笑)
青春感のあるMVと疾走感のあるメロディがとても癖になりますね!Gambitとして今後やっていきたいことはありますか?
定期的な曲のリリースやMV制作、SNSでの発信を通じて多くの人に知ってもらえるきっかけを作りたいと思っています。300人、500人、それ以上に人を集めてワンマンライブも開催してみたいですね。
あと4月からライブ活動を本格的に行っているのですが、最初に六本木でライブをした時にすごく盛り上がってもらえて、初のグッズ販売で応援してくださっている方々と直に話す機会があったのがすごく感動的で……!自分たちの音楽を聴いて楽しんでもらいたいという思いでやっているので、曲はもちろん、MVや発信するコンテンツ、物販など、色々な切り口から誰かを救うような、心を揺さぶるようなものをお届けできたらと思います。
また、私自身としては主軸はバンドに置きつつシンガーソングライターとしての活動も続けていきたいと思っています。ちなみに以前はTikTokのCMで、サカナクションさんの『新宝島』をギターを左右に持ち替えて弾き語る「ギター左右弾き」を披露しました。
これはオーディション会場で突然言われて練習してなんとかやり遂げたのですが、この時みたいに何か難しいことがあったとき、劣等感を持たずに出来ないことも含めて個性だと思って楽しめるのが自分の強みなので、今後も色々なことに挑んでいきたいと思います!
熱く生きる、粋なカッコよさのある時代
最近ハマっていることはありますか?
昭和の文化に触れることです!音楽、ファッション、食べ物、生き方など、昭和にはすごく憧れがあるんですよね。
ちなみに私自身も、電子決済は一切やっていないし、勉強やスケジュール管理もスマホより紙派で、現代のデジタル化に逆行して生きるアナログ人間なんです(笑)
そもそも昭和の文化に興味を持ったきっかけは?
昭和のロックバンドが好きなお父さんの影響です。中高生くらいから、つられて聴いたりレコードを買ったりしてどんどんハマっていきました。
比較的テンポが早く、ノリや楽しめることが重要視されがちな今の曲とは異なり、昭和の楽曲は小説や物語のように楽しめる曲が多いし、バンドマンがライブで動き回ったり客席に飛び込んだりする熱量もカッコいいなと思うんです。少し世代は異なりますが、エレファントカシマシさんなどは昭和の熱気が感じられて好きですね。
あと音楽以外にも、昭和の価値観や生き方などにも魅力を感じます。例えば、私のお父さんはお母さんの誕生日にはさらっとネックレスをプレゼントしたり、しっかりと言動や行動に示す。人に対して熱く、そして人情深い人なんですよね。昭和の人のそういった粋なカッコよさが素敵だし、労働環境やジェンダー問題など、今ほど整備されていない環境で大変だったと思うけど、そんな中で生き抜く熱さがいいなと思います。
確かに、ドラマやライブ映像などを見ても昭和には熱気を感じる気がします!
あとは、親世代に盛んだったディスコにもすごく興味があります。今のクラブとは違い、飲みに行くみたいなノリで会社帰りに上司と行くような場所だと聞いて面白いなと。
それと、肩パッドの入ったジャケットやミニスカートなど、バブル期のファッションもいいですよね。そういえば私、お母さんには不評だったのですが、大学の入学式は黒いスーツに細い黒のネクタイをして、エレカシを真似したファッションで行ったんですよ(笑)
あと食も、昭和というか、昔ながらの建物や年配の方がやっているようなお店が好きなんですよね。特にビールに合うがっつりした物が好きで、渋谷周辺の町中華に行って炒飯や餃子を食べながら呑むことにハマっています!
最近だと、渋谷の「麗郷」というお店のぷりぷりの海老が乗った炒飯や、代々木の「山水楼」というお店の焼き餃子が特に美味しかったです。ちなみにラーメンは町田商店、油組総本店が好きで週2くらいで通っています(笑)
昭和には魅力が満載なんですね!
昭和の魅力を、ライブなど何かしらの形で表現できたらいいなと思っています。パフォーマンスを真似したり、ディスコみたいな雰囲気の会場で演奏したり、色々な色のジャケットも持っているので、ファッションも取り入れたりできたらなと考えています!