美学生インタビューInterview
ミスキャンパス立命館2019グランプリの中林奈々ちゃんが1年ぶりに美学生図鑑に登場!
当時の心境やファイナルイベントの思い出について振り返ってもらいました。
\YouTubeチャンネルでインタビュー動画も公開中/
目が真っ赤になるまで涙が溢れて
グランプリ受賞から約1年経ちました。中林さんにとってミスコンとはどういうものでしたか?
周りの期待も大きかったですし、その期待に応えなきゃっていう重圧とか絶対に後悔のないものにしたいっていう自分の気持ちが大きくのしかかってたんですけど、終わってみて振り返ってみると、もう辛いことは忘れるくらい楽しい期間でした。
プレッシャーも大きかったんですね。グランプリ受賞したことについてはどう感じてますか?
正直、獲った直後も今も、私がグランプリっていう実感は湧いてないんですけど、グランプリを頂けたっていうことは本当にありがたいことですし、周りが“中林奈々がグランプリで良かった”って思ってもらえるような行動を今後もしていきたいなと思っています。
ミスコンの活動で一番思い出に残ってることは?
「人間力向上レッスン」は心に残っていて、全レッスンでだいたいのファイナリストが涙を流しました。
美しさは外見だけではなく内面から磨こうっていう活動で、先生から与えられたトークテーマでだいたい3、4分のスピーチをするんですけど、絶対に自分に嘘をついてはいけない、綺麗事なんていらないから胸の内を明かすんです。
自分はこんな気持ちだったんだなっていうのを吐き出すことで涙が流れて。それに対して先生がすごく厳しい言葉を掛けるんですよ。それがじんわりあったかい言葉に聞こえてくるんですね。とても心に染みて、そのレッスンの後はみんな目が真っ赤で、私は5回中4回泣きました。
どんな話をするんですか?
自分の人生の中で一番挫折した出来事とか苦しかったこと。
私は小学校の頃にいじめに合っていて、学校に朝行ったらまず上履きがないし、机に「バカ」とか油性ペンで書かれていたり、「奈々ちゃんは入れないでおこう。」という話が聞こえてきたりとか。
あとは、今となってはそんなに大きな話じゃないって思うんですけど、大学受験に失敗したことは結構自分の中で大きな挫折だったので、その話を細かくさせてもらったりとか。
いじめられた過去の話などを人に話すのは本当に勇気がいることだと思います。
そうなんですよ。あまり大学の友達にもしたことがなかったし、することでもないなって思ってたんですけど、これから同じ険しい道を歩んでいく仲間だと思ったら話せたというか。みんなも同じように話してくれたので、私も話そうっていう勇気を持てたなって感じます。
第1回目のレッスンがファイナリストになって3週間後だったので、みんなお互いのことをあまりよく知らない状況でそういう話を聞くことで心の距離が縮まりました。
本番の舞台でまさかのセリフ忘れ!?
ミスコンに出るとなると人前に立つことも多くなりますが、不安は?
小さい頃からクラシックバレエやピアノを習っていて、ステージに立つことは慣れていたので、その辺の抵抗は全くなかったです。
でも、ミスコンと言えばSNSの更新が大切だと思うんですけど、そもそも私、更新頻度がものすごく低くて出場する前は1か月に1回したらいい方くらいだったんですね。なんですけど、ミスキャンパス立命館には「Twitterは1日1回絶対、インスタグラムは週に2回以上」っていう決まりがあって、すごく苦戦しました。
自分になりに工夫したことはありますか?
もう、日常をさらけ出す。写真を撮るときって友達と行った時とか、恥ずかしいって思うかもしれないんですけど、「写真撮ってもらっていい?」ってお願いしたり、どこに行っても自分が発信したいって思えることは全て発信できるように、まずは恥じらいを捨てること。
それから自分の時間を結構使ってしまうと思うんですけど、隙間隙間で出来ることを、フォロワーさんからのコメントの返信とかを細かくするようにしてSNSを十分に生かしきろうという気持ちで頑張りました。
SNSを動かすのって大変ですよね。
大変ですね。たまに誹謗中傷とか不快なコメントを頂くこともあるので、気を病んでしまう子とかもいたんですけど、そういう人には「ちょっと不快に思います。」と、自分が我慢するんじゃなくて、コメントを返すことで自分自身のストレスも楽になるし、相手にも伝えたいなと思ってきちんと返すようにしてました。それで応援して頂けなくなったらそれは仕方のないことだなと思って割り切って。
最初は、また言われてる~みたいな感じだったんですけど、終わりに近付くにつれて、いやいや、わかってないな~ぐらいの上からの気持ちで考えれるようになって。それも人間力向上レッスンとか、みんなで活動をしてるうちに強くなったというか、みんなも色々と言われてることもあると思うし、私だけじゃないよって思って強くなりました。
ファイナルイベント本番が近付いてきた時、やっぱり緊張感はありましたか?
1週間前くらいは寝れないし、気を抜くとなんでか分かんないですけど涙が出るってくらい心が安定してなかったです。私の場合、前日は“もうどうにでもなれ”と思って、常に変な踊りとか変顔とかして心を安らげていました(笑)
プレッシャーは感じますよね。本番は練習とは違いましたか?
スポットライトも当たるし、あっ、ヤバい、私いま注目されてる!って思っちゃうとすごく緊張しちゃって。歓声も他の子が呼ばれてる時と比べて自分への歓声が、あ、ちっちゃい……って思った時には余計震えたりして。そういうのがすごく緊張に繋がりました。
1回だけリハーサルがおこなわれていたんですけど、その時はスタッフさんしかいないですし、観客も椅子しかないんですよ。だから会場の広さとか目線とかの練習にはなるんですけど、緊張感の練習にはあまりならなくって、ちょっと本番に影響しちゃったかなっていうのはあります。
当日、人一倍緊張してしまって、ウォーキングでステージに出た瞬間、足がずっと震えていたり、ウォーキング以外で発表する場面が文化発信、その時はインタビュアーの方と対談する形だったんですけど、「〇×ですか?」って聞かれて、私が答えないといけないのにセリフを忘れてしまって。
そういう場できちんと受け答えするのって難しいですよね。上手く乗り切れましたか?
アハハ……って観客に目を向けて笑ってからインタビュアーの方を見て、なんでしたっけ?みたいな顔をすることで、質問してくださった方が答えるっていう謎の返しでちょっと会場が沸いて。この子、間違えたんだな~って思われたと思うんですけど、私は逆にそれを自分のものにしなきゃ!と思いました。
その後、着物ファッションショーと最後のスピーチがあったんですけど、さっき会場を沸かしたし私には出来る!と思って、一人ひとりの目を見ながら堂々と話すことができたので、1個その失敗があったからこそ、ポン!と緊張の沼から抜けられたというか、それが逆に良かったんじゃないかなって思います。
舞台の上で喋ってると観客の顔とかも見えますよね。
インタビューの時にミスしてしまって、えへへって笑った時に、何人か知り合いの顔を見つけたんですよ。その知り合いも笑ってくれていて、その人たちの顔をスピーチの最初にもう1回見つけて、「大丈夫、見守ってくれている」と自分を安心させて。
次に審査員の方々の顔もしっかり見て、私はこう思ったんだと強く伝えられるように、逆に目を合わせにいくようにして喋ることで、聞いて!っていう強い思いに変えられました。
1年前に戻るとしたら、ミスコンにはもう出ません!
スピーチが終わって、いよいよ賞の発表。その時の気持ちはどうでしたか?
クライアント賞が先に発表されるんですけど、最初はその賞の感じでこの子がグランプリかな?って予想がつくかなと思ってたんですよ。でも、全然わかんなくて。お母さんとお父さんの顔を見て、どう思う!?みたいな感じで目で訴えたら、両親の方が不安げな顔で見てるんですよ。だからどうしよう!?って思って(笑)
私、結構準グランプリ狙いだったんですよ。準グランプリで呼ばれたい呼ばれたい!と思いすぎて、呼ばれなかった瞬間「ヤバイ!」「どうしよう~!」と思って、お母さんとお父さんの顔を見ても泣きそうなんですよ。
その後、グランプリの発表ですってなった時にドラムロールが鳴って、「グランプリは……!」のあとにすっごい長い沈黙があったんです。10秒くらい。これ、発表ある?本当に発表されんの?ってくらい長くてどうしようって思ってたら、バン!ってスポットライトが当たって「中林奈々さんです!」だったんですよ。
でも、当たったことにビックリし過ぎて、「へ?」みたいな。全然良い顔できなくて、スポットライトを浴びた衝撃のまま前に行って、まだ実感できてないのにスピーチするんですか!?って感じで。親の顔を見たら喜んで泣いてるし、両親が泣いてるのを初めて見たので、そのことでも衝撃を受けちゃって、言葉が出てこなくて。
どんなことを喋ったんですか?
その時のスピーチで何を喋ったかは覚えてなくて。YouTubeに動画が残ってあるのでそれを見たんですけど、もう支離滅裂なことを言ってて、グランプリを頂いたって言うのに「後悔はありません!」みたいなこと言ってて、失礼じゃん!みたいな。自分に幻滅するくらい変なスピーチをしちゃって。
グランプリ獲ったときのスピーチもっと考えとくべきだったなと。ファイナルイベントの後悔が唯一それです(笑)
ミスコンに出場する前とグランプリを獲った後で、中林さん自身に変化はありましたか?
かなり成長したと思います。
一番自分の中で成長したと思うのが、私、変なプライドが大きくて、友達に対していいなと思っても素直に褒めれないとかあったんですけど、ミスキャン始めて、良いと思ったら素直に良いって伝えたくなるし、可愛いって思ったら可愛いって言いたくなるし、素直に伝えるってことがこんなにも自分にとっても良いことだし、相手にとっても良いことなんだと気付けたのが自分の中で大きな成長かなと思いました。
グランプリを目指してエントリーする子もたくさんいるんですけど、自分なんかがミスキャンに応募していいのかな?って思う子もたくさんいると思うんですよ。
私も実際、ファイナリストになれると思ってなかったしグランプリなんて夢だったので、それを叶えられたことで、挑戦してみてわかることもたくさんあるよっていうことを伝えたいというか、ミスキャンって敷居高いとか、応募しにくいって思ってる方にも応募してほしいなって思うようになりました。
1年前に戻るとしたら、もう一度エントリーしますか?
ん~~(笑)そうですね……もう1回あの苦労をするんだと思ったらもういいです。もういいですけど、この経験自体は自分の人生において宝なので大事にしてます。
今年度のファイナリストたちも今、頑張っていると思います。その子たちにエールを送るとしたら?
実際、今年のファイナリストの子たちにも会わせていただいて、一人ひとりの個性とか頑張りを直接見させてもらったんですけど、長いようですっごい短いし、アッと言う間なので、自分自身が1ミリも後悔しないくらい努力しつくしてほしいなっていうのはあります。
大きな舞台ですから、頑張りきらなかったら後悔が残りますよね。
すっごく残ると思います。私はグランプリ頂いたんですけ、それでもあの時、もう少しこうしたら良かったなっていう気持ちがまだあるので、もしそれでグランプリを獲れていなかったと考えたらもう恐ろしい後悔ですよね。
自分が「やり切った」って心から言えるくらい努力してほしいなって思います。