美学生インタビューInterview
紆余曲折あったミスコン活動
昨年のミス慶應理工コンテストで見事グランプリに輝いたそうですね。約1年が経った今、振り返ってみてどうですか?
未だにミスコンを通して仲良くなった他大学のミス・ミスターコンテストに出場していた子たちと繋がりがあって普段から遊びに行くこともあるので、それが一番と言っていいぐらいの理由で出て良かったなと思っています。
あと、カメラマンや美容学生の人など、普通に学生生活を送っていたら知り合わなかったような人たちともミスコンを機に関われて、今まで狭いコミュニティの中で生活していた分、世界がより一層広がったように感じますね。
そもそもどうして出場することになったんですか?
矢上祭(理工学部の学園祭)の実行委員をしている友達に、LINEで「出てみない?」ってゆるーく誘われたことがきっかけです。慶應全体のミスコンだったらとてもじゃないけど出れないけど、理工のミスコンだったら規模小さめだしいいかなって、私も最初は軽い気持ちだったので、二つ返事でOKしました。
そしたら、後日「あ、そういえば正式に出てもらうことになったから!」ってその友達に道ですれ違いざま口頭で告げられました(笑)
かなりライトな感じで決まったんですね(笑)始まったミスコン活動はどうでしたか?
公式の活動はほとんどSNSだけだったんですけど、もともとSNSをそんなにする方じゃなかったのに、「出たからには勝ちたい!」って負けず嫌いな性格に火が付いちゃって毎日更新していたんです。それが最初の方は少し大変だったかも。めっちゃ考えちゃうんですよね、文章練るのとか、写真選ぶのとか。
SNSに投稿する上で心がけていたことはありましたか?
バリエーションをつけるようにはしていました。
例えば、私は画像とかをいじるのが好きなので、私を画像の中に溶け込ませたコラージュ画像を、「#写真を見て思いついたことをコラ画像にする」ってタグをつけて投稿していました。あの時のマイブームでしたね(笑)
面白いことしたくなったので始める!#写真を見て思いついたことはコラ画像にする
第1弾。昭和記念公園の写真は、私にはこう見えました🧐 画像いじるの好きなんです笑 pic.twitter.com/sbj82FTrJy
— 尾林美月 ミス慶應理工2019GP (@miss_keioygm193) August 25, 2019
画像だけだとつまらないかなとも思ったので、動画を撮って「動く私」を投稿してみたり、4歳から習っている特技のエレクトーンの動画を載せてみたりもしました。
ぐっもーにん☀️
昨日の金曜ロードショーに合わせて、「天空の城ラピュタ」と「君をのせて」のメドレーをエレクトーンで弾きました!
髪型と服装はシータっぽくしたつもり笑
エレクトーンの魅力がより多くの人に伝わればなと思います✨
続きの動画はリプへ↓#天空の城ラピュタ #金ロー #エレクトーン pic.twitter.com/55PrLN5MwA— 尾林美月 ミス慶應理工2019GP (@miss_keioygm193) August 31, 2019
SNSを毎日更新するのは大変だったけど、試行錯誤しながら少しずつ慣れていったと思います。ミスコンの活動が始まって1か月ぐらいはすごく順調だったかな。ただ、後半戦に入ってからは、想定外の展開がいくつも起きてしまったんですよね……。
何があったんですか?
実は、ミスコン活動中にエレクトーンのアンサンブル部門の地区大会があって、嬉しいことに金賞を頂いたので、1つ上の大会に出場することになったんです。ただ、偶然にもその大会とミスコンの結果発表の日程が重なっていて……。
それはまずいですね。
そうなんです。でも、ミスコンの日程もエレクトーンの日程も変えられないし、どう頑張っても神奈川にある矢上キャンパスと千葉にある大会の会場を行き来するのは無理でした。その件では本当に実行委員の方々を困らせてしまって……本当に申し訳なかったです。
ただ、エレクトーンはアンサンブルなので3人で出ていて、もし私がいなかったら歯抜けになってしまうんですよね。一緒に出場していた2人も私のミスコン活動を応援してくれていてすごく悩みはしたんですけど、私の代わりはいないし、やっぱり仲間は裏切れないなと思ったのでエレクトーンの方を優先することにしました。
1人で出ているミスコンではなく、3人で出ているエレクトーンを選んだわけですね。
でも、その決断をした後、今度は台風の影響で矢上祭もエレクトーンの大会も中止になってしまったんです。
先に矢上祭の中止が決まったんですけど、実行委員の方々が頑張ってくださったおかげでミスコンの結果発表の場だけ後日、設けていただけることになりました。自分のことだけを考えれば、結果発表の場にいない人がグランプリに選ばれることはないと思っていたので、延期になって正直少し助かったなっていうのはありましたね。
ただ、矢上祭の中止が前代未聞のことすぎて、実行委員の方々の困っている姿を見ていると単純には喜べませんでした。ミスコンの結果発表は延期になったけど、他の矢上祭に関わること全てがなくなってしまったので、雰囲気がお通夜みたいになっていて……とても複雑な気持ちでした。
そんな感じでモヤモヤしていると、結局エレクトーンの大会も中止になってしまいました。本当に残念でしたね。
確かに、想定外の展開の連続でしたね……。紆余曲折あった中で催された、延期になっていたミスコンの結果発表はどうでしたか?
正直、色々あった中での結果発表だったので、まさか自分の名前が呼ばれるとは思っていませんでした。だから、ドゥルルルルル、バン!って自分にスポットライトが当てられた時は、本当に信じられませんでした。
マイクを向けられてからも考えがまとまらないまましどろもどろになってしまったんですけど、とにかくとってもとっても嬉しかったですね。
きっかけは些細だったし、活動中は状況が二転三転してしまったけど、ミスコンに出場したことで友達の幅は広がって、さらにはグランプリまで頂けて、人生変わった!っていうぐらいに色々なことが変化しました。今ミスコンに思うことは、本当に“出て良かった”の一言に尽きますね。
グラグラなステージと1年後のステージ
ミスコン以外に、大学生活の思い出はありますか?
1、2年生の時にダンスサークルに入っていたことです!
昔からダンスを習ってる子がカッコよくて憧れてて、でも私にはエレクトーンがあったし、中高にはダンス部もなかったので始める機会がありませんでした。だから、大学生になってやっと憧れを叶えられると思って、「Revolve」というサークル内の「waack」というジャンルの所に入りました。
どうして「waack」というジャンルを選んだんですか?
人が良かったんですよ。「waack」には女子メンバーしかいなくて、先輩がみんな優しかったんです。最初に好きだと思ったダンスのジャンルは違うものだったんですけど、少し体験してみてどれも難しくてできる気がしなかったので、ここの先輩なら優しく教えてくれそうだなと思って選びました。
エレクトーンを弾けるからダンスもできそうですけどね。
私もリズム感あるからできるかなって思ってたんですけど、あんまりできなかったです(笑)前で踊ってる先輩を見て同じように手足を動かそうとするんですけど、手の動きだけ分かっても同時に足も動かさないといけないから覚えられなくて。まぁエレクトーンも手足違う動きするんですけどね(苦笑)
できない分、練習にはちゃんと毎回参加して先輩に教えてもらいました。まだ足りないなと思ったら家でも一人、鏡の前でバタバタしてましたね。家だと広いスペースを取れないから、ゴンッとか手をぶつけたりしてましたけど(笑)
印象に残っているステージはありますか?
新歓のステージですかね。中庭ステージと大ホールステージで踊ったんですけど、中庭ステージはもともとこのサークルに入る決め手になったステージだったので、1年後、自分がそのステージに立っていることにじーんと来るものがありました。大ホールステージはものすごくグラッグラで安定感がなくて怖かったので、ある意味印象に残っています(笑)
勉強のために3年生になって辞めた後、サークルで知り合った人たちとの繋がりはSNSだけになってしまったんですけど、思い出は記憶の中にたくさん残っていますね。
三次元復元のスペシャリストになる!!
尾林さんは現在4年生ですが、どんな研究室に入っているんですか?
情報工学科のコンピュータビジョンの研究室に入っています。コンピュータビジョンがどういうものなのか説明しろと言われると困っちゃうんですけど……私、説明するのが下手なので、研究室の人に「違うよ!」って言われないか心配です(笑)
例えば、コンピュータビジョンの実験に、市松模様のボード上にぬいぐるみを置いて、色々な角度から写真を撮って、二次元位置と三次元位置の対応を計算して、コンピュータ上に立体を復元するみたいなのがあるんですけど……実験の説明をそのまましても想像しにくいですよね(苦笑)
実用的なものを例にすると、昨年から販売開始されたZOZOMATにコンピュータビジョンが応用されています。お店に行ってわざわざ試し履きをせず、ぴったりサイズの靴をネット購入できるように、ZOZOMATはスマホカメラと連動して自分に合ったサイズの提案をしてくれるんです。多分こっちの方が想像しやすいと思います。
【リリース】株式会社ZOZO、スマホで簡単に足の3Dサイズが計測できる「ZOZOMAT」を無料配布。予約受付を本日スタート
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— 株式会社ZOZO (@ZOZOIncPR) June 24, 2019
どうしてこの研究室を選んだんですか?
もともと情報工学科を選んだ理由は、CGを勉強したかったからなんです。小さい頃から宇宙番組を見るのが好きだったんですけど、ある時、自分は宇宙に興味があるんじゃなくて宇宙番組のCGに興味があることに気づいて、それで情報工学科を選びました。
でも、研究室を見て回っていると、コンピュータビジョンも面白そうだと思ったし、何より研究室の先輩の雰囲気が良かったのでこの研究室を選びました。大学院と合わせて3年間お世話になる所の雰囲気はとっても大事です(笑)
サークルも先輩の雰囲気で選んでましたよね(笑)勉強は大変ですか?
きっと、もっと大変な人もいるだろうなって思います。でも、日々、何かしらの課題に追われている気がするから、私は私でいっぱいいっぱいですね。本当に分からない課題だったら2、3日うーって悩むのは当然だけど、簡単に終わらせようと思ったら終わらせられる課題もやり始めると凝っちゃって。自分で自分の首を絞めている気がします(笑)
大学院にも進学するということですが、将来の目標はあるんですか?
まだふんわりしてるんですよね。でも、せっかくここまで道を絞ってきたから、研究室に関連しているような仕事、少なくとも情報工学系の仕事に就けたらいいなとは思っています。カッコいいエンジニアになれたらいいなーって感じです(笑)
折角の機会なので、最後に目標を決めてみませんか?(笑)
じゃあ、三次元復元のスペシャリストになります(笑)身の回りの色々な物をパソコン上に三次元復元しちゃうぞー!!