美学生インタビューInterview
マウスを使った実験は、恐怖<実験対象として面白い……!?
大学ではどんなことを学んでいますか?
先進工学部の生命システム工学科という学科に所属し、人間の身体の仕組みについて学んでいます。
高校では物理化学を履修していたのですが、もともと人の身体に興味があったので、深いところまで突き詰められたら面白そうだなと思い、生物系に特化した学科に進学してみました。
授業ではどんなことをするんですか?
今3年生なのですが、週3で3コマ使ってやるくらい、実験をすることが多いですね。4年生になる4月からは平日は毎日研究室に通う日々になります。
例えば、極性の違いを利用し、卵の中に含まれる色々なタンパク質の中から目的のタンパク質を抽出できるか確かめる実験や、メンデルの遺伝の法則を実際に植物を使って調べる実験、植物を媒体にして虫の反応を調べる実験なんかもあります。
特に虫の反応を調べる実験では面白い発見がありました。例えばキャベツが芋虫に食べられたりすると、キャベツに防御本能が働くんです。それで自分を芋虫という敵から守るために、芋虫を食べてくれる虫を呼ぶ匂いなどのシグナルを発するということが分かったんです。植物にも動物のような感覚が備わっているのだと思い、面白いなと思いました。
色々なことを勉強するんですね!特に印象的だった実験はありますか?
マウスを解剖して免疫細胞の数を調べたり、脳を分解して脳の神経細胞の観察をしたりする実験です。マウスは哺乳類で身体の仕組みが人間に近いので、実験ではマウスを使うことが多いんですよ。
……解剖という言葉を聞いただけで怖いのですが(笑)
最初のうちは、もちろん怖かったです。実験のためにマウスを殺す作業は先輩方がやってくださるのですが、つい数分前まで生きてたマウスの首を絞めたり、ハサミを入れたりする姿には心が苦しくなります。
でも、実験を進めて臓器を見ていき、ここに心臓や卵巣があるんだ!などと分かると、実験対象として切り替えて考えられるんですよね。実験を通して神経細胞や免疫細胞や仕組みを知って、自分たちの身体について分かっていくのは純粋に面白いんです!
それと発生学といって、受精卵になってから生まれるまでについて知るのも面白さを感じます。女性の月経の仕組みをホルモンレベルで解明できたり、卵巣の中の細胞まで調べたりして、受精、妊娠、出産という人間が経験する身体の変化を知ることは役に立ちそうだなと思います。
確かに実生活にも役立つ知識が得られそうですね。
妊娠、出産という点で言えば、妊婦さんは自分の体型を気にする方も多いと思うのですが、妊娠中に太らないように食事を控えちゃうと子どもに栄養がいきにくくなるんですよね。それと、子どもも栄養を蓄えようという身体になり、将来太りやすくなってしまうんです。実際に以前、親戚の方が妊娠した時にこのことをお伝えし、勉強したことが活きたなと思いました。
今後学んでいきたいことはありますか?
4年生からは研究室に配属されて、遺伝子レベルのゲノム編集や遺伝子組み換えなどについて学ぶ予定です。現在は臓器や細胞など、遺伝子などの一歩前の段階を勉強しているのですが、研究室の勉強はその先の一番細かい部分までさらに深く学べるので楽しみです。内容としては遺伝子組み替えDNAを細胞に投入して PCRを使って遺伝子発現を調べたり、核酸の合成や分解をしたりすると思います。
実験を通してみんなの役に立つことを解明していきたいですし、私生活では学んできたことを活かして暮らしていけたらいいなと思います!
コンテストを通じて表現力がUP!生物学の研究とモデル活動の両立を目標に頑張りたい
勉強以外に大学生活で力を入れたことはありますか?
昨年、東京理科大学のTUSアンバサダーコンテストというコンテストに出場しました。
正直、1年前まではコンテストは遠い存在で自分には関係ないと思っていました。高校からダンスを始め、大学でもサークルでKPOPのダンスをやっているので人前で踊ることは楽しいなと思うのですが、それ以上目立つとなるとハードルが高いなと感じてしまっていて。
でも、サークルの先輩が一昨年のコンテストに出場していたのをきっかけにインスタグラムで他大学などのミスコンを見るようになり、コンテストを通して学生ならではの、でも普通に過ごしていたらできない経験をすることに憧れの気持ちが湧き、思い切って挑戦してみました。
勇気を出して出場してみてどうでしたか?
コンテストを通して成長できたなと思っています。今まではSNSで自分の写真を載せないタイプだったので最初は顔を出すことすら抵抗がありました。でも、今は写真を載せて自分の生活を伝えることに抵抗がなくなり楽しいと思えるようになったし、笑顔はもちろん、色々な表情で写真を撮れるようになったと思います。
また自分の話をするのも苦手意識があったのですが、コンテスト本番のスピーチなど、人前に立って自分の思いを発信する機会を頂けたことで、緊張せずに自分自身を表現する力も身に付いたと思います。
コンテストを通じて人前に立つことに対する苦手意識が得意に変わっていったんですね!
知名度を上げたいと思いつつもSNSのフォロワーが伸びずに悩んだり、実験やレポートで忙しい中で活動をしていくのは大変だったりもしました。
でも、他の大学の方が活動する様子を見てへこたれちゃいけないと思い、SNSでは出身地である茨城県のお祭りに行った投稿や、サロンモデルや被写体モデルなどの写真を載せたり、毎日投稿して投票の呼びかけを続けていきました。
確かにインスタグラムには様々な姿の写真が載っていますね。すごくスタイルが良くて羨ましいなと思ったのですが、外見に関する努力は何かしていますか?
大学に入ってからニキビ改善のために食生活を見直したら、高校時代と比べて5、6キロ痩せました。小麦製品や揚げ物、お菓子などを食べないようにしたり、夏でも毎日湯船を浸かるようにしたりしています。
それとお腹を引き締めるためにお風呂前後に腹筋をしたり、フェイスラインを綺麗にするために、舌を口の中で回したり、「い」と「う」の口の形に動かしたりなど、小顔トレーニングなども継続してやるようにしています。
勉強も美容も日々努力されているんですね!今後目指したいことはありますか?
卒業後は大学院に進む予定です。SNSを通じて案件やモデルのお仕事を頂いたりするようになったので、そういった活動をしながら研究者としても励んでいきたいです。また、TUSアンバサダーコンテストの存在や、研究しながらこういった活動している人もいるんだということを広められるように頑張っていきたいです!