美学生インタビューInterview
ミス慶應のファッションリーダー!積み重ねた“自己分析”
ミスコンに応募しようと思ったきっかけを教えてください。
私は小学生から慶應に通っているので、もともと慶應のミスコンに興味があって漠然と憧れを抱いていました。とはいっても見る専門で、出場したいと思ったことはありませんでした。
直接的なきっかけは、大学生になってから「あれ?私、何も頑張れていない……」と感じたことです。コロナ禍で思うような大学生活を送れなかったんですけど、そんな状況でも周りの慶應生は自ら起業したり、資格の勉強や部活・サークルの活動に熱中していたんですよね。
それなのに、自分は何もできていないな、と不安を覚えたので、何か全力で頑張れることに挑戦したかったんです。また、中〜高校生の時は剣道に打ち込んでいたので、その分大学生になって熱中できるものがないことへの不安は大きかったです。
ちょうどその時、昨年のミスター慶應の候補者だった先輩からミス・ミスターコンについて話を伺う機会があって、お聞きするうちに、「ミスコンに出場できたら、自分を成長させることができるんじゃないか」と思って応募することを決意しました。
応募する時は勇気が要りましたか?
もともとミスコンを見てはいたものの、私自身SNSが苦手だったのもあって、どれだけSNSに投稿したり配信をしたりするかを知らず、「なんとかなるでしょ!」と楽観視してしまっていたので、そんなに勇気を振り絞ったというわけではないです。
でも、実際に活動が始まってから事の重大さに気づきました(笑)お披露目の時が一番緊張しましたね。当時は、「私なんかがミスコンに出てファンになってくれる人はいるのか?」とネガティブになってしまっていました。
最近では、友達と街でランチをしている時に店員さんから「ミス慶應の方ですよね?」と声をかけてもらったり、インスタグラムのダイレクトメッセージで「今日、◯◯で見かけました!」と言ってもらうこともあって、すごく嬉しいのと同時に「ミス慶應としての自覚を持って行動しなきゃいけないな」と背筋が伸びる思いがします。
想像以上の反響があったんですね。ちなみに、応募の際はどんな写真を選びましたか?
1枚目は姉に撮ってもらった写真で、変にキメようとせず自然体な感じだったので選びました。
2枚目の全身写真は、新しいコートがあまりにお気に入りすぎたのでチョイスしました(笑)
応募時に比べてフェイスラインがシュッとされていて、垢抜けた印象があります!
実は、1か月で約6kg痩せたんです!
初めの2kgは、ダイエットをして体重を落としました。主に食事制限をしたのですが、偏食なので一日3食シュークリームを食べたこともありました(笑)あまり良くない方法だとは分かっているんですけど、甘い物はやめられないので!とにかく量を減らして、好きな物を食べました。
あとの4kgは、ミスコンへの緊張感であまり食べられなくなって自然と痩せました。食べ物を目の前にした時、SNSを通して多くの人が自分の写真を見てくれていると考えると、少しでも痩せていた方がいいんじゃないか、とか考えちゃって。そうしたらダイエットをしなくても、自然と体重が落ちましたね。
でも、その緊張感のおかげで「いつ誰に見られても恥ずかしくないようにしなきゃ」とか、「日頃の言動に気をつけよう」と意識するようになったので、少し大人になったんじゃないかな、と信じています(笑)
ダイエット以外に、垢抜けのポイントはありますか?
パッと見て多くの人の目に留まるようになるにはどうしたらいいかを考えました。そこで、憧れの女優さんやモデルさんの真似をするばかりではなくて、“自分に似合うもの”を研究しましたね。
例えば髪色。実は、これまで茶髪や金髪にしたこともあってかなり迷走していたんです。でも、色々と試して自分に似合うのは黒髪だ、という結論にたどり着きました。
あとは、自分に雰囲気が似てる女優さんやモデルさんを探して、どんな服着てるんだろう?って見てみたら、結構似合う色が分かったりするんです。大事なのは、真似じゃなくてあくまで“雰囲気を掴む”ということだと思います。
例えば、私は黒髪がチャームポイントだと思っているので、黒髪が印象的な堀北真希さんを参考にしました。堀北さんはブルーの洋服を着ていることが多かったのですが、そのブルーが黒髪ととてもマッチしていて!それがきっかけでブルーが大好きになりました。私はもともとはピンクが大好きだったんですけど、全然似合わなくて(笑)自己分析を重ねた結果、今ではブルーが自分に似合う色だし、大好きな色になりました!
SNSのどの写真を見ても、ファッションの系統に偏りがなくて素敵だと思いました。普段どのようにコーディネートを組んでいるのですか?
中学生の頃からお洋服が大好きなのですが、時期によってファッションの系統を変えていたんです。中学の時はパンツスタイルが好きで、ガウチョパンツをよく履いていたり、高校の時は短パンやミニスカートをよく履いていたりしました。
最近は、大人っぽく見せたいのでロングスカートに挑戦しています。とはいっても、オールジャンルが好きなので中学や高校時代に好きだった系統も今でも好きでずっと着ているんです。それが幅広いコーディネートのレパートリーに生きているのかもしれません。
あとは、多くのファッション誌に触れると幅が広がると思います。それぞれのファッション誌にはコンセプトがあるので、やっぱり1冊読むだけでは偏りが出ちゃうんですよね。テレビに出ているタレントさんの服も、可愛いと思ったらすぐに似ているものを探します。他の人のファッションを少しアレンジして自分のファッションに取り入れると、かなりジャンルが広がります。
常にお洒落にアンテナを張っているんですね!豊福さんのファッションに注目している方も多いのではないですか?
本当にファッションが大好きなので、ぜひ注目して欲しいです!それと、意外と黒髪のモデルさんやインフルエンサーって少ないんですよ。だから、黒髪の方は特に私のコーディネートを参考にしてもらえたら嬉しいです!
「ミスコンは一種のマーケティング」 広がる将来の展望
熱いファッション愛が伝わってきました。将来は、ファッションに関わる仕事をしたいと考えているのですか?
ファッションはあくまで趣味なので、趣味のままで留めたいです。むしろ、最近はミスコン活動を通して色々な職業に興味を持ち始めました。
例えば、マーケティング職。商学部に通っているのでもともと勉強している分野ではあるんですけど、ミスコンに出るにあたって、いかに自分の個性をアピールするかを考えるのって一種のマーケティングじゃないですか。どんなに良い商品やその商品を宣伝する良い広告を作っても、実際にその商品を買ってもらえなかったら意味がないのと同じで、たくさんの人に注目されていても日頃から投票してくれるコアなファンがいなければミスコンにおいては不利なんですよね。
そこで、「どうしたら日頃から投票してくれるファンになってもらえるのか」を考えたら、やっぱりそれだけ応援してくれるファンの方には特別な恩返しが必要だなって思って。私の公式LINEがあるんですけど、公式LINEを友達追加してくださっている方はたくさん投票してくださっている方々なんだろうな、と思っているので、他のSNSには載せない限定の写真だったり、ボイスメッセージを送ったりして“特別さ”を大切にしています。こうやって試行錯誤しながら活動するミスコンは商業学と似ているな、と思います。
あとは、アナウンサーにもすごく興味が湧きました。ミスコンの活動をしていると、アナウンサーにミスコン出身者が多い理由がなんとなくわかる気がするんですよ。日頃から情報を発信することとか、常に周りの人や見てくれている人を不快にさせてはいけないこと、自信を持つことってミスコン出場者とアナウンサーの共通点だなって思って。ミスコンでの経験は、アナウンサーを目指すにあたって絶対に役立つんだろうな、と感じました。
ミスコンの活動を通じて将来の選択肢が広がったんですね。
すごくそう思います。ミスコンって“人前に出ること”の印象が強かったんですけど、それ以外にも「今やってることは◯◯に繋がるじゃん!」という新しい発見が山ほどあって、ミスコンって奥が深いな、と感じています。
一番の記憶は“悔しさ” ミスコンにも活きている剣道
先ほど、中学と高校では剣道に打ち込んでいたとお聞きしました。ミスコンへの出場を決意する要因になるほど熱中していた剣道を始めたきっかけは何ですか?
私、「和」の雰囲気が好きなんです!だから、一番の理由は「袴が着たいから」ですね(笑)あとは、小学生の時に歴史が好きで、特に新撰組とかに興味があったんですけど、新撰組って剣振るじゃないですか。その姿に憧れがあったのも剣道を始めた理由の一つですね。
なんとも珍しいきっかけですね!(笑)6年間も続けていたんですよね?
高校では留学していたこともあってあまり大会に出られなかったんですけど、中学の頃は積極的に大会に出場していました。でも、当時掲げていた「関東大会出場」という目標を果たせなかったんですよね。
それは悔しいですね。
はい、あと一歩で目標達成!というところで負けてしまったんです。それが悔しくて、高校でも剣道を続けました。
中学生の時は学校のルール上、週3日しか部活動ができなかったんです。それでも本当に目標達成への想いが強くて、ほぼ毎日自主トレーニングを欠かさずおこなっていたので相当悔しかったです。
例えば、腕立て伏せは30回×5セット、素振りは800本とか。とにかく毎日全力で頑張っていましたね。あとは、自分のフォームを動画に撮って研究したり、自分の弱点を分析して日誌に書いたりしていました。
その努力が報われなかった悔しさと悲しさが6年間の剣道生活で一番印象に残っています。
ストイックに練習していたからこそ、悔しさが強いんですね。
そうなんです。好きなことにはかなりストイックになれるんですよ。それ以外のことは全然頑張れないんですけどね(笑)だから、きつい合宿も好きでした!
「きつい合宿」というのはどんな練習メニューだったんですか?
まず、朝起きてから朝食の前に山を走るんですよ(笑)これが本当にキツくて。でも、仲間と「頑張れ!頑張れ!」と声を掛け合いながら走りきりました。あとは夜練で木刀を何千本振るまで寝れないとかありましたね。手は痛いしマメはできるし……1人だったら絶対に乗り越えられられなかったんですけど、仲間がいたから頑張れました。それに、練習はキツいけれど乗り越えたら必ず力はついているので。「自分たちはこれだけやったんだ。」という自信にも繋がったので、合宿は好きでしたね。
それと、顧問の先生がとても熱血な方だったのですが、「辛いときこそ一番集中しなさい。」と教わったのが印象に残っています。楽な時は何事にも気を張っていられるけど、辛いとき、あと一歩という時にこそいつも以上に意識して、集中しないと勝てないとおっしゃっていました。
この言葉が今のミスコン活動にすごく活きているんです。多忙な撮影スケジュールや、慣れない配信などハードな生活を送っていたり、想像以上の反響の大きさを不安に感じてしまうこともあるけれど、先生の言葉のおかげで「今、この踏ん張りどころで頑張れたらきっと一段上の自分になれる!」と、より一層頑張れます。