美学生インタビューInterview
モデル仲間はみんな仲良し?でも、絶対に負けたくない!
里緒さんが大学生になって一番頑張ってることを教えてください。
モデル活動です。去年12月Zepp Nambaで開催された『THE PARTY』っていうファッションショーに出ました。ウォーキングなどを教えてくれる講師の先生以外、ステージを作ったりスケジュールを組んだり、ほとんど全てを学生で運営するイベントなんです。
どうしてこのショー出ることになったんですか?
高校の先輩が去年の夏のステージに出ててそれを見に行ったんですよ。先輩はモデルさんが何人も歩くステージで大トリを務めてて、そんな姿にすごいなって思って。2つ上の小菅志織さんという方なんですけど、めっちゃ美人で、普段からオーラがあって、高校時代からみんなに憧れられるような人なんです。
そんな志織先輩経由でスタッフの方から「冬にやるショーに出てみない?」って誘ってもらって、それでオーディションを受けて合格しました。
それまでにモデルの経験は?
ないです。だから最初は、レッスンに何を持っていけばいいの?ってとこからのスタートでした。練習場に行くと前々からモデルをやってる子もたくさんいて、やっぱり大学とは違う雰囲気でしたね。いきなり“慣れてます!”って感じで歩く人もいました。
その様子を見てどうでした?
どうやったらそんな風になれるんだろうって思って。私も綺麗なウォーキングを自分のものにしたくて、スタッフの方が撮ってくれてた動画を見て上手い人の歩き方をめっちゃ観察してました。初めてだからって負けたくないって気持ちが強かったです。
結構負けず嫌いなんですね。
普段はそんなことないんですけど“あの子たちより上になりたい”って思っちゃって。やるからには講師の先生の目に止まるようになりたいし、「あの子いいよね!」って注目されるモデルになりたいじゃないですか。
だからある時、みんなの前で1人ずつウォーキングして誰が良かったかを評価し合う機会があって、モデル経験のある子たちに負けた時は「この子たちに負けたところはどこだろう!?」って必死に考えてました。
きつい練習もあったんですか?
ちゃんと歩けないと延々と終われないんです。例えば、クールな雰囲気って言われて、できたら上がっていいよって言われる。でも、できてなかったらずっと残って歩くんです。そういうのはメンタルにきましたね……。
レッスン中は必死なんで耐えられるんですけど、終わって落ち着くと思い出してしまって、みんなが帰った後のスタジオで泣いてしまうこともありました。
やっぱりモデルさん同士の競争もあるんですか?
出演者は全員で100人ほどいて服のブランドごとに10くらいのグループに分かれてるんですけど、そのグループの中でも実力のある子は歩く順番がトップかラストになるんです。
みんな休憩中なんかはキャーキャーしてることが多いけど、レッスンが始まると、スン……!って真剣な表情になって。ずっと一緒にいるのでみんな仲いいんですけど、内心は全員、絶対に自分がトップかラストを取りたいって思ってたはずです。
気持ちはロンドン・エッフェル塔!?クール&セクシーで挑んだファイナルステージ!
里緒さんは何番手だったんですか?
一番最後でした。知った瞬間やった!って思ったけど、同時に私でいいのか……!っていう気持ちが沸いてきました。
責任重大。プレッシャーの方が大きかったってことですか?
ショーの構成で全員が歩いた後、最後に私一人だけステージに残る演出になったんです。グループの中で1人で舞台にいる時間が誰よりも長かったのでプレッシャーがすごかったですね。
だから、仲の良かった他のグループの子とこのままじゃダメだよね…!って話して、自分たちでスタジオを借りて自主練。夜から朝まで魅せ方を研究してました。
真剣ですね。では、実際にイベント当日、会場を見た時はどうでしたか?
まず、お客さんがいない状態で1度歩くんですよ。ランウェイは暗くて、雰囲気もあって、前に見た志織先輩のステージと同じだ!って思うとすごく緊張してきました。振りやポーズを忘れちゃわないかとか、自分の魅せ方を間違わないかとか、何回も廊下でシミュレーションをして緊張をほぐしてましたね。
お客さんが入ると雰囲気も変わりますがどうでしたか?
早く出たい気持ちと、焦りがせめぎ合って、次出番だよ!ってなると、ヤバイヤバイ……!って感情が溢れてきて。
だけど、ステージに上がると最前列に友達がたくさん来てくれてるのが見えて、そばにいてくれたのが心強かったです。ランウェイを歩いてる時もいっぱい名前を呼んでくれたから、緊張よりも嬉しさが勝って楽しく歩けました。
ランウェイを歩くのは1回だけですか?
同じ日にもう一つ『TOP OF THE PARTY』というファッションショーもあるんですよ。『THE PARTY』のモデルの中から選ばれた8人でグランプリを競います。実はこれに選ばれてて。
どういうテーマで競うんですか?
“自分の憧れの女性、理想の女性を表現してほしい”って言われてて、私は強い女性になりたいので上は黒のレザー、下は女性らしい身体のラインが出るタイトなスカートに高めのヒールを履きました。そこに靴下に赤を入れて、可愛さをプラスした感じですね。
いつもの服とは少し違うんですけど、やっぱり戦いなんでカッコいい服を着ると気合が入りました。
ステージ上で意識したことは?
見てる人がキュンとなるように演出を頑張りました。まず登場は笑顔で歩き出します。それで、センターでポーズするときは逆にクールさやセクシーさを意識した表情をしてみました。レッスンではオーラの出し方を勉強してて、それを意識して……。
オーラの出し方!?どうやって出すんですか!?
自分はこうありたい、って気持ちを強く強く持って思い込む感じです。講師の先生曰く、「ロンドンのエッフェル塔の前を、道行く人みんな止めて1人で歩いてる気分で。」と言ってました。
周りから見て自信がないように映ったらいいウォーキングとは言えないんですよ。技術というより、なりきる。私は!モデルです!みたいななりきりですね。
自分に自信を持つことが大事なんですね。それで結果はどうでしたか?
1位しか発表されないんですけどそれは獲れなくて。
ドレスに着替えて表彰なんですけど、選ばれない人が7人いるじゃないですか。でも、講師の先生に「人を幸せにするためドレスを着てるんだから、選ばれなくても泣いちゃダメだよ。」って言われてて。だから舞台上では耐えてたんですけど、ステージを降りると泣いちゃいました。
終わったという安心感もあるし、グランプリを獲れなかった悔しさもあるし、力不足を感じて泣きましたね。楽じゃなかったので、これまで。グランプリ獲った子も努力したけど自分も努力してるから、努力したからこそ悔しすぎるというか、届かなかったのが悔しかったです。
届かなかったその差はなんだと思います?
ウォーキングもポージングも負けてなかったと思うんですよ。でも、グランプリを獲った子も前からモデルをやっていて、必死に食らいついてたけど数か月の練習では見てる人を虜にさせるというか、魅了することはできなかったなって。
でも、優勝とかグランプリとか表彰される側になってみたいなって思うのでまた挑戦します。もっと成長していきたいです。
夢は自分のお店をオープンすること!得意料理は……
モデル活動以外に頑張ってることってありますか?
中学生の頃から料理を習ってます。作るのも食べるのも好きで、今は料理や栄養に関する資格の勉強もしてるんです。
家でお母さんがお菓子を作る機会が多くって、友達の誕生会とかがあったら、お母さんが作ってくれたものを持っていくことがよくあったので、お菓子や料理を作れるのっていいなって思って。
どんなのを習っているんですか?
お菓子も教えてもらったし、料理は主に中華とフランス料理を習いました。
中華って簡単なようで難しいからちゃんと習いたかったし、フランス料理はちっちゃい頃からクリスマスとか誕生日にお母さんがフレンチのお店に連れてもらっていました。仲良くなったその店のオーナーさんから、料理を学ぶならフレンチを学んどいて損はないよって言われたので。
本格的ですね。得意料理とかはありますか?
中華だったらパラパラに炒めて少し焦がしたチャーハンに卵を乗せて、その上に餡をかけた料理をよく家で作りますね。
フレンチは?
フレンチは焼き方とかを習う感じですね。あとソース。バルサミコ酢を使ったお肉のソースは結構作ります。酢を火にかけるので目がめっちゃ痛くなるんですけど、買ったものよりもおいしくできます。
料理を習う上で、何か目標とかはありますか?
実は大学卒業後か卒業する少し前に専門学校に行けたらなって。そっち方面で就職出来たらなって考えているんです。
料理の道に進みたいと?
飲食店を出したくって。なので商学部に入ったっていうのもあるんですけど。料理と経営、どっちもできたらいいし、そういう知識は両方必要だと思うので。
どんなお店にしたいですか?
考えてるのはカフェっていうかご飯屋さんですね。自分の家じゃ作らない、外に行かないと食べないようなものがいいなって思っていて、普段そんなに野菜を摂らない人でも野菜を摂れる栄養価の高いプレートとかを出せたらいいですね。
お母さん、いつも私に「綺麗になる場所を探しなさい。」って言うんですよ。だから自分自身もそうだし、誰か来てくれたお客さんを綺麗にできる、そんな感じのお店にしたいですね。