美学生インタビューInterview
“自分が一番だ”と思えるような努力を
ミスキャンパス関大に応募したきっかけを教えてください。
1、2回生の時に公認会計士を目指して予備校に通って勉強していたんですけど、途中で挫折してしまって……。このまま何も結果を残せずに大学生活を終わらせるのは嫌だと思っていた時に、ミスキャンパス関大の募集を見てチャレンジすることを決めました。大学ミスコンは高校生の頃から好きで見ていたので憧れもありました。
ファイナリストに選ばれた時はどんな気持ちでしたか?
生意気に聞こえるかもしれないですけど、選ばれる自信満々だったので“嬉しい”というよりは“確認”って感じでした(笑)
私、何に対しても「これで結果が伴わなかったらおかしい!」って思うくらい自信がある状態まで持っていくっていう気前があるんです。オーディションの時も「もし自分がファイナリストに選ばれたら関大全体を盛り上げることができると思います!」と自信たっぷりに話しました。
堂々としていますね!実際に活動が始まって大変だったことはありますか?
Twitterのリプ返ですね。ただ「投票してくれてありがとう♡」って送るだけなら簡単なんですけど、私は一人ひとりに合わせたコメントを返すことを意識していたんです。ミスコン終盤には3桁くらいコメントがあったので、リプ返に5時間以上かかることもざらでした。
5時間も!?どんな風にコメントを返していたんですか?
まず、コメントしてくれた方のアカウントに飛んで、その人のプロフィールや投稿内容を見てどんな人かを把握する。そして、例えば「今日釣りに行った」って書いていたら、コメントを返すときに「釣りどうだった?」って聞くって感じです。自分のことを知ってくれてると感じると相手も嬉しくなると思うんですよね。
あとは、「誰に対しても平等な態度でいよう」ってことも意識していました。常連さんも初めてコメントしてくれた人も同じテンションで接する。ずっと前から応援してくれてたから〜みたいな優劣はつけないようにしようと思っていました。
そんなに深いこだわりがあったとは知りませんでした……!
ミスコンの運営の方からも「戦略的だね」と褒めてもらえました。出るなら絶対にグランプリを獲りたい、グランプリを獲れなきゃ意味がないと思っていたので、リプ返一つをとっても手を抜くことはなかったです。私は学内の友達がそこまで多くなくサークルにも入っていなかったので、毎日投票してくれるファンを増やすことが勝ち筋だと考えていました。
でも、そんなに頑張っていたら体力的・精神的に限界が来ることもあったのでは?
途中で自分が求めているハードルを自分で超えられない瞬間はありましたね。そんな時は目標を立て直す時間を作りました。
当時はSNSの毎日投稿を目標にしていたんです。でも、忙しくて日付が変わるまでに投稿するのが厳しくなってきて……。そこで、自分が寝るまでを一日の期限とすることにしました。寝るのが朝5時だったらそれまでに投稿する。自分が出来る形に変えることで乗り越えることができました。
グランプリを受賞した時の心境を教えてください。
ここまで頑張ってきてグランプリになれなかったらどうしようと思っていたので、安心感が強かったです。
会場にいた友達には「全然嬉しそうな顔してなかったね。」って言われました(笑)緊張していて表情が硬かったというのもあるし、実はあの時、ウエディングドレスがめちゃくちゃ苦しかったんです。投票システムのエラーで集計時間が40分くらい長引いてしまって、結果発表が始まるまでドレス姿で待機していたんですよ。スタッフの上着を借りて寒さをしのいでいたんですけど、青ざめてしまって……。今ではいい思い出です。
今まさに頑張っている全国のミスコン出場者へ、何かメッセージはありますか?
まず、自分が一番だと思ってほしい。自分が一番だと思えるような努力をしてほしいです。
そして、もしSNSとかで嫌なことを言ってくる人がいたら置き去りにしてほしい。その人の一票がグランプリを獲るために必要なわけがないし、落ち込む時間がもったいない。落ち込んでる時間があったら一人でも多くの応援してくれる人たちにコメントを返してほしいです。
ミスコンは見た目や運も必要。でも、それを全部支えてくれるのは努力だと思うし、頑張ることが一番後悔しない方法だと思います。悔いのない時間を過ごしてください。応援しています!
公認会計士の資格取得に挫折 ミスコンを通して見えた“やりたいこと”
大学生活についてもお話を聞きたいと思います。神奈川出身とのことですが、関西大学に進学した理由は?
公認会計士の資格を取りたくて、商学部があって偏差値の高い大学に行きたいと思っていました。
関西の大学を選んだのは、昔から自分が関東の人の空気に馴染めていないと感じていたからです。常に周りの空気を読んで自分の意見をなかなか言えずにいる、そんな自分が嫌でした。予備校の先生が関西出身で、「大阪だったら馴染むかもしれないよ。」ってアドバイスをもらって、関西大学に進学することにしました。
実際に関西に来て、違いは感じますか?
すごく感じますね。大学の授業は1、2回生の頃はオンライン中心だったんですけど、SNSやZoomでも関西の子はみんなグイグイ来る感じで。その方が私は楽しいと感じたし、仲の良い子もたくさん出来ました。
友達と話していて「ちょっと言いすぎたかな」と思うことがあっても、逆に「何かあったらもっと言っていいよ!」って言ってもらえたりもして、以前よりも自分の気持ちを声にしやすくなりましたね。
それは良かったです!ところで、公認会計士の資格を取ろうと思ったきっかけは何だったんですか?
高校生の頃、税理士の父に勧められたんです。当時、特にやりたいことがなかったのと、自分の性格的に好きなことを仕事にすることに抵抗があったので、プライベートと距離を置けるような職業がいいなと思っていたんですよね。
公認会計士の資格って難しいんですか?
2022年度の合格率は7.7%で、大学卒業までに取得できる人はほんのわずか。合格したら大学に顔写真付きで貼られるくらいです。
受験勉強の期間が最低でも1年半くらい必要で、私は予備校に通って毎日5時間は勉強していました。それで2回生の秋に一度受験したんですけど、まったく合格点に届かなくて……。
で、諦めようと。
正直、途中で心が折れてしまっていたんです。基礎もままならないのにどんどん科目が増えて、周りから置いていかれて。周りの友達がたくさん遊んでいる中、自分は一体何をやってるんだろうという気持ちもありました。
幸い、親に辞めることを伝えると「そっかぁ。またやりたくなったらやればいいよ。」って私の気持ちを尊重してくれました。
現在4回生の樋口さん。卒業後はどのような道に進むのでしょうか?
来年からは人材系の企業で働く予定です。
ミスコンの活動を通して、こんな自分でも誰かに影響を与えられるんだってことを実感したんです。大学の友達が「ありちゃんのことを見て頑張ろうって思った。」と言ってインフルエンサーを目指し始めたり、今年のミスキャンパスが始まる前には「樋口さんから影響を受けて自分も応募することに決めました。」というDMを3件ももらいました。
こんなに他人に影響を与えられるとは思っていなくて素直に嬉しかったです。これから先も人が商品となって世の中に価値を与えるような、そんな仕事に一生懸命に取り組んでいきたいです。