美学生インタビューInterview
あの時の女の子を見返してやりたい
昨年、ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト(雑誌『JUNON』が主催する美男子コンテスト。以下、ジュノンボーイコンテスト)に出場したそうですね。きっかけを教えてください。
芸能界に興味を持ったきっかけは、美容師さんのヘアコンテストのモデルをさせていただいたことです。
広い会場で、審査員をはじめ美容師業界の方々がたくさんいらっしゃる前でカットとセットをしていただいて、プレッシャーも感じたんですけど、その非日常な経験が快感でもあって。それからモデルというものに興味を持ち始めました。
そもそも、どうしてヘアコンテストのモデルをやることに?
偶然訪れたサロンで「モデルを探してるからやってみない?」と誘われたんです。そんな風に声をかけられるのは初めてだったのですごく嬉しかったのを覚えています。母に言ったら母も喜んでました(笑)
ヘアコンテストのあと、東京へ行った時にも芸能事務所の方からスカウトしてもらったことがありました。それで「俺、もしかしてイケてるんじゃね?」って勝手に変な自信が湧いてきて(笑)一度きりの人生だし挑戦してみよう!と思ったのがジュノンボーイコンテストに応募したきっかけです。
中学生の頃は今より20キロ以上太ってたんで、昔の自分からしたら考えられないことなんですけどね!
そんなに太ってたんですか?!
幼稚園の頃は細くてモテてたらしいんですけど、次第に太り始めて、高校受験の頃には80キロ近くありました。
そうそう!太ってたといえば、小学6年の時にショックなエピソードがあって。
僕の仲の良い男友達がすごくモテる子で、卒業式の日にその子と一緒にいたんですよ。そしたら、女の子が寄ってきて「アンタ邪魔やからどいて!」って言われたんです(笑)
それは辛いですね!
めっちゃ心にダメージを負いました。あの時の女の子を見返してやりたいとはずっと思ってましたね(笑)
いつ頃、ダイエットを始めたんですか?
高校に入ってからです。
中学の時はそこまで気にかけてなかったんですよ。でも、周りからも太ってる太ってるって言われるようになって……だんだんと恥ずかしくなってきてダイエットを始めました。
好きだったジャンクフードも控えて、部活でしっかり身体を動かすようになって、比較的すぐに痩せることができましたね。
今では中学時代の同級生に会っても気づかれないことがほとんどです。もし、僕が美学生図鑑に載っているのを見たらとても驚くと思います(笑)
出場して感じた劣等感 でも、まだ何にでもなれる
ジュノンボーイコンテストではどのような審査過程があったんですか?
1万7158人の応募者の中からまずは書類選考で1000人が選ばれて、さらに編集部の方が150人まで絞ります。
そのあと、75人→30人→20人→10人となっていくんですけど、これはすべて人気投票で決まります。有料サイトでの一日1回のWeb投票、雑誌のはがきでの投票、SHOWROOMやCHEERZ(アプリ)での獲得ポイントやいいね数、これらを総合して順位づけされるといった感じです。
何が一番大変でしたか?
SHOWROOMでのライブ配信が個人的に一番しんどかったです。イベント期間中は毎日2時間の配信。画面の前で一人で話すという感覚がなかなか慣れず、ストレスでした。そんな審査があるなんてことも知らなかったし、ライブ配信は初めてだったので戸惑いましたね。
それにSHOWROOMとCHEERZはリアルタイムで順位が見えるんですよ。
他人から見られたり競い合うことは嫌いではなかったんですけど、出場者の中にはモデル経験の豊富な人や子役をやっていたという人が多くて、何もない自分はかなり劣等感を感じました。
僕よりずっと年下で、なおかつ才能溢れている人たちばかり。「始めるのが遅かったかなぁ……」と後悔する気持ちもありましたね。
未経験でもベスト30まで残ることができたんだからすごいじゃないですか!
でも、もっと上までいけたんじゃないか、もっと頑張れたんじゃないかって。
正直、ベスト30で満足してる自分がいました。気が緩んでいたと思います。ただ勝手に選んでもらうだけだと思ってたけど、こういうのは自分の力で勝ち取るものなんだって、敗退してから気づきました。
配信をやらなきゃいけないのにアルバイトの予定を優先してしまうこともあったりして、目先のお金にとらわれて全力で頑張れなかったことは後悔してます。でも、良い経験でした。
コンテストを通じて東中くん自身に変化はありましたか?
「今やれることは何か」というのを考えるようになりました。今、この大学生という時間でしかやれないことは何なのか。そして、できることがあれば何でもやってみようという前向きな気持ちを持てるようになりました。
また、芸能界という華やかな世界を目指して努力する他の出場者の姿にも刺激を受けました。僕は今、大学2回生ですが、この時期ならまだ何にでもなれると思っています。
ジュノンボーイコンテストのファイナリストにはなれませんでしたが、僕は僕のなりたい自分を見つけてこれからも突き進んでいきたいです。
早くお客様を乗せて走りたい
ジュノンボーイコンテストのあと、何かチャレンジしてることはありますか?
去年の11月から奈良で人力車のアルバイトを始めました!今はまだ研修中で、社員さんを乗せて走る練習をしているところです。
どうして人力車のアルバイトを始めようと?
あんまり大きな声では言えないんですけど、「就活に強い」って話を聞いたからです(笑)
体力も営業力もコミュニケーション力もつくし、良いことしかないなって。それに、人力車のバイトしてるっていうだけで面白がられるじゃないですか?やろうと思い立った日に勢いで応募しましたね。
人力車って大変なイメージがあります。実際に人を乗せて引いてみてどうですか?
今までの他のバイトと同じモチベーションじゃやっていけないくらいしんどいです(笑)人力車自体が約80キロ、そこに2人お客様を乗せるので200キロくらいになるんですよ。
それに、僕のイメージでは人力車ってゆっくり引いてるのかなって思ってたんですけど、あれって意外とスピードを出さないといけないんです。あと、やっぱり坂はめちゃくちゃしんどい。
でも、小柄な女性の車夫さんも働いてるんですよ!なんかコツがあるらしくて、それがわかればわりと楽に引けるらしいです。
研修はどれくらいの期間あるんですか?
だいたい2か月くらいです。ほんとうに2か月で大丈夫なんかな?って思ってるんですけど(笑)
車夫デビューが待ち遠しいですね!
はい!先日、婚礼の人力車を引くお手伝いをさせてもらったんですけど、その時にお客様が喜んでる姿を見て「ああ、この仕事っていいなぁ」って感じたんです。早く自分もお客様を乗せて笑顔にさせられるようになりたいです!