美学生インタビューInterview
『不可能なことはない。なんでも自分次第!』
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1.自己紹介をお願いします。
さえこです。関西大学商学部の新4回生です。今(2012年3月)は就職活動をしています。
Lin: KU(リンク)というフリーペーパー団体の代表もしています。 -
2.就職活動はいかがですか?
今までは雑誌がずっと好きだったから出版とか広告とかメディア関係を見ていました。けど、あるセミナーを受けて自分は本当に何がしたいんだろうと考える機会があったんです。
そこで、自分はファッション雑誌に載る作品作りの方に携わりたいんだなと改めて思って、1週間くらい前(インタビューは2012年4月に行いました。)からアパレル関係にも目を向けるようになりました。 -
3.具体的にどんな雑誌が好きですか?
ジャンルにはあまりこだわらないんですけど、特に装苑とか、PSが好きです。休刊してしまったPSは中学の頃から大好きで、スタイリングを見ただけでスタイリストが分かるくらい読み込んでいましたね(笑)
スタイリストという職業にずっと魅力を感じていましたが、私なんかがスタイリストを目指すなんて……という気持ちがずっとあって、その想いに蓋をしてきました。本当に服のことを勉強してきた人たちがするべきだから、私はサポートする側の仕事につきたいと思っていましたが、一生に一度のことなのでやっぱり挑戦してみたいなって気持ちが強くなってきました。雑誌のスタイリストはその一つの選択肢として考えています。 -
4.Lin: KUとは何ですか?
昨年(2011年)の7月に私を含め30人ほどの関大生が作ったフリーペーパーです。「大学生でも、こんなことが出来るんだ!」という、行動する上で価値観を広げてもらえるようなフリーペーパーを作ろうという思いから始まりました。7月からメンバーを集めて12月にプレ創刊号ができました。初回の発行部数は3000部です。
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5.制作している最中はいかがでしたか?
メンバーとしゃべったり、イベントの時は楽しいのですが、作っている時はみんなとの意見の衝突だったり、それぞれ価値観が違うので、どうやってそれを擦り合わせていくかということに頭を悩ませました。私がこういうフリーペーパーを作りたいと思ってメンバーを集めたのに、どうして自分を抑えないと駄目なんだ!とは思いましたね。でも自分のやりたいという思いに共感して集まってくれたので、代表だけが喜んだり、達成した時に泣いたりするような団体は嫌だなと思ったんですよ。
『全員』というキーワードを大切にしたくて、みんなの意見を聞いては全部吸収しようとした分、周りからは私は楽しくなさそうだよね、という意見を言われたので、じゃあどうすればいいんだ!という心境にもなりましたね(笑)
ちなみに創刊号(12月発行時はプレ創刊号)が2012年4月1日に発刊しました。 -
6.前回と大きく違うところはありますか?また、創刊号のテーマとは?
プレ創刊号よりは雑誌の一体感を出そうということは決めました。プレは色んな企画を詰め込みすぎて、何を伝えたいのか分からなくなったので。今回は4月ということもあり、読者は新入生と決めて企画を立てました。これからの4年間を想像させられるような企画として、卒業生を掲載し、関大ではこんな活躍できる場や環境があるよということを伝えてみました。
あと、プレよりも色んなバリエーションの関大生も載せたくて、ライブに命を懸けるような学生や、ナンパに人生をかけているような人を載せました。(笑)というのも、今の学生って、自分の好きなことをまっすぐやり続ける気持ちになることが難しいと思うんですね。特に成長意欲の高い学生って、例えば趣味とかでも、それは別に成長に繋がらないとか、そんなことしても無駄だって思いがちだなと思うんです。それは私自身にもあって、高校の時に雑誌が好きで見ていたけど、無駄遣いはよくないから買うのをやめようとか、雑誌を見る時間があったら勉強しようとか、目先の実になることに手をつけていました。
本当は自分の感性に訴えかけるものや、好きなことを追いかけたいのに、それを辞めてまで、自分の成長にお金や時間をかけている学生が多いと思うんです。目先って言うのは就職活動で言えることとか、将来のための成長とかのことです。
以前、プロの編集者の方とお話した時に、
『社会人になっても出来ることを学生時代の内にするのではなく、学生時代だからこそできることを見せてほしい。』
と、言われたときにすごく大事なことだと思いました。結果を出している人だけがカッコいいんじゃなくて、自分の好きなことを純粋にまっすぐしている人もカッコいいと思いました。
社会に出る前にできることって、自分の好きだと思えることにわがままであることだと思うんです。フリーペーパーだって、「関大生のために」という形にみえるけど、実際は、自分が過ごす関大を面白くしたいっていう自分本位な思いもあるんです。だからこそ、突き詰めることが出来る部分だってあります。今回の号では、自分の好きなことにまっすぐ進んで欲しい、ということを伝えています。 -
7.最後に一言!
フリーペーパーを作ったきっかけは、一度、本を作ろうと思ったけど、どうせ出来ないなって思って、話をして盛り上がって終わったのですが、WorldShiftやmocoを作った学生と出会って、大学生でもこんなことができるんだ!って価値観がすごく広がったことがきっかけです。
一番言いたいのは、『大学生だから』『経験が無いから』『お金が無いから』という事実は、何の障害でもないということです。私は、作っている人に出会って刺激を受けてフリーペーパーを作ってみたら、本当に完成したんです。
そのとき、「不可能なことはない。なんでも自分次第!」と強く実感しました。人は心も体も常に変わっていくものだからこそ、今と昔にとらわれすぎるのはよくないです。だからこそ、「今の自分をベースに物事を考えなくてもいいんじゃない!」と、いつも自分に言い聞かせてます。
素敵なお話をありがとうございました! (写真=小林征矢、文=堺達朗)
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