美学生インタビューInterview
京都駅の高架下にツーリストオアシスを作る!?
まずは簡単に自己紹介をお願いします!
京都女子大学家政学部生活造形学科3回生の安藤すみれです。大学では空間造形を専攻していて、インテリアコーディネーターを目指して日々勉強しています。
学業以外では、アパレル企画製作部twinkleという団体に所属して「モデル」という立場で活動しています。
学業のことから話を聞いていきたいんですが、そもそもインテリアを学ぼうと思ったきっかけは?
昔から家の間取りを見るのが好きだったんです。不動産のチラシを眺めたり、小さい頃は自分で紙に簡単な間取りを書いて家具の配置を考えて、自分で作ったキャラクターを遊ばせるみたいなことをしていました。
それで高校生になって進路を考える時期になった時、、母が「すみれは間取りを見ている時が一番楽しそう」って言ってくれたんです。
他にも興味のあることがあって心揺らいでいたんですけど、親目線でそう言ってもらえたことが決め手になりましたね。やっぱり自分が一番楽しいと思えることを職業にしたいと思って。だから今の学科を選びました。
大学ではどんなことを学んでいるんですか?
私が所属している家政学部の生活造形学科は「造形意匠」「アパレル造形」「空間造形」の3つの領域に分かれていて、私は建築やリノベーション、インテリアなどを中心に学んでいます。
架空の施設の間取りを考えて模型を作ってプレゼンボードにまとめて発表するような実習もあれば、3D CADソフトを用いて家具を計測する授業もあります。
インテリアといっても家具だけに限らず、カーテンや装飾品、カラーコディネートに関しても勉強しています。
印象に残っている授業はありますか?
今年度の前期に、「京都駅の高架下にツーリストオアシス(架空の施設)を作る」という課題に取り組んだのが印象に残っていますね。製作期間は2ヶ月くらい。施設の外観・内装から、中にどんな店舗を入れるかまで一から考えました。
週1の授業の際に先生からアドバイスをもらうんですが、一週間かけて考えてきたものを見せたら「違う!」と言われてしまったこともあって……早く模型製作に取り掛からなきゃいけないのになかなか間取りが決まらなくて大変でした。
最後の方は3日間徹夜しましたね。切羽詰まってくると他の学生たちもみんな暗くなってゲッソリしてきます(笑)
安藤さんはどんな施設を考えたんですか?
「夜行バス利用する人が17時に京都に着いてしまったときに楽しんで時間を潰してもらえるような施設」というコンセプトで案を練りました。
シャワーを浴びたり荷物を預けられる場所を作ったり、京都の街の景色を眺められる町家っぽいカフェを作ったり。施設の中の通路は京都の二年坂のように全部石畳にしました。
素敵な施設ですね!
あくまで大学の課題なので実際に建設されないのが残念です(笑)
でも、「保存版」っていう、来年度の受講生に先輩はこういうの作ったんだよって参考にしてもらう作品の一つに選んでもらえたんですよ!一生懸命考えたものなので嬉しかったです。
将来はどんなインテリアコーディネーターになりたいですか?
お客さんのイメージを具現化できるインテリアコーディネーターになりたいです。
「明るい感じがいい」とか「ナチュラルな雰囲気がいい」とか、お客さんってきっと具体的なイメージが固まっていなくて抽象的な要望を伝えてくることが多いと思うんです。
そういうボヤっとしたニュアンスを伝えられたときに「こういうのはどうですか?」ってパッと提案できるようなインテリアコーディネーターになりたいですね。
特に私は、商業施設より住居のインテリアを考えることに興味があるんです。
家って一生に一回、建てるか建てないかくらいのものだし、「夢のマイホーム」って言うくらい住む人の理想が詰まっているものじゃないですか?それを建築士の方と一緒になって作り上げていきたいです。
私たちが着て表現することで初めてその服の良さが生きてくる
アパレル企画製作部twinkleについても聞きたいと思います。活動内容を教えてください。
学園祭や年数回の外部でのイベントに向けてファッションショーを一から企画しています。
主体で活動してるのは1〜2回生の40人くらい。服を作るメンバーだけでなく、ヘアメイク、映像制作やPR担当のスタッフなども含めるとかなりの人数です。
何故、この団体に入ろうと思ったんですか?
以前から裁縫が好きで、洋裁をやりたいなぁって。趣味を極めるつもりで入りました。
それで、2回生までは服の製作を担当する「クリエイター」という役職と、ショーで服を着て歩く「モデル」を兼任していたんです。
でも、クリエイターをやるのは大学でアパレルを専攻してる子がほとんどで、みんな本格的に勉強してるから技術がすごくて。趣味レベルじゃ追いつけないなと思って3回生からは「モデル」のみ担当しています。
13センチのヒールを履いて歩かなきゃいけないこともあってめっちゃ靴ずれもしますが、やり甲斐があって楽しいです!
モデルをやる上で意識していることはありますか?
自分がカッコよく可愛くではなく、どう歩けば服が魅力的に見えるか。袖が特徴的だったら袖を広げて見せる、背中が印象的な服だったら背中を見せるなど衣装の雰囲気にあったポージングを考えます。そこに対する意識は他の学生ファッションショーとは違うなっていう自負がありますね。
私たちが着て表現することで初めてその服の良さが生きてくるというか。クリエイターが一生懸命作ってくれた服を着させてもらっているということは忘れないでいようと思います。
これまでの活動で印象に残っていることはありますか?
今年の5月に「Blan’k New(ブランニュー)」という名古屋で開催されたコンテスト形式の学生ファッションショーで優勝したことです!
全国から10チームが集まって、審査員の前で1チーム約10分間のファッションショーを披露しました。衣装のクオリティやショー自体の出来栄えだけでなく、ストーリー性やコンセプトとかどれだけ練り込まれているなども見られるんです。
twinkleはどんなショーをしたんですか?
テーマは「同調圧力」。衣装は光の三原色を意識して、色が混ざり合い最終的に全員が白になって個性がなくなるということを表現しました。
【Blan'kNew 18th】
ENTRY No.10
Team→twinkle
Theme→同調圧力光の三原色は全て混ざると白になる。
剥き出しの個性は同調圧力におされると無個性になる。
自分を主張することは悪いことか。
葛藤の先にあるものは現代にありふれた光景だった。#blanknew pic.twitter.com/whYap43ySk— 【公式】Blan'kNew (@BlankNew_b) 2018年5月6日
優勝した時はどんな気持ちでしたか?
自分たちが今までやってきたことが評価された、肯定されたことが嬉しかったです。
練習をやりこみすぎて何が正解かわからなくなったり、部員同士で意見がまとまらずにぶつかり合うことも多かったんです。でも、間違ってなかったんだなって。
審査員の方から講評をいただいたのですが、全員一致でtwinkleだったらしいです!毎年優勝を目標にしてたコンテストでもあったので喜びもひとしおでした。