「5人を助けるために、他の1人を犠牲にする?」トロッコ問題に触れて哲学のイメージが変わった
関西学院大学の総合政策学部に進学した理由は?
受験勉強をする中で英語の重要性をひしひしと感じていたので、英語をしっかり学べる環境がいいなと思っていました。関学の総合政策学部は1、2回生で英語の授業を週4コマ取ることが必須になっていて、かつその講師はネイティブスピーカーなんです。なので、ここなら英語にたくさん触れられると思い、この学部に進学することにしました。春から3回生になり、もう必修の授業としてはありませんが、これからも英語は継続して勉強したいと思っています。
ゼミには入っていますか?
はい、3回生からゼミが始まりました。私は哲学を専門に学ぶゼミに所属しています。
「哲学」と聞くと、難しそうな印象があります。
私自身も、最初は「絶対そんなん難しいやん……」って思ってたんです。でも、2回生の時に先輩から「絶対おもろいから!」と勧められた(総合政策学部の)細見学部長の授業を受けてみて、哲学に対する考え方が変わったんですよ。哲学って私が思ってたモノと違うなぁ、って。
具体的にどう変わったんですか?
講義の中で「トロッコ問題」という倫理学の思考実験を取り扱った回があったんです。「制御がきかなくなり暴走するトロッコ列車の前方に5人の作業員がいます。あなたは線路の分岐器のそばにいて、進路を切り替えればその5人を助けることができます。しかし、切り替えた先の線路にも1人の作業員がいて、その1人は轢かれて死んでしまいます。」……“5人を助けるために、他の1人を犠牲にするのは道徳的に許されるかどうか”、これがトロッコ問題の論題です。これは状況によってかなり答えが変わってくるテーマなんですが、「命の尊さ」とかそういった目に見えないことを議論したり考えたりすることが私は楽しいなと感じたんです。自分にとっては新しい発見で、「イメージで毛嫌いせずに勉強してみよう」という気持ちになりました。また、講義をしてくださった細見先生もとても魅力的で、先生の下で学んでみたいという気持ちもあったので、細見先生の哲学のゼミに入ることに決めました。
将来についてはこれから模索したい
大学生活も折り返し地点ですが、今後やりたいことはありますか?
インターン等に参加してみようかなって思っています。私、将来の夢がないんですよ。サークルの先輩が就職活動をしているのを見て、自分も早くやりたいことを見つけないと駄目だなとは思っているんですが、まだまだぼんやりしていて……。そもそもどんな企業があって、どんな仕事があるのかといったことを全然知らないので、インターン等を通じて自分の興味のある仕事を見つけていけたらいいなと思っています。