美学生インタビューInterview
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慶應義塾大学の石川莉々花ちゃんが大学生活最後に美学生図鑑に再登場!
2021年にミス慶應コンテストでグランプリに輝くなど華々しい経歴を持つ彼女。アナウンサー志望だった彼女が、ミスコン活動を終え、将来の道を決めるまでの本音を聞きました。4年前の写真の再現と合わせてインタビューをご覧ください!
華々しいミスコン期間と、その後の本音
石川さんにはこれまで『ミス慶應2021特集』や『浴衣美女特集2022』、『美学生図鑑10th Anniversary写真集』などたくさん登場してもらいました。約2年ぶりの取材となりますが、どのように過ごしていましたか?
留学に行ったり、モデルなどのお仕事やオーディションにチャレンジしたり、就活をしたり、とにかく自分の経験値を増やし、成長しようとした2年間でした。2、3年の頃はミスコンに出場し、一つの目標に向かってがむしゃらに生きていましたが、それに比べてこの2年間は自分が何をすべきかについてじっくりと考える時間を過ごしましたし、時間の流れもゆっくりに感じました。


自分と向き合う時間が増えたんですね。
ミスコン活動を振り返ったり、「自分ってどういう人間だっけ?」って見つめ直すことが増えました。
ミスコン期間は明確な目標があって、それに向かって突っ走る、一つの目標に全集中する期間だったんです。そして、大きな目標だったミスコンが終わって次に進もうとしたときに「私って何を目指してるんだっけ……?」と考えすぎて行動できなくて。それに、ミスコンという濃い経験をした分、「これから先の学生生活ももっと充実させなきゃいけない」と焦りを感じていたんです。
充実したミスコン期間とのギャップや、プレッシャーがあったんですね。
もちろんミスコンに出たことは本当に正解だったなと思っていますし、すごく楽しかったです。ただ、ミスコンの時に「アナウンサーになりたい」と話していたんですが、MISS OF MISS CAMPUS QUEEN CONTEST 2022(全国のミスキャンパスの頂点を決めるコンテスト)が終わった頃には、もうアナウンサー職のエントリーシートを提出しないといけない時期だったんです。
そんな時に「アナウンサーになって何がしたいんだっけ?」「このまま漠然と目指していていいんだっけ?」と考え出したらすごく焦ってしまって……。「あれだけアナウンサー志望を公言していたのだから、とりあえず受けなきゃ!」と焦りながら動き始めたものの、そんな自分にずっとモヤモヤしていました。
なんか停滞しちゃってるな、環境を変えたいなと思い、そこで留学を決意したんです。
意を決して半年間の留学へ!そこで得た価値観とは?
環境を変える手段として留学を選んだ理由は何ですか?
幼い頃から英語を習っていたので、以前から海外には憧れがありました。ミスコンに出たことでアナウンサーへの憧れが大きくなって、いつの間にかアナウンサー一択になっていましたが、今思うと、ミスコンに出ていた1〜2年間は“ミスコンだけの自分”になっていた気がします。
ミスコンが終わって改めてこれまでのことや今後のことを考えた時に、もともと興味があった「海外」という分野をもっと見てみてもいいのかなと思い、4年生に進級するタイミングで半年間、マルタ共和国へ留学しました。
マルタ共和国での留学中のエピソードを教えてください。
実は、マルタでも就活をしていたんです(笑)もちろんオンラインですが、動画提出が課されている試験もあったので、マルタの海をバックに撮影したりしていました。
私は「フラット」という色々な国から留学生が集まるシェアハウスのような場所で暮らしていたのですが、そこにいる留学生はみんな私よりも年上で、もう社会に出ている大人ばかりだったんです。なので、その人たちに就活の話を聞いてもらったり、逆にみんなの経験談を聞いたりしていました。
特に印象的だったのは、みんな自分のやりたいことにフォーカスして仕事をしていたことです。日本の就活って、職種をベースに進める場合もありますけど、「この会社に入りたい」と会社名が先行する場合や、やりたい仕事より高給な仕事を選ぶことも往々にしてあると思うんです。でも、留学先で出会った人は「この仕事をやりたいからこの会社に入る」っていう考え方を持っていて、私も自分の軸を大切にしようと思いました。
留学を通して将来への気持ちが定まっていったんですね!
はい!そして、留学生とのコミュニケーションを通して、日本特有の「察しの文化」は海外では通用しないことも学びました(笑)
単身での留学だったので、当初はホームシックになってしまった時期もあったんです。でも、その寂しい気持ちは周りの人には言わなかったんですよね。そうしたらフランス人の留学生にめちゃくちゃ怒られて!(笑)「言ってくれなきゃ何を考えているかわからない。」と言われたんですが、ナイーブになっているときにそんなに面と向かって言われると怖くて余計何も言えない、みたいなことになったんです。
日本人はこういうときに察したりすると思うんですけど、そのフランス人留学生は私の考えていることを知ろうと一生懸命で。でも、いざ自分の気持ちを話すとすごく励ましてくれて、そこにいるみんなでハグし合う感動的な場面もありました(笑)やっぱり自分の気持ちは言わないと伝わらないし、知らず知らずのうちに“察してちゃん”になってしまっていたのかもしれないなと反省しました……。
それからは主体的になった気がします。2、3年前は「人前に立つからにはこうしなきゃ」と考え込んだり、自分の気持ちを隠してしまうこともあったんですが、良い意味で「そんなのもうどうでも良い!」と思えるようになりましたし、留学を通してかなり影響を受けたと思います。
“伝える”側から“作る”側に!自分の軸を大切に就職先を決めました
たくさん考えて進路を決めたと思いますが、春からはどんな職業に就くんですか?


テレビ局でディレクターとして働きます!これまではアナウンサーになりたいと言っていましたが、“自分が本当にやりたいこと”を軸に考えたときに一番近かったのがディレクター職でした。
私はチームでものを作ることが好きで、個人作業よりもみんなで一つのものを作り上げたり、打ち込むことにやりがいを感じるんですよね。アナウンススクールでの活動や、関連のお仕事もすごく良い経験になりましたし楽しかったんですけど、自分がより楽しめるのは、“伝える”側より伝えるものを“作る”側だと思ったんです。
とはいえ、アナウンサー志望から方向転換して就活をしたので、「この選択は本当に合っているのかな?」と不安もありました。知り合いから就職先について聞かれるときも、やっぱり「アナウンサー」というワードが出てくることが多くて、自分が今目指しているのはそこじゃないと毎回答えるのも少し苦しくなっちゃって。
でも、ディレクター職の就活では、本当に自分の素のままで挑めました。経験談をポップに話す必要もないなと思ったので、面接でも飾らずに話せたと思います。
最後に、社会人生活への意気込みをお願いします!


内定者のアルバイトとして実際に現場に立つ機会もあり、今は「ディレクターの仕事をしっかりこなせるように頑張ろう!」と意思が固まりました。
大学生活を通して、何より内面を成長させることができたと思います。受け身になってしまったり、周りからの見え方ばかり気にしてしまう自分からは脱却できたと思いますし、「どう見られるか」よりも「自分がどう主張するか」を大切にできるようになりました。
こうして成長できたのは、周りの方々が機会を与えてくださり、さまざまな経験をさせていただいたからこそです。本当に感謝しています。その成長を活かして、社会人生活も頑張ります!
美学生プロフィールProfile
担当カメラマン・インタビュアーCameraman & Interviewer
