美学生インタビューInterview
なんだこの“胸熱”なスポーツは!?私の心を射止めた甲子園
柴原さんは自分自身でどういう性格だと思いますか?
就職活動でも言っていたのが考えるよりも先に行動しちゃうタイプで、今回の撮影もそうですけど、目の前に機会やチャンスがあるのに見逃してしまうのがすごく勿体ないなって思う性格です。
大学でも結構色々なことに手を出して、スケジュールもパンパンな日々を送ってるって感じですね。
アクティブな感じなんですね。
すごくアクティブです。私がちっちゃい頃から、父が川とかスキーとか週末の度にどこかに連れ出してくれて、そういうのが影響してると思います。
あとスポーツとかもよくします。中学がソフトボール部で、高校も野球部のマネージャーだったんですけど、友達のソフト部でたまに助っ人としてプレーしてました。
野球少女だったんですね。ポジションとかは?
サードで打順は足が速いので1番や2番でした。打つのが好きなんですけど、性格上ムードメーカーというか雰囲気を盛り上げる人というか、そんなポジションでしたね。
ソフトに興味を持ったきっかけが高校野球だったんですけど、甲子園の田中将大選手と斎藤佑樹選手の試合って知ってます?
2006年夏の甲子園決勝でそれぞれの学校のエースだった2人が好投して引き分け再試合になった名勝負ですよね。
そうです!あれをラジオで聞いて、なんだこの胸熱なスポーツは!?って思って、そっからどんどんハマっちゃいましたね。
声が大きかったので1年生の頃からベンチに入れてもらえて、運動神経もある方だったので2年生で副キャプテンをしてたんですよ。チーム自体も県大会に出たりと結構強くて。
でも、それ以上に住んでたのが田舎っていうのもあって、メンバー同士もそうですけど親同士の仲がすごく良かったから、お父さん、お母さんたちが夏休みには流しそうめんをしてくれたり、練習試合の時にはバーベキューを用意してくれたり、そういうのをするのがすごい楽しかったです。いい思い出ですね。
今でも高校野球は好きなんですか?
すごく好きですね。去年も見に行きました。中学の頃の友達が立命館宇治に通ってて、チケットを貰えたので石川県の星稜との試合を見に行ったんですよ。
家でクーラーを効かせながら見るのもいいんですけど、暑い中、汗ダラダラになりながら見る感じが好きです。ストライクかボールかはテレビの方がよくわかるんですけど応援の感じも好きですし、ホームランかを目の前で、しかもスタンド全体で一緒に追うドキドキ感とかたまらないですよ。
“自分の存在”を感じていたいから 大学で始めた新しいスポーツ
大学でも野球を?
野球サークルに入ってマネージャーをしてます。でも、活動自体は楽しいんですけど月に1、2回とかなんで物足りなくて。じゃあ他に何するってなったときに、1回生の夏休みくらいからフットサル部に入ったんですよ。
またどうしてフットサルだったんですか?
実は結構たまたまなんです。野球の方がマンモスサークルなので、人数が少なくて、活動頻度も多くて、自分がプレー出来るスポーツで探してた時にフットサルを見つけて。ある意味縛られたいというか拘束されたいというのがあって、入った部活は週に3回、4回とか活動してたんです。それに、私はやってなかったんですけど父が少年サッカーの監督をしているので教えてもらえるかな思って。
人数の少ないところが良かったというのは?
自分の存在感を感じたいというのがあって。自分のやったことがそのまま反映されてほしいというのがあるんです。
今までとは違うスポーツに挑戦してみて、どうでした?
すごくしんどかったですね。フットサルって結構走るじゃないですか。持久力はある方なんで、その点に関しては割と向いてると思うんですけど、足捌きとか全然上手くならなくて。
やっぱり全然違いますから難しいですよね。
運動神経自体、昔からまあまあよかったので、自分がスポーツの中で出来ない側に回ることがあんまりなかったんですよ。でも、多少のコンプレックスを感じながらもそこで諦めるんじゃなくて、逆に上手くなってやろう!って負けず嫌いな自分が見れたのもこの部活に入ってのことで。
それに、人間関係も野球のコミュニティだけじゃなくて、友達の高校の友達とフットサルしたりして広がっていったので、そういう点でも良かったなって思います。
思い出のリゾートバイト 冬の雪山で国際交流
本当にアクティブなんですね。他に大学生活で思い出ってって何かありますか?
それなら2回生の冬にしたリゾートバイトですね。兵庫県のスキー場に修学旅行生たちが泊まるロッジがあってそこで1か月間、住み込みで働きました。スキーを教えるとかではなくて、ロッジの中で配膳とか食器洗いとか、部屋の掃除とかが主なんですけど、途中の休み時間に3、4時間ほどスノーボード滑り放題っていうのが魅力的で。
幼稚園くらいの時からスキーを始めて、もう15、6年くらいは毎年滑ってるくらいウインタースポーツは大好きなんですよ。
かなり小さい頃からやってるんですね。バイトは実際やってみてどうでしたか?
スノボの技術が上達したのもよかったんですけど、そのロッジにドイツ人が20人くらい泊まってたんですよ。子どもたちにスキーを教えるインストラクターさんなんですけど、その人たちと夜な夜なお酒を飲んでました。
年代もバラバラで、20歳くらいの人から40代のベテランもいるんですけど、みんなすごくお酒が強いんですよね。「日本人は弱いよ~。こんなに飲めないでしょ?」って言いながら日本酒のパック酒とか飲んでました。仕事は朝の5時からなんで、次の日がお休みの日しか一緒に飲めなかったですけど、思いがけない文化交流がすごく楽しかったです。
仕事の方、朝は結構早いんですね。
朝5時に起きたらまずは朝食の準備をして、子供たちが食べ始めたらおかわりの面倒とかみます。で、ごちそうさまをしたら100人とか200人の食器を洗うんです。それが終わると部屋の掃除。スキーに行ってる間に10部屋20部屋分の布団を上げたり、洗面台綺麗にして室内をほうきで掃いたり。そうこうしてると小学生たちが帰って来るので朝みたいにまた昼食の用意をします。その食器を洗い終わったらやっと昼休みで、夕食の準備までの時間、好きに滑ることができるんですよ。
めっちゃ働きますね。そこから体力的にスノボしようってなるんですか?
それがなってしまうんですよね。なってしまうんですよね。意外とスキーやスノボに興味のない人も来てたので、そういう人たちは寝てたんですけど、私たちは、今日も新しい雪だ!って(笑)
ヘトヘトになるので、夜の11時くらいにはもう寝ちゃうんですけど、その疲れ具合がまた充実感、みたいな。大学生活、自由なのも楽しいんですけど自由すぎて。縛られたいじゃないですけど、予定が詰まってる方がいいんです。
でも、色々なバイトがある中、どうしてリゾートバイトをしようと?
5つ上のお兄ちゃんが高校の3年生の時にリゾートバイトに行ってて。それまでは引っ込み思案な感じだったんですけど割と社交的になって帰ってきたから、そんな風に変われるリゾートバイトって楽しそうだなって思ったし、仲のいい友達も大学1回生の頃に行って、そこで仲良くなった人たちと今でも遊んでるって聞いて、いいな~って思ったんです。
あと、誰も私のことを知らないところで、私ってどういうキャラで行けるんだろうって好奇心もあったんですよ。
ムードメーカーって言ってましたよね。この時はどう振舞っていたんです?
バイト先は浪人生とか会社辞めた人とか大学生じゃない人がほとんどで、初めからいつも通りのテンションで大丈夫かなってのがあったので、初めの1週間くらいは猫を被ってて、無口というか受け答えに返事するっていうだけ。自分から積極的に声を掛けるっていうのはしなかったんですよ。
その感じのままで行けるかなって思ったんですけど、自分自身も楽しくなかったので、途中で素を出して行きました(笑)やっぱり自分らしくいるのが一番ですね。
このバイトをやってみた感想は?
自分と年齢層の違うロッジのおじちゃんおばちゃんとか、ドイツ人とか、本当に色々な人と出会えて、濃い関わりが出来た1か月だったなって思い出深いですね。
私、留学にも行ったことなかったので、外国人と頻繁に顔合わせることってなくて。彼らは会ったら「おう、結衣!」とか気さくに言ってくれるんですよ。そういうのも嬉しかったですね。
結婚式場の仕事で得たものは
充実していていいですね。
バイトで言うともう一つあって、京都の結婚式場で働いているんです。1回生の時に始めたんですけど、会場の案内とか料理の配膳とか、会場サービスやっていて、3回生の途中からは新郎新婦に1日付き添わせてもらう役割をしてます。
挙式の流れをご説明したり、新婦のドレスが乱れてたりするとお直しさせてもらったり、一番わかりやすいのは新婦がロビーとかを歩いてるときにドレスの後ろを持ってる人っているじゃないですか。あの人ですね。
晴れの日のことですから責任重大……!
そうですね。緊張感はすごいです。でも、やりがいもすごいなって思います。ふとした疑問があったら一番に窓口になってお受けするんです。サポートって感じなので決まった仕事以外にも、その時、これをしてほしいだろうなっていうのを自分で探してそれをするのが仕事ですね。
人によって困ってることが違いますし、新婦さんの歯に口紅が付いてるとか、アクセサリーが落ちそうとか、時には本人たちも気付いてないことがあったりするんですよね。それを見つける。その場にいる自分にしか出来ない仕事っていうのにやりがいを感じます。
臨機応変というか、柔軟に対応しないといけないんですね。
例えば、もともと進行表にはなかったんですけど、披露宴中に新婦のおじいちゃんから「今って写真撮ってもいいですか?無理ですよね……?」って相談されたことがあって。
写真を撮るとなったらどうしても5分10分押すので迷ったんですけど、事前に控室で新婦さんから「おじいちゃんが病気で一時危篤になってたんですけど、今回来てもらえて本当に嬉しいんです。」って聞いていたからこれはお断りできないなと思って、インカムを通して責任者に許可をもらって写真タイムを設けたんです。
急遽進行を変えたってことですね。おじいさん、嬉しかったでしょうね。
一生に1回の思い出なので、要望はなるべく叶えてあげたいなって。式が終わったあとに「無理だと思ってました、本当に忘れられない思い出になりました。」って言って頂いた時はやって本当に良かったなって思ったし、この時以外にも後から手紙でお礼を言ってくださる方もいて、そういうのはすごく嬉しいなって思います。
それはやりがいがありますね。卒業後の仕事もそういう関係ですか?
業種はIT系なので全く違うんですけど、困ってるのに気付いてないとか、あったらいいなで止まってることを形にして提供したいなって思っていて、アルバイトがきっかけでそういうことに興味が出てきました。
具体的にどういうことをやりたいんですか?
私が今一番やりたいのがセキュリティ関係で、これからIoT家電が増えるじゃないですか。IoT家電って全部がインターネットを通して繋がってるので、例えば冷蔵庫のパスワードが悪い人にバレただけでも家の中の全てがウイルスに侵されてしまう危険があるんですね。
せっかく便利な生活をしてても、それが原因で怖いから止めようっていうのを防ぎたいし、実際に自分の周りの学生でもSNSの乗っ取りにあっていてセキュリティに関する意識ってまだまだ浸透してないと思うので、そういう方面で人の役に立てるサービスを作れたらと思っています。
では、最後に今後の抱負を教えてください。
これからも少年の心を忘れない今までの生き方で、忙しく生きていきたいなって思います。
少年なんですね、少女じゃなくて。
そうですね。父譲りのアクティブで色々なことに興味や関心を持つこの心を大事にしていきたいです。