美学生インタビューInterview
きっかけは東日本大震災 保養先のハンガリーでテレビ番組出演
アナウンサーを目指しているそうですが、きっかけは?
中学生の時にハンガリーのテレビ番組に出演して東日本大震災のことを話したことがきっかけです。
私は福島県の南相馬市出身で、中学1年の時に被災したんです。家は福島第一原発から20kmくらいの所で、避難準備区域でした。ずっと部屋に閉じこもっている日々が続いていたある日、新聞で中学・高校生を対象にしたハンガリーでの保養プログラム(放射能の不安のない土地で心身のリフレッシュをおこなうもの)の参加者募集を目にしたんです。じっとしてても仕方ないなと思って電話で申し込みました。
ハンガリーでの暮らしはどうでしたか?
親元を離れて約2週間、15人くらいの同世代の子たちと一緒に現地の民宿に泊まって生活しました。ハンガリーの町並みはハリーポッターに出てくるような雰囲気で、食べ物も美味しかったです。現地の人は皆さんすごく優しくて、大学生たちが常に私たちの面倒見てくれて言葉や文化について教えてくれました。
テレビ番組に出演したのはどういう経緯で?
良かったらテレビ局で震災について話してくれないかと頼まれて、私含め3人が生放送の番組に出演したんです。「どこで被災したの?」「現地はどんな状況なの?」など色々と質問されて、海辺の地域の惨状や目に見えない放射線の怖さを伝えました。
反響はありましたか?
放送後日、番組を見てくれた白髪のおばあさんが私たちに会いに来てくださったんですよ!私たちの手を握って「祈ってますよ」って言ってくれて……とても勇気づけられたのを覚えています。
その時に「テレビの力ってすごいな」と感じて、自分の気持ちを言葉で伝える「アナウンサー」という職業を目指したいと思うきっかけになりました。
訛りを直せるように頑張ります!(笑)
アナウンサーになるために努力していることはありますか?
3年生の4月から、個人経営のアナウンススクールに通っています。原稿読みやフリートークの練習はもちろん、「どうしてアナウンサーになりたいのか?」という自分の核になるものを考えたり、「アナウンサーになったら何がしたいか?」など、技術面だけでなく精神的な部分、志を磨いていくことにも取り組んでいます。
技術面で課題はありますか?
訛り、ですね(笑)福島出身ということもあるし、特に私はおばあちゃんっ子で家族の中でも訛りがひどいんです。だから原稿読みのときは苦労しますね。先生や友だちにアクセント違うよって指摘されたら、ノートにメモして次は間違えないように努力しています。
将来はどんなアナウンサーになりたいですか?
人々の命や暮らしを守れるアナウンサーになりたいです。自分自身、震災の時に助けられたのがテレビからの素早い情報提供でした。私もそんな情報を伝えられるアナウンサーを目指したいと思います。
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