美学生インタビューInterview
ターコイズブルーの浴衣
今回の浴衣のポイントは?
色と模様が珍しいところです!ターコイズブルーの生地に、傘の模様が描かれています。ネット通販で購入したので思っている色と違ったらどうしようかと不安だったんですがバッチリ思い通りでした!そういえば齋藤さん、前回の美学生図鑑のインタビューで「大学では観光を学んでいる」と話していましたね。浴衣で行く京都のおすすめスポットがあれば教えてもらえますか?
んーそうですね……京都の鞍馬山にある「貴船神社」とか良いですよ。もう終わってしまいましたけど、七夕の時期には笹飾りのライトアップが綺麗です。夏でも涼しいし、異世界にいるような気分になれます!卒論のテーマを思案中
齋藤さんは現在、大学4年生。ということは卒業論文の作成に取り組んでいる最中ですか?
はい。今ちょうど、卒論作成に向けて題材を何にするか考えているところです。観光に関するゼミに所属しているので観光に関するテーマを選ぶんですが、今のところ候補が二つあって迷っているところです。どんな候補ですか?
一つは、「ハウステンボス」(長崎県佐世保市にあるテーマパーク)。過去に一度経営破綻したらしいんですが、2010年に旅行会社の社長さんがハウステンボスの社長に就任してから一年で黒字化したんです。「日本一」「世界一」をキャッチフレーズにしていたり、ディズニーランドに対抗しようとしている姿勢がすごいなと思うし、遊園地やテーマパークなどが減ってきている昨今にも関わらずここまで人気が復活したその理由を研究したいなと思いました。もう一つは、「グルメ列車」です。グルメ列車というのは車内にレストランのある観光列車のことで、景色を楽しみながら美味しい料理を味わうことができるものです。関西から近いところだと愛媛県の伊予鉄道がやっていますね。この「グルメ列車」というのは以前から存在していたんですが、最近になって注目され始めました。これは、旅行者が“移動すること”にも価値を求め始めたってことだと思うんです。自分自身、旅行は好きなんですけど移動時間を苦痛に感じてしまうところがあったので、移動時間も旅の一つとして楽しめるこの取り組みにはすごく関心があります。
4回生だけど週4で大学に通っています!
大学卒業まではあと卒論を残すのみということですね。授業も無くて結構暇ではないですか?
実は、4回生なんですけど週4日大学へ授業を受けに行ってるんですよ!もしかして単位がまだ全然とれてないってことですか?(笑)
いや、単位はもう卒論(ゼミ)以外取り終わってるんですけど、せっかく授業料払ってるのに学校に行かないのは勿体無いなと思って自分の興味のある授業を受けに行ってるんです。それはすごいですね!!どんな授業を受けているんですか?
コンソーシアムの単位互換制度を利用して、他大学の授業を受けています。ノートルダム女子大学が開講している京都のホスピタリティーを学ぶ授業や、京都大学の英文学の授業などです!英文学なら自分の大学(京都女子大学)でも学べると思いますが、どうして京都大学の授業を?
英文学は英文学でも、大学によって教え方や取り扱う教材が違うんですよ。京都大学の英文学の授業では、私の大好きなレオナルド・ディカプリオの主演映画『華麗なるギャツビー』の原作である『グレート・ギャツビー』(アメリカ文学を代表する作品の一つ)を教材として扱っていたので、これは受けなきゃ!って思いました(笑)京都大学の授業は、やはり京都女子大学とは雰囲気が違いますか?
授業内容もそうですが、一番感じるのは大学の環境の違いですね。京都大学は留学生がたくさんいて、中国人が日本語を勉強するだけじゃなくて英語の勉強もしている。そういう姿を見るとすごいなって思うし、刺激を受けますね。 あ、京都大学といえば昨年、京都大学の民俗学の授業も受けたんですよ。ネットでも話題の授業なんですが、それも面白くて印象に残っています!どんな授業だったんですか?
毎週必ず宿題が出るんですが、その内容がとてもユニークなんです。例えば、電信柱に鳥居の絵が書いてあったり、鳥居のミニチュアが立てかけてあったりするのを町中で見かけたことありませんか?それを写真で撮ってくるっていう宿題が出たんです。この鳥居は、鳥居=神聖な場所という意識から飼い主がペットを躾けるので小便避けの効果があるんですよ。このような宿題を通して、生活の中に深く染み付いている日本人の意識、つまりは民俗学に繋がることを学ぶことができるんです。他にも、「自分の祖父か祖母、もしくは知り合いのおじいちゃんかおばあちゃんの生い立ちを聞いてまとめる」といった宿題も出ました。宿題がきっかけでこれまで深い話をすることのなかった自分のおばあちゃん(76歳)ときちんと話すことができて、すごく貴重な機会になりましたね!