"グランプリを取ったからそれで活動は終わり"は許せなかった
昨年のミスキャンパス関大の活動で印象に残っていることはありますか?
吹田商店街の方々の暖かさです。ミスキャンパス関大は「地域活性化」がテーマで、関西大学の近くにある吹田商店街を盛り上げる活動をしていました。ですが、私はテーマの割にそういった活動がミスキャンでは少ないと感じていたんですよね。私が商店街に行く度にお店の人たちが暖かく迎えてくれることがすごく嬉しくて、ミスキャンとしてだけではなく、何かもっと個人でできることがないか考えていました。実際に商店街の方からも「関わりが少ないのが寂しい」との声を聞いていたことも理由の一つです。ただ遊びに行くでけでなく、食レポをSNSで発信してみたりと、吹田商店街を色々試行錯誤しながら自分なりにPRしました。そんなことをしているうちに、ファイナルイベントでも商店街の方々と何かをすることができないかなと思い始めました。ファイナリストには一人づつ発表の場を設けていただいていたので、私はそこで商店街の方と一緒にダンスをすることを企画したんです。ただ実際にステージで一緒に踊るのは難しかったため、商店街の方が踊っている姿を動画でスクリーンに映し、その前で私が一人で踊るという形にしました。ダンスはお年寄りの方もできそうな簡単な振り付けにして、商店街の色々なお店の方々に踊ってもらえるようにしました。私がダンスを教えに行くと、「ダンスとか恥ずかしいけど、いっぱい商店街に来てくれる万梨乃ちゃんのためならやるわ!」という言葉をいただき、とても嬉しく、商店街の方々の暖かさを改めて感じたことを覚えています。振り付けの中にターンをする箇所があるのですが、ファイナルイベント当日はターンをする度に後ろのスクリーンで踊っている商店街の方が目に入ってきて、泣くのをこらえながらダンスをしました。
グランプリに選ばれた時の気持ちを聞かせてください。
一度頭が真っ白になり、そこから徐々に様々な感情が湧き始めました。まず初めに、今までお世話になった方々への感謝の気持ちやグランプリになれたことの嬉しさから号泣しました。観客席を見ると、友達など、私より泣いてくれている人たちが居てくれたことがとても印象的でした。次に、すぐにでもこの気持ちを商店街の皆さんに伝えたくなり、そして最後に、グランプリとしてこれからも吹田商店街の魅力を伝えねばならないという責任感を抱きました。
グランプリになってから、大森さん自身何か変わったことはありますか?
より一層、商店街への愛が深まりました。実は、商店街の方からはミスキャンが終わるともう来てくれないと思われていたらしいんです。でも、私にはそんなつもりは全く無くて、むしろこれからもずっとミスキャンの活動を越えて関わっていこうと考えていたんです。"グランプリを取ったからそれで活動は終わり"は許せなかったんですよね。今でも遊びに行ったら必ず一時間は滞在しますし、それでも少な過ぎると感じていて、帰るときは寂しくなっちゃうんですよ(笑)
現在は、吹田商店街の魅力を伝えるためにどのような活動を行っていますか?
吹田の情報が主に掲載されているフリーペーパーに吹田商店街のことを入れてもらうようお願いして、実際に自分が商店街の方にインタビューして書いた記事を載せてもらったり、その記事を読んで遊びに行きたくなった方を案内したりと、これまで以上に吹田商店街のPR活動に取り組んでいます。私がグランプリになれたのも商店街の人々が協力してくれたからこそなので、それへの恩返しという気持ちももちろんあるのですが、純粋に吹田商店街が大好きなので、これからも色々な方にこの商店街の良さを知ってもらえるように頑張っていきます!
アナウンサーを”目的"とするのではなく
昨年のインタビューで気象予報士になりたいと語っていましたが、その後気持ちに進展はありましたか?
いずれ資格は取る予定ではありますが、気象予報士以外に地域密着型番組のアナウンサーをしたいという思いが芽生えてきました。今までは気象予報士やアナウンサーになることを”目的"としていて、なってから何をしたいのかというビジョンが全くなかったんです。でも、ミスキャンの活動や個人で吹田商店街と関わらせていただいてから、商店街が存続していくための影の努力などを知り、きっとこんな風に努力している商店街は全国各地にまだまだあると思ったので、それを伝えることができるようになりたいです。