美学生インタビューInterview
きっかけは父の病気でした
東京歯科大学に進学した理由を教えてください。
歯科医師になることが夢だからです。実は小学校2年生の時、父が脳の病気で突然倒れてしまって……。その原因の一つとして挙げられたのが虫歯だったんです。
虫歯ですか!
おそらく虫歯の細菌が神経に入り込み、脳まで到達してしまったのではないかということでした。症状はかなり深刻で、今は回復しているんですけど、当時は半身不随になって一時は植物状態になってしまったほどでした。
そこで虫歯の危険性を知り、他の人を救いたいという気持ちから歯科医師以外の道は考えられなくなりました。
歯科を学べる大学は他にもたくさんあると思うのですが、なぜ東京歯科大学に?
カリキュラムが充実していることに惹かれました。歯科医師になれるというのはどの大学も変わらないなと思うので、国家試験の合格率や学生の評価、実習の先生からどのくらいアプローチを受けられるかなどを事前に調べてこの大学に決めました。
また、私は人間性を重視するタイプなので、東京歯科大学の「歯科医師たる前に人間たれ」というモットーにも強く惹かれました。
実際に入学してからはどんな勉強をしているんですか?
1、2年生の頃は教養科目中心で、数学や英語など、高校の応用のような授業が多かったです。3回生からは臨床や専門的な科目を学んでいます。たとえば、老年歯科などについても勉強しています。
老年歯科?
入れ歯の作り方を一から学ぶんです。作る工程やどういう方法があるか、部分入れ歯なら分類の仕方も全部覚えます。
大変そうですね……!
そうなんです。特に入れ歯なんかは普段触れることがないじゃないですか。それを一から作ろうとしても、どこをどうしていいかわからないんです。実習ではマネキンの歯を削って経験を積むのですが、知識だけでなく手先の器用さも求められるので感覚を掴むのが難しいです。
歯科にも色々な分野があると思いますが、今、興味のあるジャンルはありますか?
口腔外科に興味があります。
口腔外科って医者に近い職業なんです。たとえば、口周りの骨が折れたとき、その骨折を治すのは口腔外科です。治し方次第で患者さんの将来に関わるので、顔面に傷がつかないような技術を身に付ける必要があります。また、口の中のがんや腫瘍を外科的に治すこともあります。このように歯科医師に対する一般的なイメージを覆すようなところに口腔外科の格好良さを感じます。
将来はどんな歯科医師になりたいですか?
技術的な面はもちろん、患者さんに寄り添えるような心の距離が近い歯科医師になりたいなとずっと思っています。
歯医者に行くのが嫌だったり、怖がっている人って多いと思うんです。そういう人たちに寄り添って、ここなら定期的に行こう!と思ってもらえるような歯科医師になりたいです。
まだ一勝もしたことがないんです(笑)
大学ではサークル活動などはしていますか?
バドミントン部に所属して平日に1回と土曜日に活動しています。
バドミントンは以前からやっていたんですか?
いえ、大学から始めました。私、中高は書道部と軽音部に所属していてずっと文化部だったんです。運動部を経験しないのはもったいない!と思って大学ではスポーツをやることに決めました。
バトミントン部を選んだのは、体験入部した時の雰囲気が良かったからなんですけど、いざ初めてみるともうすごく難しくて苦戦中です(笑)
どんなことに苦戦していますか?
バトミントンってすごく動くスポーツなんです。でも、私は筋肉もないし、俊敏に動くこともできないし、最初はシャトルがラケットに当たりもしなくて……(笑)試合でもまだ一度も勝てたことがなくて、もう挫折しまくりです!
一度も?!辞めようと思ったことはないんですか?
一度始めたことはやり切りたい性格なんです。なかなか上達しないのですが、それでもたくさん自主練をしたり、先輩にどうすれば上手くなれるか聞きに行ったりと自分で行動を起こして頑張っています。先輩も私に上手くなってほしいからと自主練に付き合ってくださって有り難いです。
部活は今年で引退なのであと2回しか大会がないのですが、せめて1回くらいは勝てるように頑張りたいです!