美学生インタビューInterview
夢に近づくために14歳で単身海外留学!
大学卒業間近に美学生図鑑に登場いただきありがとうございます。春からはどのような道に進むんですか?
地元熊本のテレビ局、熊本放送のアナウンサーになります!
おめでとうございます!アナウンサーを目指し始めたのはいつ頃からですか?
自分でも覚えていないくらい昔です。小学生の頃から「趣味はテレビ!」というくらいのテレビっ子で、特に朝の情報番組を見るのが好きでした。その局のイメージを象徴するアナウンサーという存在に、自然と憧れを抱き始めたのだと思います。
アナウンサーという夢を明確に意識し始めたのは中学3年の頃です。進路を考えていた時に、その当時の自分は「アナウンサー=帰国子女の人が多い」という勝手なイメージを持っていたんですよね。そこで、夢に近づくための選択として海外の高校に行こうと決心して、オーストラリアのブリスベンにある高校に入学しました。
すごい行動力ですね!
母が英会話教室の先生をやっていて、英語には幼い頃から馴染みがあったんです。でも、海外へ行くのはこの時が初めてだったので慣れないことばかりで大変でした。現地に着いても空港から出るのも一苦労で、2時間くらいかかったのを覚えています。
ローカルな高校を選んだので周りに日本人もおらず不安な日々が続きましたが、現地の人と積極的にコミュニケーションを取って乗り切り、無事3年間通って卒業することができました。
大学入学後は夢に向けてどんなことに取り組みましたか?
入学してしばらくはコロナの影響で上京できなかったので、実家でオンライン授業を受けながら週5、6日、ラーメン屋さんでアルバイトをしていました。
1年生の終わりに上京してからはいくつかのアナウンススクールに通ったり、2年生からは生島企画室(芸能プロダクション)に学生キャスターとして所属し、ニュースを読むお仕事を経験させていただいたりしました。
アナウンスについて学ぶ中で課題だと感じたことはありますか?
特に苦手なのはフリートークでした。スクールでは「紙に書かれている言葉をテーマに話す」とか「5分間好きなことについて語る」とか、色々な練習をしました。
その中で気付いたのは、私の場合、じっくりと考えてから喋ろうとすると“作った感”が出てしまって駄目だということです。その場でぽんぽんと浮かんできたことをフレッシュな言葉で伝えると、自然な表情や声色がついてくる感じがするんです。試行錯誤を繰り返す中で段々と自分なりの表現の仕方が身についていきました。
“第一印象を覆す”ことを意識した就活
アナウンサー就活で大事にしていたことを教えてください。
自分自身が思う自分らしさと、他人が受け取る私の印象に結構ギャップがあるんだということに気付いて、面接では第一印象を覆すことを意識していました。
私、見た目の印象で「ふわふわしてそう」とか「ほんわかしてそう」ってよく言われるんですよ。自分の中ではしっかりとしているつもりだしガッツのある性格だなと思うんですけど、なかなかそのイメージが伝わらず、就活当初は悔しい思いをしました。
確かに私もお話するまで可愛らしくておっとりとした印象を抱いていました。
そう感じますよね(笑)そう言われるのは嬉しい反面、就活においてはマイナスだなと思うんです。一緒に働きたいと感じるのって、やっぱり「しっかりした人」じゃないですか。
なので、面接の冒頭の自己紹介では「ふわふわしてるように見えるかもしれませんが、実は違うんです!今日はその話をさせてください!」と伝えて、意外と出来る子だなという印象を持ってもらえるようなエピソードを選んで話すようにしました。
具体的にどのようなエピソードを話したんですか?
先ほどお話しした14歳で単身海外留学したことや、ファッション雑誌『ViVi』の編集アシスタントのアルバイトを4年間続けたこと、それからフジテレビの『めざまし8』の制作現場で通訳のアルバイトをしていたことなどをお話しました。
通訳のアルバイト?
海外から来るニュースを翻訳してディレクターさんに伝えたり、英語でインタビューをしたりといった業務です。大学内でアルバイトを募集していて、先輩からの勧めで始めました。
朝の番組なので、夕方から朝まで徹夜で働き、まさに眠気との戦い。スピードと同時に正確性も求められる、そんな責任ある仕事をプロのテレビマンの方たちに混じって経験する中でタフさが身についたように思います。
地元の人たちと喜怒哀楽を共有できるアナウンサーになりたい
努力が実り、地元のテレビ局への就職が叶ったんですね。
東京と大阪のテレビ局の選考を受けたのですがどれも駄目で、「もしかして向いていないのかな?」とか「ちょっと別の道も考えてみようかな」と思って一時はアナウンサー就活をストップして他の業界を見ていたんです。
でも、小さい頃からの夢だし、後悔したくないので地元のテレビ局だけは受けてみようと思ってチャレンジしたところ、4年生の4月に内定を頂くことができました。最後まで諦めなくて良かったです!
憧れの仕事、ワクワクしますね。
地方局のアナウンサーって総合職みたいな感じで取材や制作にも携われるんですよね。内定した局には週に1回「記者の日」というのが設けられていて、自分で取材対象にアポを取って、時には小さいカメラをまわして取材することなんかもあるそうです。東京のテレビ局のアナウンサーでは経験できないようなことが出来そうで楽しみです。
最後に、アナウンサーとしての目標を聞かせてください。
ちょうど今月の内定者レポートのテーマが「どういうアナウンサーになりたいか」という内容で、色々と考えていたところなんですけど、地元の人に“近い”と思ってもらえるようなアナウンサーになりたいという気持ちが大きいです。地元で起こったことを同じ熊本県民として、喜んだり、悲しんだり、一緒に共感できるアナウンサーでありたいです。
そして、災害が起こったときには「この人が言ってるから信頼したい」と思ってもらえるような存在になりたいですね。