美学生インタビューInterview
オールジャンルが似合うカメレオンヒーローになりたい!
ミスコンに出場したきっかけを教えてください。
今年のミスコンのテーマは「明転」で、そのテーマ名に込められた意味について運営の方が「光と影の二面性を大事にしていきたい。」とおっしゃっていたんです。その一言でもう全部気持ちを持っていかれました!「私がやりたいことと同じだ!」と思って。
私はこれまでギャル路線だったのでミスコンはお門違いだなと思って出るつもりはなかったんですけど、二面性や多様性を大事にしていることがテーマから伝わってきて「今年だったら絶対に出たい!」と思いました。
テーマに強く共感したんですね!面接ではどのように自己アピールしたんですか?
他の人よりも一味も二味も違うことを伝えたいと思って話したいことを整理して挑みました。明転というテーマに惹かれたこと、明転の言葉が持つ意味がどれだけ好きかということを強く伝えたかったのでこの2つを中心にたくさん話しました。後から聞いた話によると、テーマに触れたのが私だけしかいなかったみたいです。「今年のファイナリスト像そのまんまだった」と言ってもらえてすごく嬉しかったですね。
ミスコンは外見至上主義、外見で順位を決めるものだとイメージがついてると思うんですけど、私は外見だけでなく内面も磨いて全部を引っ括めてグランプリになりたいと思っています。周囲の人を元気にしたり刺激を与える存在になって、外見も内面も評価していただいてグランプリを獲りたいですね。
ミスコンの固定概念を覆したい気持ちが伝わってきます。ミスコンに出ることに対して不安はありませんでしたか?
大きな不安はありませんでしたね。強いていうなら人間関係が少し心配ではありました。
ファイナリスト内の人間関係でしょうか?
はい。2年生は私1人だけなので「年上の人たちと仲良くできるかな?バチバチするのかな?」という不安がありました。
でも、会ってみるとみんな優しくてすぐ仲良くなれたんですよ!本当に救われました。今年のファイナリストはそれぞれが自分のペースで努力していてお互いをライバル視していないんです。自分のやり方で頑張るって感じなので良い雰囲気で頑張れていると思います。
素敵な関係ですね!ミスコンが始まってからご自身に変化はありましたか?
変わったかな……。意識して変えたわけではないんですけど応募した時の写真を見ると髪の色が変わってますね!何が変わったかはっきり分からないけれど今とは違うなと思います。雰囲気が変わるようにメイクを毎日変えていることが大きいのかもしれないです!
たしかに写真によって雰囲気が全然違いますね!
インスタグラムでも色々な雰囲気の私を見てもらえるように大人っぽい写真、ガーリーな写真、ナチュラルな写真を日替わりで投稿するようにしています。
面白いですね!
一つの系統に絞って投稿した方が印象に残ると思うんですけど、私は良い意味でも悪い意味でもこの系統が似合うというものが無いので、あえて一つの系統に絞らず何でも似合う、変幻自在ということを武器にしたいと思いました。
弱みになり得ることを強みにしたんですね!
はい!キャッチコピーは「オールジャンル似合わせカメレオンヒーロー」です!
私は高校生の時からモデルのお仕事をしているんですけど、もともとは『Popteeen』の専属モデルでギャル系の仕事がメインでした。でも、これからはオールジャンル似合うことをアピールして清楚系の雑誌やしっかりしたイメージがある進行・MC業にもどんどん挑戦したいです。
ミスコンの出場者は清楚な方が多いと思うんですけど、私は私の個性である変幻自在なところをアピールしていきたいと思います!
では、ファイナルイベントに向けて意気込みを聞かせてください。
数字にとらわれすぎずに目に見えないものも大切にして自分の納得いく、誰がどう見てもグランプリにふさわしいと言ってもらえるような人になるために頑張ります!
みんなの心を救うために始めた「全肯定ライブ」
インスタグラムのプロフィール欄に「全類平和」と書いていますが、これは?
私が作った造語です。私は人類だけでなく地球上に生きているすべての生き物が平和になることを目指しています。
私、高校生の時にすごく病んでいた時期があって、とにかく楽になりたいと思っていたんです。たぶん世間には私と同じように楽になりたいと思ってる人がたくさんいるんだろうなと感じて。仕事が辛いから楽な仕事をしたい人がいれば、生きること自体が辛いから楽になりたい人もいると思うんです。
どんなことであれみんなの肩の力を抜いてあげて、心の平和に繋がることをしたいなと考えるようになりました。全類平和という言葉自体はものすごくスケールが大きいことだと思うんですけど、自分の手が届くことからやっていきたいと考えています。
ご自身の経験から生まれた言葉なんですね。
私、理想だけが高いんですよ。自分の理想と現実のギャップを埋めようと必死になってキャパオーバーして病んでしまったんです。
高校2年生の時に『Popteen』の専属モデルになってからは寝られないくらい忙しくなりました。家から高校まで片道2時間かけて行って授業を受けて、昼休みに撮影用のメイクをしたり髪を巻いたりして授業が終わった瞬間に急いでバスに乗って撮影に向かう。夜遅くまで撮影して、家に帰って徹夜でテスト勉強をして、また学校に行って……の繰り返しでしたね。酷いときは100時間寝ずに生活したこともありました。
100時間も寝られないなんて……想像できないです。
限界突破すると徹夜が楽しみになってきますよ!「今日の徹夜は何しようかな〜夜中に何食べようかな〜」って(笑)
今の湯上さんは病んでいた時期があったとは思えないほど明るいですね!
そうですね!這い上がってきました(笑)でも、実は自己肯定感がすごく低いんですよ。
それで、どうすれば自己肯定感が上がるか模索していた時に、誰かを応援したり肯定することによって自分の肯定にも繋がることに気がつきました。それからは毎週日曜日に「全肯定ライブ」という生配信をインスタグラムでやっています!
どんな配信なんですか?
ファンの子に小さくても大きくても良いので悩みを送ってもらって、その悩みを共有して肯定するライブです。「頑張ったね。」とか「辛かったね。」という言葉をかけてあげるだけなんですけど、それだけでも救われたというコメントが送られてきます。
誰しも肯定してもらえるだけで救われることってあるじゃないですか。気分がマイナスのときには肯定することでゼロに戻して、そこからだんだんと上がっていけるように、マイナスとゼロの間を埋めるお手伝いができたらいいなと思っています。
湯上さんの言葉は熱くて心に沁みますね。普段から言葉の選択を意識しているんですか?
めちゃめちゃ気にかけています!言葉の持つ力は軽視できないんですよ。私は詩が好きで読んでいると全身に栄養が行き渡る感覚になります。「この主語にこの述語を合わせるのか〜!」みたいな意外な組み合わせが見つかって面白いんですよ。
興味深いですね!どんな詩を読むんですか?
谷川俊太郎さんや最果タヒさんの詩が好きです。谷川俊太郎さんの『五月の詩』という詩が特に好きで、詩の中に「心臓のアレグロ(速度を表す音楽用語)に耳をすまし」という言葉があるんですけど「心臓の鼓動を音楽用語で表すとは美しすぎる!」と感銘を受けました。
言葉遣いで個性が出せたら喋るだけで個性が出せる、そうなったら最強の武器になると思うんです。だからSNS に何か一つ投稿するにしても、「この言葉でいいのかな?」「もっといい言葉があるんじゃないかな?」って悩んでしまいます。「この言葉使いたい!」という言葉が見つかれば、すぐに「言葉のメモ」を残すようにしています。
言葉のメモ、気になります!見せていただけませんか……?
いや〜(笑)ちょっと恥ずかしいです!iPhoneのメモアプリに7スクロール分くらい貯まっているということだけお伝えします!
とても気になるのでいつか見せていただきたいです(笑)そんな湯上さんですが、大学卒業後の進路はどのように考えていますか?
高校生の時は、芸能活動は大学生で終わりにしようと思っていたんですけど、いざ大学2年生になるとまだまだ終わりたくないなって気持ちが強くなってきています。
でも、芸能と学生の2本の軸があったから頑張れたのかなとも思うんですよね。大学卒業後に芸能一本に絞ってやっていくのってすごく勇気がいるというか怖いなって思うので、芸能ともう一つ何かやりたいとは思いますね。
それが就職なのかまた別の何かなのかはまだ見つけられていないです。でも、就活はしたいと思っています。身をもって体験しないと就活の辛さや痛みがわからないと思うので、酸いも甘いも経験しなきゃなと思います!