美学生インタビューInterview
願いが叶うかわかる“石”
今回の浴衣のポイントは?
新型コロナウイルスが流行し始めて1年半、気持ちが沈みがちな日々が続いていたので、少しでも気分が晴れるような浴衣を選ぼうと思ったんです。
たくさん素敵な柄があって迷ったんですけどパッと目に入ったのがこの浴衣でした。写真を見ていただいた方にも明るい気持ちになってもらって、日本の風情を感じていただけたら嬉しいです。
前回美学生図鑑に登場いただいたときは青い服を着ていたので、ガラッとイメージが変ったように思います。こういった色も好きなんですか?
実は私、赤やピスタチオグリーンが好きで、普段の洋服でも取り入れることが多いんです。成人式の振袖も赤と白の生地に緑の差し色だったので、今回と似た配色ですね。
浴衣はよく着ますか?
あまり着ることがないですね。1か月前に友達と京都観光した時に着たんですけど、それが大学生になってから初の浴衣でした。
夏祭りに行ったりもしないんですか?
浴衣ではないんですけど以前、私服で伏見稲荷大社のお祭りに足を運んだことがあります。「おもかる石」って知ってますか?ちょっと有名なパワースポットなんですけど、そこに大学の友達と行ってみたんです。
おもかる石?
千本鳥居を抜けた先の参拝所に灯籠があって、その灯籠の上に石が置かれているんです。それが「おもかる石」。
心の中で願い事を念じたあとでその石を持ち上げてみて、自分が想像していたよりも「軽い」と感じたら願いが叶って、「重い」と感じたら叶うのが難しいんだそうです。
甲斐さんはその時、何を願ったんですか?
……「試験の点数が上がりますように」って(笑)
で、結果は?
重かったです(笑)中には「重くなかった〜」ってるんるんな友達もいたので人それぞれみたいです。訪れる機会があったらぜひ試してみてください(笑)
夏休み返上は4回生の宿命!準国家試験に向けて猛勉強中
今年の夏はどんな風に過ごす予定ですか?
父が温泉好きで毎年必ず旅行に行ってたんですけど、コロナの影響で予定変更をせざるを得ない状況になりました。なので、様子見ながらどこから疲れを癒せたらなと。
あとは高校や大学の友達と会う予定がいくつかありますね。でも、8月下旬から大学の試験が始まるので、がっつり遊ぶというより勉強の合間の息抜きにって感じです。
8月下旬に試験があるんですか?!
そうなんです。8月下旬から試験がばーっと続きます。もちろん普通の大学と同じように夏休み前にもテストがあります。その成績次第では補講があったりもするので、夏休みが実質半月くらいしかないんですよね。
歯科大生ってそんなに大変なんですね……。
4回生の最後に「共用試験」というとても大事な試験があって、それに向けてテストが続くんですよ。
共用試験は「準国家試験」とも呼ばれているもので、これまでの大学内での実習や座学で学んだことを総合して、きちんと実力が身についているかを問われるものです。これに合格しないと5回生から始まる臨床実習にも参加することができません。
「準国家試験」と呼ばれるくらいだから難易度が高いんでしょうね。
6回生で受ける国家試験では応用的な問題が出題されますが、準国家試験の内容は1回生から4回生まで学んできた基礎的なことがメインです。例えば、画像があって「ここを通る神経は何と言いますか?」とか。難易度は国家試験に比べたらまだ低いんですけど、年々難易度が上がっているので大変なんです。
今年に入ってからは毎日1限〜6限まで授業を受けながら、これまでの総復習もして……4回生の宿命だって思いながら頑張っています。
前回の美学生図鑑のインタビューでは「口腔外科に興味がある」といった話をしていましたよね。
大学内で色々な実習やってみた中で口腔外科の実習が一番良いなと感じたんです。
口腔外科というのは一番身近なもので抜歯の手術などを行なう分野で、少しステップアップすると口の中だけでなく顎などを含めた部分にできた腫瘍や、タレントの堀ちえみさんも患った舌がんの治療などをすることもあります。
昨年の実習では、歯が埋め込まれてる模型が配られて、歯肉の中に埋まっている歯を掘り当てるということをやりました。血とかは出ないんですけど、実際に歯肉をメスで切って、歯を見つけて、最後はちゃんと縫合して閉じるという一連の流れを経験しました。
難しそうな実習ですね。
あくまで模型なので、実際に患者さんを目の前にしたら相当大変なんだろうなと感じました。
来年からの臨床実習でたくさんのことを肌で感じて、それを自分がどう受け止めるかでまた目指す分野についてはじっくり考えていきたいなと思います。