美学生インタビューInterview
作りたいものはマツコロイド!?
優歩さんは大学でどんなことを学んでいるんですか?
立命館大学の理工学部の『電子情報工学科』に通っています。将来的にはAI=人工知能について学ぶんですけど、今はそのために基礎となるプログラミングや回路の組み方を勉強しています。
どうしてこの学科に進学しようと?
もともと理系科目しかできひんくて。特に社会が絶望的にダメなんです。世界史の教科書はめくった瞬間に頭が真っ白になりますね。
その代わり、高校の頃は担任が化学の先生だったのもあってめっちゃ勉強してました。化学には法則があって、それを理解すると割と簡単にわかるんですよ。その頃は特に有機化学が好きでしたね。なので理系の道に行くことは高校生の頃、心に決めました。
化学ってすごく難しいイメージがあります。どうして好きになったんですか?
化学式を習った時に自分の身の回りの知ってるものがこういう式で表せるんや!面白い!って思ったのがきっかけだったと思います。
逆に、世界史とか“なんとか三世”みたいな人、いっぱいいるじゃないですか。それがもう全員一緒に見えて、この人は何世!?ってなります。
でも、元素記号や化学式だって数字がたくさん出てきますよ?
違うんですよ、それは。化学の計算はコレにコレを足したらそれやなってなるけど“何世”は足さないじゃないですか。覚えなあかん!わからん!みたいな。徳川とか日本人ならまだ覚えられます。でも、外国人になった瞬間無理です。カタカナワカラナイ……。
物質とかの名前もカタカナですよ(笑)
お母さんが理系で、塾の先生をしてたからですかね。めっちゃわかりやすく教えてもらったから、理科や数学はそんなに難しいとは思わへんかったというか。
ちなみに、お父さんは社会が好きなんです。だから、家で一緒にクイズ番組を見てても「めっちゃ勉強してんのに答えられへんなぁ~」って言われます(笑)
それはちょっと悔しいですね(笑)ところで今の学科でAIのことを学んで、将来的に何かやりたいことってあるんですか?
マツコロイドって知ってますか?最近はロボットがすごく発展してるからあんなん作れるようになったらめっちゃカッコいい!って思います。
知ってますよ!見た目とか動きとか、マツコ・デラックスさんをリアルに再現したロボットですよね。
そうですそうです!今の世の中、スマホはもちろん医療機器や車などあらゆるものにAIが埋め込まれていますが、マツコロイドは私が高校の時にAIを搭載したロボットの先駆けとして注目されました。今までのロボットとはまた違った形で、現代社会を支える技術の研究をしているのがマツコロイドなんです。
そういう分野にすごく魅力を感じたし、これから先、一番役に立つのはこういう学科やなって思いました。
ウェイウェイよりコツコツ
AIを学ぶ上で今の大学を選んだのはどうしてですか?
もともとは国立大学志望だったんですけど、先輩やチューターさんの話を聞く中で研究の機材など環境が整ってるなって思ったし、通ってる生徒の雰囲気もめっちゃいいんですよ。さわやかというか、いい子がいっぱいおるなって感じで。
私自身、やるときはコツコツと真面目に勉強したいタイプだから、ウェイウェイしてる大学よりも自分に一番向いてるかなって思ったんです。
確かに大学自体の雰囲気って大事ですよね。今は基礎を学んでるということでしたが、毎日忙しい感じですか?
そうですね。実験をするにあたって、もすごく知識が必要なので基礎になる授業がめっちゃくちゃあって一般教養を取る幅がほぼないって感じです。
『かつ』とか『または』とか『集合』の論理記号ってあるじゃないですか。ああいうもののもっと発展版を習っていて、めっちゃマニアックになっっちゃいます。ホンマにこの学科好きじゃなかったらキツイやろなって学科です。
(論理、記号??)……実際にはんだ付けをしたり回路を組んだりするんですか?
ゴーグル付けてやってます!回路ってちょっとでも違ってたら正常に機能しないんです。
例えばセンサーがあって、手をかざしたらLEDが光ったり消えたりする装置の場合、ただ光ればいいわけじゃなくて、設計よりちょっとでも光るタイミングがズレてたら間違ってるんですよ。
ゴチャゴチャした回路図を自分で図面に起こすんですけど、まだそれ通りに組めるわけじゃないから、なんで間違ってるか考えたり先輩にやり方を教えてもらったり。間違いを見つけるのが難しいですね。完成したと思っても大概どこか間違ってます。それを全部たどっていかないといけない。すっごい時間かかります。
1か所ずつ変えて、ここは大丈夫……という感じでチェックを?
そうです。でも、大変だけどきちんと音が鳴ったりLEDが光ったり、めっちゃ早く出来た時はめっちゃ嬉しいです。
将来、こういう企業に入りたいという目標はありますか?
まだ明確にあるわけじゃないです。だから、研究室に残った方がマツコロイドみたいなものを研究出来そうだし、その方が何かすごいものを生み出せるんちゃうかって思うんですよ。
ホントにああいうの作りたいですよね。楽しそうです。今はまだペアの子と、どんな設計にする?って言いながらレゴでロボットを組んでるんですけど、夢ですよね。
目指すものがあるのって素敵です。
本当はもっとリアルのを作れたらいいなって思ってます。
可愛いいものじゃなくて?
じゃなくて。なんかもうホンマに人間と間違うくらい。マツコさんのはわかるじゃないですか。それがもう判別できないくらい。2025年の大阪万博でもそういうのが作られるって聞いてます。
今はコロナもあるから、そういうロボットが受付とか出来たらすごく便利だし、精巧なものを作れたら世界が変わるだろうなって思います。人間の仕事が減っちゃいますけどね。
実はスポーツが得意!バク転も出来ます!
大学に入るまでもずっと勉強が中心の生活だったんですか?
そんなことはなくて、小さい頃は習い事めっちゃしてました。水泳やテニスを習ってたし、中学では陸上部で短距離を走ってました。
それに3歳くらいから中学くらいまでは器械体操もやってましたね。
器械体操ってどういうことをするんでしたっけ?
跳び箱とか、鉄棒とか、マット運動とか。結構有名な先生のところに通ってたんですよ。得意種目はマットで、バク転もできます! 鉄棒も結構やってましたし、跳び箱も得意でしたね。運動大好きです。
器械体操は中学で辞めちゃったんですよね? どうしてですか?
今でもやりたいくらいなんですけど体が劇的に硬くて。そんなに硬くてなんで競技できるの?ってくらい硬いんです。みんなが足を広げて上半身をベターって床に付けてても一人だけ浮いてる感じで。
どうして出来ていたんですか?
勢いです(笑) 負けず嫌いなので。高校くらいからは力の差が出るけど中学の頃は男子に負けへん!って思って練習してました。
今、スポーツは?
なんもやってないんですよ。もう動いてなさすぎて無理かなって(笑)
今はサッカーサークルでマネージャーをやってます。試合中に選手の写真を撮ったり、貴重品を管理したり、もちろん応援もですね。
実はサッカー観戦にハマっててJリーグのセレッソ大阪のファンなんです!
どうして観戦に目覚めたんですか?
この前に引退しちゃったんですけど内田篤人選手が大好きなんです。カッコいいし、上手いじゃないですか。それでサッカー好きになったんですけど、そっからサッカー自体めっちゃ面白い!ってなりました。
スタジアムに行ったりも?
そんなに遠くないんで行ったりします。でも、あるとき行った日がものすごい雨やって、どしゃどしゃになりながら見たのがちょっとトラウマで……(笑)今はテレビやネットで見られるじゃないですか。
動けないかもってことですが、今後こういうスポーツをやりたいというのはありますか?
う~ん、護身術的なのは習いたいですね。日本拳法的なの。自分自身を守るためのものは習いたいです。私、背ぇちっちゃいから舐められてしまう!って思うので、抵抗できるねんぞっ!ってくらいの力が欲しいです(笑)