美学生インタビューInterview
本当はデニムを履きたいのにワンピースを着てしまう自分は自分じゃない
昨年、上智大学のミスコンファイナリストとして活動していたそうですね。活動を終えて、率直な気持ちを聞かせてください!
出場して良かったなと思います。
興味本位で応募して、候補者に決まった時は本当に不安でいっぱいでした。実際に活動を始めてからも、以前までの大学生活からは想像もできないくらい苦労することばかりで……。
でも、ミスコンって限られた人しか経験できないことじゃないですか。せっかくのチャンスを無駄にしたくないし、「絶対に自分自身を成長させてやる!」と思ってやり遂げることができました。楽しかった思い出も辛かった思い出も全部自分の糧になっています。
活動中、大変だったことはなんですか?
周りからどう見られているのかを気にして、傷つくことがありました。
毎日SNSで発信していると、多くの人が注目してくださって。自分が予想していた以上にたくさんの人が応援のコメントをくださって、とても嬉しかったです。
一方で、好意的ではない意見もありました。もともと自分の発信に対してどんな反応がくるのか気になっていたので、SNSでエゴサーチをよくしていたんです。そこで、今まで言われたことがないような悪口を見つけることもあって……。
人前に出るので、出場する前から色々な意見を言われることは覚悟していたんです。でも、実際に自分の知らないところで誹謗中傷されてると思うと、やっぱり辛かったですね。どんな風に自分を発信したらいいのか悩みました。ただ、そのおかげで自分のことを深く知ることができたんです。
どんなことに気を付けて発信していたんですか?
初めは、”みんながイメージするミスコン女子”を意識していました。というのも、候補者の5人はそれぞれキャラが違っていて、「奥平さんは可愛い系だね」と周りからよく言われていたんです。
それで、「私はそういうキャラでいなきゃいけなんだ……」と思い込んでいました。なので女の子らしく、清楚な印象を持ってもらえるように意識していたんです。
でも、だんだん違和感が大きくなっていって……。このままじゃいけないと思うようになりました。
というと?
本当はデニムを履きたいのに、ワンピースを着てしまう自分は自分じゃないと気付いたんです。好きなことや言いたいことよりも、“万人受けするかどうか”を優先しているのが嫌になったんです。
そう思った時に、自分のスタイルや本当にやりたいことが分かった気がしました。自分として生きることを諦めたくないし、このままだと嫌な気持ちでミスコン活動をやり続けることになるなと思って。それからは、周りから求められていることにあまり囚われずに発信するようにしたんです。
具体的にどんなことを変えたんですか?
一番は、髪をばっさり切りました!初めはロングヘアだったのですが、肩くらいのミディアムヘアにして。可愛らしいイメージを守ろうとしてたら絶対できなかったです。発信の内容も、なるべく素直な思いを書くようにしました。
周りから見て分かるほど大きく何かを変えた訳ではありませんが、自分の中ではかなりスッキリして。それまでは自分じゃない自分を演じているようなフワフワした気持ちでやっていました。でも、「やりたいようにやろう!」と振り切ったことで、活動を楽しめるようになったんです。一つ一つの発言や行動を納得してできるようになって、自信も付きました。
コンテストを通して、奥平さん自身が成長を感じたことはありますか?
以前よりも、自分の人柄や考え方をはっきりと表現できるようになりました。SNSでの発信もそうですが、活動の中で取材を受けたり色々な人と関わったりして自分の思いの伝え方を学ぶことができましたね。「ミスコンに出た」というだけでも、話題になったり面白がってもらえたりするので、自分に見どころができて良かったなと思います。
半年間、上手くいかないことも多くて、辛くて泣いてしまうこともありました。でも、候補者や運営のみんなとコンテストを作り上げた経験は自分にとって確実にプラスになっています。ミスコンで学んだ「自分を売り込む」ことを活かして、これからもさまざまなことにチャレンジしていきたいです!