美学生インタビューInterview
心理学を勉強中
大学ではどんな勉強をしていますか?
教養学部人間科学科という、主に心理学を勉強する学部に所属しています。今は一般教養と心理学の基本的な概念を幅広く学んでいますね。3年生からはゼミに所属し、本格的な研究をしていきます。心理学の勉強で一番印象に残っていることを教えてください。
最近、授業で知った「同調」という概念が印象に残っています。周りの人と同じ行動をしていると安心し、逆に自分が正しいと思っても他の人が異なる行動をしている場合には不安になるといった集団心理のことを指します。この心理は商品やサービスを提供するときにも役に立てることができて、他の人も使っている(利用している)と伝えることで、安心感を与えることができたりもします。心理学の考え方は、日常生活にすぐ落とし込むことができるので、勉強すればするほど人を観察したり関わったりするのが楽しくなりますね。結果を出すために大切なのは、将来の目標を明確に描くこと
今まで、何か夢中になったことはありますか?
小学校1年生から高校3年生までの12年間、力を注いできた水泳競技です。専門は個人メドレーで、小学校でジュニアオリンピック、中学で全国中学総合体育大会、高校でインターハイに出場しました。スポーツ推薦で入学した高校の水泳部は、環境がとても良く、優しい中に厳しさもあり部員からの信頼が厚い顧問の下で日々練習に励み、全国大会にも出ているチームです。現役時代は毎日朝晩、休むことなくプールで泳いでいましたね。継続的に結果を残していく上で、原動力となったものはありますか?
インターハイに出て活躍している先輩の存在です。中学に入ってすぐ、所属していたスポーツクラブの先輩の姿を見て「私もインターハイに出て先輩のようなかっこいい人になりたい!」と憧れを抱きました。また、練習したり試合の場数を踏んだりした分だけ結果が出るので「昨日できなかったことが今日できるようになった」という達成感が大きな糧になっていましたね。日々の努力が実り、夢だったインターハイ出場を果たすことができたんですね。大学でも競技を続けるということは考えなかったんですか?
全く考えていませんでした。「インターハイに出る」という目標が達成されたとたん、一気に力が抜けたというか、選手としてはこれ以上頑張れないという感覚に襲われたんです。水泳に限らないことかもしれませんが、結果を出すために大事なことって「将来なりたい姿やこうありたいという目標を明確に持っているか」だと私は思っていて。私には、インターハイのその先の目標を描くことができなかった。それに、放課後に友達とお茶したり、おしゃれな洋服を着たり、休日に旅行したりといった何気ない日常を送ってみたいなっていう憧れもあったんです(笑)競技生活の経験が、大学での勉強に繋がっている部分もあるのではないでしょうか。
確かにそうかもしれません。「気持ちをいかに高く保つことができるのか」が、水泳競技をする上では大切な要素で、気持ちの持ち方一つで記録は大きく変わってきます。ですから、競技生活を通して人の心理や行動について関心を持つようになったのだと思いますね。実際大学に入ってみて感じたことはありますか?
とても楽しいです!(笑)やっぱり、可愛い服が好きなだけ着れるようになったことが大学生活での大きな収穫ですね!水泳をやっていると、背中や肩まわりの筋肉をめちゃめちゃ使うので肩幅が広くなってしまって、似合う服がなかなか無かったんです(笑)現役時代から体重を10kg以上減らし、ベリーショートだった髪も伸ばしたので、おしゃれの幅がぐっと広まり、毎日が楽しいです!人の悩みに寄り添える臨床心理士になりたい
これからの大学生活で菅原さんが力を入れていきたいことは何ですか?
勉強ですね。高校までと違って、授業選びも所属するコミュニティも、大学は良くも悪くも自分でなんでも自由に意思決定ができます。「単位さえとれればいい」と考えて、大学の勉強を最小限に済ませることも場合によってはできます。しかしそんな中でも、私が今一番力を入れていきたいのが心理学の勉強なんです。私には臨床心理士になりたいという夢があります。夢を叶えるために、卒業後は大学院に進学して資格取得のための勉強をする予定です。将来、どのような臨床心理士になりたいと考えていますか?
人の悩みに寄り添い、わだかまりを取り除いてあげられるような臨床心理士になりたいです。夢を志すようになった背景には、やっぱり水泳競技の経験があると思います。水泳は個人競技のイメージが強いかもしれませんが、実は「個」の力以上にチームワークが求められるスポーツでもあるんです。日々の練習メニューをこなしていく時、試合で勝つために今の自分の役割は何かを考え、チームでの活動に活かしていきます。また、声出しもチームのモチベーションを上げるためには大事です。試合時の応援はもちろんのこと、日々の活動でも声出しをするかどうかが後々の結果に関わってきます。具体的には「チームがどうしたらひとつになっていけるか」を考えていく。記録が伸び悩んでいる人とは「どうやったら記録が伸びるか」を一緒に考えたり、逆に記録が伸びている人には、ほめつつも「どうやったら自分の限界を高められるか」を話し合います。声を出し続けることを意識したおかげで、チーム全体の士気も徐々に上がってきたように思いました。この経験は水泳競技以外の場面にも活かせると考えていて。その中でも、臨床心理士になれば、専門的な立場から大きな裁量を持って患者さんに寄り添うことができると思ったんです。「自分には価値がない」と思い込んでしまう人がいるけれど、それってすごくもったいないじゃないですか。気付いていないだけで、みんなそれぞれの良いところを持っている。自分自身の良さに気づき、自信を持てたら人生をもっとハッピーに過ごすことができると思うんです。私は臨床心理士として患者さん一人一人の悩みに寄り添うことで、みんながハッピーに毎日を送れるようなお手伝いをしていきたいです!