美学生インタビューInterview
看護学科生が異例のミスコン出場!3時間睡眠でも乗り越えられたのは友達のおかげ
東京都立大学のミスコンに出場したきっかけを教えてください。
推薦してもらったことです。自分自身ミスコンを通して変わりたかったし、可愛くなりたいと思う女の子のロールモデルや誰かのモチベーションの源になりたいと思い、出場を決意しました。
ミスコンを通して変わりたかったということは、もともと何か引け目があったのでしょうか?
引け目というか、“普通”な大学生活を変えたかったんです。
私はもともと競争できる環境で成長するタイプで、それなのに大学に入学してからはオンライン授業ばかりだし、看護学科は高校までと違って成績やテストの順位とかが出ない。競争したり人と比べられる環境にいないから、ただただ普通に毎日を過ごしてしまっている感じがして、目標を見つけられない日々を送っていました。そんな頑張れていない自分がすごくもどかしかったし、納得できなくて、モヤモヤがずっと頭の中にありました。
出場決めるにあたり葛藤はありましたか?
看護学科のミスコン出場者ってこれまで聞いたことがなかったので、前例のないことに挑戦するのは不安でした。実習もありますし、きちんと両立できるのかずっと悩んでいましたね。
だから最初は断っていたんですけど、友達が「茉央ならできるよ!」と励ましてくれたし、運営の方も複数名が推薦してくれていたんです。活動も看護学科のスケジュールと両立できるようにサポートしてくださると言ってもらえて、せっかくならその期待に応えたいなと思って出場を決意しました。
もちろん、人前に出て容姿を評価されることに抵抗はあったんですけど、友達や運営の方が背中を押してくれたことがすごく力になりました。
実際、両立はできましたか?
ミスコンの選考過程でライブ配信のイベントがあるんですが、時期的に第3弾の配信イベントが実習と丸かぶりだったんです。配信になかなか時間が取れないと初めからわかっていたので、第1弾、第2弾で出来る限りポイントを取れるようハイペースな配信を頑張りました。なので実習とミスコン活動の両立はそこそこ計画的にできましたが、それよりも実習がない夏休みの方が大変でした……。
朝5時起きで早朝から所属している撮影会に参加して、そのあとミスコン関連のイベントに行って20時に帰宅、それから24時頃までライブ配信をしていたら頭が冴えちゃって、寝るのは深夜2時。3時間寝てまた朝5時に起きて……っていう生活を送っていて、かなりキツかったです。
かなりハードな生活を送っていたんですね……。辛くなってしまうことはありませんでしたか?
いつも仲の良い友達6人組で遊びに行ったりするんですけど、ミスコン期間中、その友達の存在が一番大きかったですね。
配信イベント第1弾の時がちょうど夏休み初めで、なかなか友達に会えず……そんな中撮影や配信で多忙な生活を送っていたら知らないうちに作り笑いになってしまったというか、心の底から笑うことが減ってしまって、「今までどうやって笑ってたっけ?」って思ってしまうこともあったんです。
自然体でいることが難しくなってしまっていたんですね。
そんな精神的に辛い時期もあったんですけど、夏休み入って2週間後くらいにいつものメンバーと旅行に行く機会があって、その時にみんなが「茉央、頑張ってね!」ってギューってしてくれたんです!ミスコン期間中泣いたことなんてなかったし、泣く暇もないくらい忙しかったんですけど、みんなに会った途端、涙がブワ〜って溢れてきて。
でも、そこで泣いてスッキリして、「よし、また頑張ろう!」と切り替えられましたし、みんながたくさん笑わせてくれてすごく良い気分転換になりました。
ミスコン本番では“命の尊さ”を表現。次なる目標「美容ナース」の道へ走り出す!
友達の支えあってのミスコンだったんですね。ミスコンの本番当日はどんなパフォーマンスをしたんですか?
スピーチでは、看護学生として「命の尊さ」をみんなに伝えたくて、5歳で重い病気を患い11歳でこの世を去った宮越由貴奈さんの詩『命』を詠み、そのあと歌を歌いました。私が小学生の時に『電池が切れるまで』という本を読んでこの詩と出会い、命が尽きるまで精一杯生きようと奮闘する宮越さんに感化されて「病気と闘う子どもを支えられる看護師になりたい」という夢ができたんです。
ミスコン本番の発表って、明るくて可愛いパフォーマンスをする方が多いと思うんですけど、私は結構しんみりとした感じでした。でも、自分が伝えたいことは何か考えたときに“命の尊さ”を伝えたいと思ってこのパフォーマンスに決めました。
本番見にきてくれた友達が「感動して涙出てきた。」と言ってくれたので、やって良かったと思いました。
自分の色を存分に表現できるパフォーマンスになったんですね。
人に流されることがあまり好きじゃないので、自分らしいパフォーマンスを心がけていました。
でも、実は本番当日、会場の様子がライブ配信される予定だったんですけど、その配信が急遽なくなってしまって……。実習の合間を縫って本番のために、そして今まで応援してくださった方への感謝の気持ちを込めて一生懸命練習してきたのに、そのパフォーマンスやスピーチを会場にいる方にしか見てもらえなくなってしまったのですごく悔しかったです。
これまで様々な困難もあったと思います。グランプリとして名前を呼ばれた時の気持ちを教えてください。
正直、“嬉しい”とかよりも“安心”の気持ちが大きかったです(笑)友達も「絶対に大丈夫だよ!」と言ってくれたり、出場前から期待をかけてくださる方が多かったので、グランプリを獲れた時はホッとしました。励ましの言葉はすごく嬉しいんですけど、自分が本当にグランプリを獲れるかは誰にもわからなかったので……。
でも、ありがたいことにグランプリを頂くことができて安心しました。ミスコンを通してやっぱり自分は競争できる環境にいる方が成長できるのかな、と実感しましたね。でも、看護ってなかなか人と比べられる世界ではないので、私はノルマが設けられていて競争できる環境にある美容系の看護師として働いたり、美容クリニックを起業したりして自分が成長できる環境にいたいと改めて思いました。
もともと高校生の時から趣味として美容が好きではあったんですけど、大学生になって自分の好きなことを仕事にしている社会人の姿を見てすごくカッコいいなって思ったんです。そう考えたときに、看護学科での学びも活かしつつ自分の好きな美容を仕事にしたいなと思って美容ナースを目指す決心をしました。
私自身、小学生の時に歯列矯正を始めて、そのおかげですごく自分をアップデートできたと思っていて。お金はかかるけれど、こんなに変われるんだっていうことをもっと多くの方に経験してもらいたいです。そして、誰かの憧れの存在になりたいという気持ちをずっと持っているので、お客さんから「こんな人になりたい!」と思ってもらえるような美容ナースを目指しています。そのためにSNSも積極的に更新して、発信力のある美容ナースになりたいです。
新卒で美容ナースを目指すことはイレギュラーな選択で不安もあるんですけど、自分なりに就活を頑張りたいです!