美学生インタビューInterview
誕生日当日にライブ配信をしました(笑)
野口さんは2021年のミス学習院コンテストに出場していましたね。応募したきっかけは何だったんですか?
所属するチアリーディング部がコロナの影響で対面活動がなかなか再開せず、家でZoomを繋いで筋トレするみたいな活動ばかりになっていて。この状況だと就活でもチアを頑張ったと言うに言えないし、これを機に他のことにチャレンジしようと思ったんです。
教育学科で学んでいることを活かして小学校や施設でのボランティア活動とかも考えたんですけど、せっかくなので大学内で何かをしたいと思って、1年生の時にお披露目を見て以来興味を持っていたミスコンへの応募を決めました。
コロナの影響がきっかけで挑戦を決意したんですね。ファイナリストに選ばれた時はどんな気持ちでしたか?
すごく嬉しくて良かったなという前向きな気持ちと、今後部活とどう両立していこうかと不安な気持ちの両方がありましたね。
実は連絡が来たのがちょうどZoomで部活をしている最中で。パソコン画面の右上に通知が来たんですけど、最初の方の文章しか見えなかったのと、「本日は誠にありがとうございました。厳正な審査の結果〜」みたいな堅めの文章だったのでこれはダメだったかな……と思いつつ開いたら選ばれていたという感じでした(笑)
では、ミスコンの活動期間中で特に印象に残っていることはありますか?
ライブ配信が思っていたよりも大変だったことです……。
ただ何となく配信するだけだと変にダラダラ続くだけになってしまうので、質問に答える日、食べる日、みたいに自分で毎回作戦を立ててどんな内容にするかを企画しないといけないんですよね。一見遊びのように見えるかもしれないんですけど、投げ銭のような形で応援してもらうので責任感もあるし、ここでのポイントが想像以上に審査に影響するので本気で頑張らなきゃいけなくて。
月に5日で7月〜10月まで毎月あったんですけど、せっかく考えたのに上手くいかなかったり思ったよりポイントを稼げなかったりしたときもあって正直落ち込むこともありましたね。
それと最後の配信期間が10月6日〜10日の5日間だったんですけど、最終日の10月10日がちょうど私の誕生日で、日付を跨ぐ時間にライブ配信したのも思い出ですね(笑)
誕生日に部屋で1人で配信ってどうなんだろうと正直少し思ったんですけど、0時を過ぎた瞬間にたくさんのお祝いコメントをいただけて嬉しかったので、こういう年もあっていいかなと思いました(笑)
最後のライブ配信と誕生日が被るなんてすごいですね(笑)では、ミスコン本番はどうでしたか?
本番はあまり緊張せずふわふわした気持ちだったんですけど、友達や家族なども見に来てくれたのが嬉しかったし、特に個人PVが流れる時間が楽しかったですね。
どんな内容だったんですか?
自分の好きなテーマで撮影した動画なんですけど、ファイナリストの5人ともそれぞれ違った個性が出ていて素敵でした。
私自身 は「私の一日」をテーマに、学科の教育棟で教育実習をしているような先生風のシーンや、友達とアウトレットに行ったり女子会をしたりしているシーンを入れたPVにしました。
デート風の映像とかが好まれそうだなと思ったんですけど、自分のキャラじゃないし、あえてそういうのはやめたんですね。結果、男性を匂わせないPVになりました(笑)
野口さんらしさが出ているPVを流せて良かったですね。ミスコンに出場して良かったなと思うことはありますか?
ドレスを人生で初めて着られたことです。結婚前に着ると婚期を逃す、みたいな迷信があると思うんですけど、着てみるとやっぱり嬉しくて(笑)
あとはコミュニケーション力が自分なりに上がったことですね。学校で普段通りに生活していると、周りはみんな学生だし、なんとなく似ている人が集まるけど、ミスコンという違う世界に足を踏み入れたことで、他大学も含めたミス・ミスターや取材や撮影でお会いした人など、自分とは違う生き方をしている人たちに出会えて前よりたくさん喋れるようになった気がします。
辛いことも含め色々あったけどあっという間で夢のような貴重な4ヶ月だったので、もし今後ミスコンに出たいと思う方がいたらその想いを大事にしてほしいなと思います!
あの時の助手に憧れて。学習院沼津遊泳会で小中学生のサポート活動
大学生活で力を入れてきたことはありますか?
学習院沼津遊泳会という団体での活動です。
「沼津遠泳」といって、毎年夏休みに学習院の小学生と中学生が沼津へ5日間の臨海学校に行き、最終日に女の子は赤い紐をつけて3キロ、男の子は赤いふんどしをつけて6キロを泳ぐという100年近く続く伝統行事があるんです。条件を満たした学習院の高校生やOBOGがこの団体に所属し、助手としてその遠泳と生活のサポートをしています。
OBOGの方には80〜90歳くらいの人もいるので、生徒含め幅広い年齢の方々と関われるのが楽しいんですよね。
そんな伝統行事があるんですね!助手を始めようと思ったきっかけは何だったんですか?
私自身、初等科から学習院なので、小6の時に児童として参加したんです。泳ぎには自信があったんですけど、海での生活に慣れなかったり波にのまれそうになったりで、精神的にも肉体的にもダメージが大きくて……。
でも、そんな時に遊泳会の方々が温かくサポートしてくれてすごく救われたんです。自分もこんな風になりたい!と思って高校生の時からこの団体での活動を始めました。
そうなんですね!遊泳会の人は具体的にどんなことをするんですか?
生徒たちと4日間の練習や生活を共にし、5日目である最終日の遠泳を完泳できるようにサポートします。
主に児童・生徒のレベルに合わせて浮き方や泳ぎ方の指導をするんですけど、それ以外にも船を漕いで児童・生徒に何かがあったときに備えて訓練をしたり、生徒一人ひとりがどうした方が上手くいくのかについて話し合ったり、清掃をしたりもします。
教える際に何か工夫していることはありますか?
雰囲気作りなど、水泳の技術面以外にも気を配ることです。
以前、あまり泳ぐのが得意ではなく海に苦手意識があるような子たちの指導を担当したんですけど、そういう子たちって泳ぐことに対して緊張したり不安を抱いていたりすると思うんですよね。
それと、泳ぐのが苦手な子たちに助手だけで教えても、「それって得意だからできるんじゃん」と思われる気がするんですよ。なので、あえて海の家で見てるようなタイプの先生たちなども呼んできて一緒にやるようにしたんです。助手のように水泳が得意な人だけで教えるよりもみんなで賑やかにやる方がリラックスできるし楽しめるかなと思って。
やっぱり水泳って自信が持てない子や前向きになれない子もいて、この行事に対して「地獄の5日間だ」って言う子もいるんですよね。なので、泳ぎ自体を上達させるというよりは楽しんでもらえるようにすることを心がけていますね。
生徒の気持ちに寄り添って活動されているのがよく伝わります。5日間の生活を終えた時はどんな気持ちでしたか?
私が担当した子は他の子たちよりも少し短い距離のコースで泳いだんですけど、距離の長さとかそんなことは関係なく、頑張って泳いでる姿や楽しそうな姿が見られたことが本当に嬉しかったですね。
OBOGとも毎年夏にしか会えないけど、濃い時間を過ごせて本当に良かったなという気持ちになります!
最後に、今後助手として活動をする上での意気込みを教えてください!
遊泳会に所属していると実は初等科のプールの授業の先生もできるんです。初等科はこれまでの生活の中でも一番思い出が深いところなのでこういう形で関われるのはすごく嬉しいですし、遠泳の助手と合わせて頑張っていきたいです。
年齢が上がるとどうしても児童から、“教える側”と“教えられる側”というように立場を分けて見られてしまうと思うんですけど、まだ学生であることを活かして来年以降もまた携わっていきたいです!