美学生インタビューInterview
夢は獣医師!やりたい仕事がたくさん
獣医になりたいと思ったのはいつからですか?
中学2年の頃です。もともと小さい頃から動物園の飼育員になりたいと思っていたんですが、中学の時に職業体験で動物園に行く機会があって、そこで職員の方からお話を伺って「飼育員としてできること」と「獣医ができること」の違いを感じました。そのことがきっかけで、医学にも興味があったこともあり獣医を目指すことに決めました。
現在、麻布大学の獣医学部ではどのようなことを学んでいますか?
1年生のあいだは基礎を学びました。高校の生物の延長みたいな感じですね。また、大学の附属病院に入院している産業動物(牛など)の飼養管理を行う実習もあって、実際に動物と接しながら獣医療についての知識を習得しています。
大変なのは「解剖学」です。人体の作りだけを覚えるお医者さんと違い、獣医は牛・馬・豚・犬・猫・ウサギなど多種多様な動物の身体の構造を全部覚えなくてはいけないので本当に難しいんです。2年生からは解剖の実習も始まるので楽しみです!
獣医というと男性の方が多いイメージですが、学部内の男女比はどれくらいですか?
業界全体としては男性の方が多いですが最近では若年層を中心に女性の獣医も増えてきていて、麻布大学の獣医学部では半々くらい、むしろ女性の方がちょっと多いくらいです。でも、女性の獣医は結婚や出産など人生の節目で仕事を辞めていく人が多いと言われています。勤め先にもよりますが勤務時間が不規則になりがちだったり夜間の急患などもあったりするので、子育てをしながらだと厳しいというのが現実です。
宍戸さんは将来、どのような獣医になりたいですか?
獣医が活躍できる場ってたくさんあるんですよ。大動物が好きなので動物園に務めるのも憧れるし、農家を訪問してまわる産業獣医や競馬場の獣医、町の獣医さんもいいなぁって。他に、野生動物の保護にも興味があります。やりたいことが多すぎて今はまだ絞れていません。幸せな悩みですね。
オーケストラ団体で被災地の復興支援。気仙沼に行って感じたこと
勉強以外に何か取り組んでいることはありますか?
小さい頃からピアノをやっていて、中学2年から高校卒業までは吹奏楽部でクラリネットを吹いていました。高校1年の時から現在まで、「Mother Earth Project(マザーアースプロジェクト)」というオーケストラ団体の一員として演奏会などに参加しています。
Mother Earth Projectについて詳しく教えてください。
東日本大震災をきっかけに私と同い年の子が立ち上げた学生団体で、「音楽を通して社会貢献をすること」を目的に活動しています。メンバーは、下は中学3年から上は大学生まで。演奏会によって参加する人数は違うんですが、現在は60人ほどの学生が登録しています。
被災地を中心にこれまで9回の演奏会を開催していて、2016年の夏には3泊4日で宮城県の気仙沼を訪れました。現地の子どもたちを対象にオーケストラ楽器の体験イベントを開いたり、公民館などで演奏会を行いました。赤ちゃん抱えたお母さんからおじいちゃんおばあちゃんまでたくさんの方が演奏を聴きに来てくださったり、逆に向こうの漁師の方々が歌を披露してくれたりと、とても濃い時間を過ごすことができました。
気仙沼で印象に残っていることはありますか?
演奏会が終わってから現地のおじさんたちと食事をする機会があったんですが、お酒が入ると色々なことを話してくれて。例えば今、被災地の海岸に“防潮堤”を作ることについてメディアでも報道されているじゃないですか。あれって現地でも意見が割れてるみたいで、「津波が怖い」「被害を防ぎたい」って言う人もいれば、「防潮堤を作ることで海も朝日も見えなくなる」「刑務所みたい」って言う人もいて。(津波で流された場所は今は草むらになっているので)「誰も住んでない場所を守るために俺らの海は壁の向こう側になってしまうのかい?」と嘆くおじさんもいたんです。そういう生の声って、現地に行かなければ知ることができなかったことだなと思います。
6年前は人が住んでいて電車も通ってた場所が荒野になっている現状なども、実際に足を運ばないと見れないし感じられない。思うことは人それぞれ違うだろうけれど、“行って感じること”って大事だなと思いました。まだまだ人手が足りていないところもたくさんあるので、都会の人たちにはぜひ被災地へボランティアに行ってもらえればなって思います。
今後、Mother Earth Projectで訪れたい場所はありますか?
熊本に行きたいね、とメンバー間で話はしています。気仙沼で子どもたちを対象にした楽器の体験イベントがとても好評だったので、次は熊本の子どもたちにも音楽を楽しんでもらえたら嬉しいです。
美学生プロフィールProfile
担当カメラマン・インタビュアーCameraman & Interviewer
山本 貴一
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