美学生インタビューInterview
根拠のない自信を失ったからこそある、今の自分
どうして日本大学の文理学部化学科に進学したんですか？
もともとは医学部を目指していました。高校生の頃は自分に対して過信している部分があって「自分はやれば何でもできるけどやらないだけだ」と思っていたので、医学部を目指して浪人していた時も初めの数年は慢心状態でした。しかし、結果がついてこなくてだんだんと自信がなくなっていきました。初めから医学部に挑戦するのは三年で諦める予定だったので、特に三年目は精神的にすごく追い込まれてしまいましたね。「やればできる」と思っても、結局何もしていなければできるはずがないんだと実感しました。そこで自分に対する根拠のない自信を失ったからこそ、等身大の自分とちゃんと向き合えたと思います。その後は医学の道ではなく、教員になろうと思い今の学科を受験し入学しました。でも、教育学部の化学科に入学したつもりが、まさかの勘違いで化学者を目指す人が行く学科に入ってしまったんです（笑）僕は文系の学生なので、学科の周りのみんなとはなかなか話が合わなくて初めは苦労しました。でも、今となっては悪かったことも含めて、良い経験ができたと思っています。
“変えたいをカタチにする”学生団体「たら×れば」
勉強以外に大学生活で取り組んでいることはありますか？
学生団体「たら×れば」という団体を設立し、キャリア教育のワークショップを開催したりしています。設立したきっかけは？
初めはある会社のインターンとして働かせてもらっていたのですが、その会社は学生のインターン生のみでまわしている部署があって、そこで自分にはないものを持っている尊敬できる人たちにたくさん出会いました。それからは、“人から得た知識の分だけ自分のものになる”と考え、色んな人に話を聞き、がむしゃらに人脈作りに励みました。話を聞いた人の中には、伊勢谷友介さんなどもいましたね。 そして大学2年生の終わり頃に、「自分の力でビジネスをしたい」と思って独立し、発足させたのが「たら×れば」だったんです。学生向けに就活イベントを企画して、だんだんと収入を得られるようになっていきました。その後は、「3桁の売上があがる仕事をする」を目標に活動し、その目標もなんとか三ヶ月で達成することができました。就活イベントを企画しているとのことですが、どんなイベントなんですか？
「たら×れば」の理念は“変えたいをカタチにする”というもので、主に地方の学生と東京など大都市にある企業さんとの懸け橋のような存在を担っています。受け入れてくださる企業さんを見つけて、その後Facebookなどで学生に呼び掛けて参加者を募集をし、興味のある学生たちに集まってもらって企業見学などを実施しています。なかなか企業と繋がれない地方の学生たちにとって、少しでも身になる経験になってもらえればなと思います。また最近では、高校や大学から依頼を受けてキャリア教育×地域活性化関連の授業なども行っています。
どうしてこのようなイベントを開催しようと思ったんですか？
「色々な経験をしたい」と思っている学生はたくさんいると思うんです。でもその一方で、そういった環境を手に入れることが難しくて断念してしまっている学生も多くいるはずなんですよ。そんな、“意欲はあるけどなかなか行動できていない学生たち”に環境を与えてあげたいと思ったんです。未来の自分の子どもたち世代にはその点での苦労をさせないようにしてあげたいですね。嫌なことにも逃げずに向き合うこと
清水さん自身はこの先どんな人でありたいですか？
僕はそんなに精神的に強い人間じゃないので、嫌なことから逃げ出したいと思ってしまう性格なんです。仕事に関しても本心では嫌なことは極力したくないなと思っていたりします。だから、そんな自分を正すためにも自分の中のルールとして、言い訳のできない環境に身を置いて逃げられないようにしています。これから先も、嫌なことにも逃げずに向き合っていくことを大切に生きていきたいと思います。清水徹也くんおすすめの本
