美学生インタビューInterview
女性の体の問題をもっと男性に理解してほしくて
大学院では何の研究をしていますか?
女性アスリートの月経障害について研究しています。
大学時代にスポーツ栄養の勉強をしていたので、大学院では子どものスポーツ栄養について研究しようと最初は思ってたんです。でも、ある出来事がきっかけで女性アスリートの月経障害について研究していこうという思いに変わりました。
「ある出来事」とは何ですか?
ある日、新聞に「女子アスリートの障害」についての特集が掲載されていて、それについて大学院で男性の友人たちと話したんですよ。
女子アスリートの障害というと例えば生理不順などがあるのですが、私が生理不順の問題に関して話しても誰もそれに関する知識を持っていなくて私の話についてこれなかったんですよね。これが本当にショックだったんです。女性特有の悩みを、男性はその知識が薄いから理解するのが難しいということをまざまざと実感させられました。
その原因は、社会がどこかセンシティブに女性特有の体の問題を扱っているからだと私は思ったんですよ。女性の問題だから、という理由で女性だけでそれを抱えるのはおかしいじゃないですか。
この出来事がきっかけで、私はもっと女性の体の問題を男性にも理解してほしくて、女性アスリートの月経障害について栄養面からの解決方法を研究していくことにしました。私の研究したことが、女性アスリートのためだけではなく、世の男性が女性の体の問題に関して知見を広めてくれることに繋がることを願います。
ひょんなことからサッカーに関わるバイトをすることに
今、何かアルバイトはしていますか?
ヴィッセル神戸ユースの寮でバイトをしていて、主に食事を作っています。
寮の食事って聞くと、学校での給食のように一ヶ月の献立が決まっているイメージを抱くかもしれませんが、この寮ではその日の献立はその日に考えています。例えば寮の冷蔵庫にしいたけがたくさん余っていれば、そのしいたけを使って何を作ろうか考えるんですよ。昨日は鶏肉を使ったから今日は豚肉を使おうなど、結構自由に考えて料理しています。
このバイトを始めたきっかけを教えてください。
サッカーに興味を持ちたかった、というのがこのバイトに辿り着いたそもそものきっかけでした。
大学時代にサッカーを専門とする教授のゼミに入りたかったのですが、当時の私はサッカーに全く興味がなかったんです。その教授は授業の初めに30分ほどサッカーの話をするのですが、関心が無かったせいで聞いているうちにいつも寝ちゃっていたんですよ(笑)
このまま不真面目に思われてその教授のゼミに入れなくなるのは嫌だったので、とりあえずサッカーに興味を持つところから始めてみようと思い、神戸FCというサッカーチームのコーチのバイトを始めたんです。コーチといっても幼稚園児相手のコーチだったので、技術的なことを教えるとかではなく、サッカーを好きになってもらうために体を一緒に動かして遊んでいたという感じなんですけどね。
そして、その後無事に希望するゼミに入ることができて、そのゼミの紹介で始めたのが今やっているヴィッセルユースの寮でのバイトでした。私がこんなバイトをやっているなんて、サッカーに興味がなかった頃の私からは考えられませんね(笑)
美学生図鑑を最後に
美学生図鑑のモデルに応募した理由を教えてください
私自身を飾る最後の場として美学生図鑑に応募しました 。
私は大学2回生の頃からサロンモデルや雑誌などの撮影を色々なところでさせていただいていたのですが、ある日の撮影で14歳の女の子と一緒にモデルをする機会があったんです。その時に「もう22歳の私では若い子には敵わない」と思ったんですよね。例えば、メイクの時に肌に塗るものが14歳の子と比べると私の方が明らかに多いわけですよ(笑)「もう私も歳なんだなぁ」としんみり感じちゃいましたね。
周りのサロンモデルをやっていた友人たちも社会人になるのを機に辞めていったり、私自身も最近は大学院での勉強が忙しくて撮影も断り気味になってきていて、そろそろ潮時かなと思い始めたんです。「引退」というと少し大げさかもしれませんが、最後に何か一つ記念として出てみようと思い、美学生図鑑を選びました。