美学生インタビューInterview
人を信じられなかった過去、立ち直った今 他人軸ではなく“自分軸”で生きようと思った理由とは
ミスキャンパス同志社に応募したきっかけを教えてください。
大学生活の集大成として新たな挑戦がしたかったからです。
私、3回生の頃から被写体活動をしているんです。同じ撮影会に所属している子たちの多くはミスコンなどの表に出る活動をしていて、輝いている姿や頑張る姿にとても影響を受けていました。ミスキャンに出ることは私にとっては大きな挑戦でしたが、今のうちにしかできないと思って、大学生活ラストのタイミングで応募しました。
どうしてミスキャンが大きな挑戦だと感じたんですか?
人にどう思われるかが気になってしまう性格で、表に出るのが苦手だからです。実際に、撮影会には2回生の頃に声をかけていただいていたんですが、なかなか踏み切れずに1年近くだらだらしてしまいました。どちらかというと自分のキャラクターはわいわいふざける方なので、周りの目を気にしてしまうところは意外に思われます。
なぜ、人の目が気になるようになったんですか?
私は観察力が高い方で、人の気持ちや考えていることに敏感なんです。「実際はこう思っているのでは?」、「本当は違うのかな?」など必要以上に感じ取ってしまい、人を信じることがあまりできませんでした。もちろん考えすぎな部分もあるとは思うんですけど、素直に言葉を受け止められず、不安になってしまうんです。
この一面はあることがきっかけでした。普段はみんな仲のいいグループが、相手がいないときにある子を下げておもしろおかしく話している場面に居合わせたんです。まるで自分が言われているかのように辛い気持ちになりました。それで、誰かが私を良いふうに言ってくれたとしても、本当はそう思っていないのかもしれないと思い始めて、人付き合いが怖くなりました。
そうだったんですね……。
でも、今では悩むことが少なくなりました。というのも、真面目に頑張っている人のことを小馬鹿にしたり否定したりするのは憧れという嫉妬の感情の一つであって、本当は頑張りたいのに頑張れていない自分に対して言っているのだということをある本で読んだからです。きっと本人はそんなに深く考えもせず発言しているんだと思います。その人を責めたいわけではなく相手は誰でもいいんです。アンチコメントも同じだと思います。
そう考えると、こんな小さなことに囚われて自分の人生に面白みがなくなるのはもったいないなと思いました。一部の人の振る舞いや人目を気にしすぎて、一度きりの人生を何もできずに終えてしまうのは惜しいことだなって。自分の気持ちに正直に本音で生きること、それが私にとっての幸せだと気づきました。
また、お母さんの言葉も考え方が変わったきっかけの一つでした。私にとって一番何でも話せる存在はお母さんなんです。悩みごとを相談した時に「他人を変えようと思っても変えることはできない。変えられるのは自分自身だけ。自分を幸せにしたり満足させたりすることは、自分次第で何とでもなる!まずは自分を大切にして自分を満たせたら、身近な人に優しくなれるでしょ。シャンパンタワーを思い浮かべて!一番上のグラスが自分、二段目が家族、三段目は友達、というように一番下のグラスまでシャンパンを満たそうと思ったら自分自身をたくさん満たさないと無理でしょ。」と言われたんです。確かにそうだな、上手いこと言うなと思いました(笑)それで、他人軸ではなく“自分軸”で生きようと決めたんです。
大きな一歩を踏み出したんですね。
自分が悩んでいたからこそ、ミスキャンの活動では「もっと自分の気持ちを尊重して自分を大切にしていこう」ということを皆さんに伝えたいです。
実際に、自分があんまり良くないな、好きじゃないなと思ったことには無理に合わせず自分のやり方を突き通すようにしています。自分を偽るようなことはしたくないんです。もちろん応援してくれる方はとても大切ですが、だからといってなんでも下手に出ることはしたくありません。
活動中、特に中野さんの自分らしさが出たエピソードはありますか?
関関同立フェスでのことが印象に残っています。
以前から私の中で“ファイナリストはおしとやかで上品で落ち着きがある人が理想で適している”という固定観念がありました。どちらかと言えば私はあまりそういうタイプではないので、自分を出していくにあたって葛藤した部分の一つでした。
そんな中、関関同立フェスの自己PRがありました。どんな特技を披露しようか悩んだすえ、私は過去に披露した時に友達が笑ってくれた“早口言葉”を披露しました。「アナウンサー志望でもない私が早口言葉?」と疑問の声もあり、正直その選択が正しかったのか直前まで不安でいっぱいでした。
しかし、本番では「まずは自分自身が楽しもう!」とノリノリで披露すると、観客席が大盛り上がり!「もしかしてその日の一二を争うんじゃないか?」と思ったくらい、たくさんの歓声と拍手が聞こえてきたんです!(笑)
イベントが終わり、被写体時代から知ってくださっていたファンの方からは「ミスコン前から変わらない安優ちゃんで安心したよ!最高だった(笑)」とコメントを頂きました。「このままの私でよかったんだ」と肯定してもらえた気がして本当に嬉しかったです。
「無理に応援してほしいわけでも肩書きが欲しいわけでもない」心が温かいからこそ語れるグランプリへの思い
応援してくれる方とはどのような関係性を築きたいですか?
皆さんの心の拠り所になりたいです。自分に対しては素を出してほしいし、それを受け止めたいです。うわべだけの誰でも言えるような優しい言葉をかけるわけじゃなく、相手の気持ちを受け止めつつ、その人のためになれるような存在になれたら嬉しいです。そして、私の言動で笑顔を届けられたらそれが一番幸せです。
ライブ配信でのアイテムについては、もちろん頂けるのは本当に嬉しいしありがたいというのは前提ですが、無理をしてまではしてほしくないと思っています。あまりにアイテムのおねだりをしなさ過ぎてファンの方に「もっとしなさい!」と怒られたほどです(笑)
ライブ配信の魅力って、応援してくださる方とリアルタイムで関われることだと思っているんですよね。それをもし「ランキングを上げるための時間だ」という認識に変えてしまったら、私もファンの方々も心から楽しめない気がしてしまうので、自分の負担にも見てくださる方々の負担にもならないよう気をつけていました。
「すっぴんからの顔面工事配信」や「筋トレ配信」など見ている方々が笑って楽しんでくれそうな企画をたくさん考えて、皆さんとの笑顔溢れる交流の時間をとても大切にしていました。
無理に応援してもらってグランプリを獲るのは、中野さんにとって望ましくないんですね。
そうですね。応援してくださる方を持ち上げて何かをお願いして、その結果グランプリを取っても素直には喜べないと思います。それよりも価値があるのは、日頃の活動を通して私の魅力を感じてくださり、その関係性の中で応援してくれる方が増えて投票してくれた結果、獲れたグランプリだと思っています。
グランプリって自分の経歴になると思うんですけど、肩書きには興味ないんですか?
大事なのは今と未来であって過去ではないし、その人自身の魅力だと思っているので、正直経歴や肩書きに対しては昔からあまり興味はありません。ですが、苦手なことにも真摯にチャレンジし努力し続けてきた自分への最大評価として、色々な形で応援し支えてくださった方々に最大限の感謝を伝えるための一つの方法として、グランプリは絶対に獲りたいです。
ミスキャンに応募したのは、肩書き欲しさよりも色々な経験ができるという環境に惹かれたからでした。この数か月でも、ミスキャンに出場していないとできなかったさまざまな体験や交流をさせていただきました。貴重な経験ができたことをとてもありがたく思っています。
ミスキャン活動の中で何か得られたものはありますか?
“自分らしさとは何か”がわかってきました。今までは自分のことを主体性がなく中身のない人間だと思っていたのですが、案外、自分の考えを持てていたんだなと気づいたんです。
これまでの私は誰かといることが充実感に繋がるタイプで、自分で自分を満たせていませんでした。たぶんそこまで夢中になれるようなことがなかったからだと思います。ですが、ミスキャン活動には夢中なんです!「こういう投稿をしたら楽しんでくれるかな?」、「どんな企画がいいかな?」と案を練ったり、色々な所に行って投稿のための素材を作ったりしていると、自分で自分を満たせていると初めて思えたんです。
きっと自分の頑張りが自分のためだけになるのではなく、誰かに喜んでもらえているからここまで頑張れているんだと思います。これからもさまざまな投稿で皆さんの日常に彩りを添えたいです。
最後にファイナルイベントへの意気込みを聞かせてください!
この活動の集大成の場だと思うので、 まずは全力を出し切りたいです。
自己PRではピアノ演奏を披露します。ピアノを弾くのは7年ぶりであるうえ、披露するのは失敗する確率が高い、自分にとっては高難度な曲です。リスクを考えて安全な選択を取ろうか迷いましたが、妥協してしまうと心残りができる気がして、自分の思いが乗った曲を選びました。私が大切にしたいことと歌詞がリンクしているんです。本番、たとえミスをしてしまったとしても「やり切った!」と心から思えるように練習を頑張ります!是非当日は生で聴きに来ていただけると嬉しいです。
美学生プロフィールProfile
担当カメラマン・インタビュアーCameraman & Interviewer
井上 翔也
僕も昔から美学生図鑑の読者でした!美学生図鑑は1日1度見に来るだけで癒される、そんな場所です。美学生たちの煌めいた一瞬を皆様にお届けすることが出来るよう頑張ります!
>担当モデル一覧はこちら