美学生インタビューInterview
目指すは売上1位!ライトスタンドを駆け上がります
これまでの大学生活で最も力を入れたことを教えてください。
1回生の時からやっているビールの売り子のアルバイトです!甲子園球場で阪神タイガースの試合があるときは毎回出勤しています。
どうしてビールの売り子をやろうと?
単純に、大学生っぽいことをやりたいなと思ったんです。ただのアルバイトじゃなくて、ちょっとレアなことをやってみたかったんですよね。
アルバイトはこれまで5つくらい経験していて、野球のオフシーズンを中心にカフェや居酒屋、コールセンターでも働いたことがあります。でも、私けっこう飽き性で(笑)ずっと続けているのは売り子だけなんですよ。
売り子の具体的な仕事内容を教えてください。
ビールの入ったタンクを背負って観客席を歩いてまわって、注文が入ったらカップに注いで販売します。タンクの重さは約15キロ。ビール14杯くらいの量です。14時から試合が始まるデーゲームの日であれば、12時半くらいから売り始めて、早ければ17時に終了、試合が長引けば22時くらいになることもあります。
かなりハードですね……!
めちゃくちゃ体育会系のアルバイトだと思います。私は中学高校ともに文化部だったので、最初の頃は体力的にも精神的にもきつかったです。スタンドの階段を上るのだけで精一杯で、1試合で80杯くらいしか売れませんでした。
売上をアップするために工夫したことはありますか?
まずは売上1位の先輩を真似ることから始めました。例えば、お客さんに呼ばれたらすぐに駆けつける。機敏に動ける売り子はお客さんからの評判がいいんです。
それと、私が担当している外野席のライトスタンドは年間指定席を持っているようなコアなファンの方が多いエリアなんですよ。なので、そういった方々と仲良くなって自分のことを覚えてもらうことを目指しました。
そこでまずは私自身がお客さんのことを覚えようと思って、お客さんの似顔絵と名前と特徴を書いたノートを作ったんです。私は人の顔と名前を覚えるのがめちゃくちゃ苦手なんですが、この方法は効果てきめんでした!
すごい!そんな努力があったんですね。
するとある時、お客さんが私の名前を呼んでビールを頼んでくれるようになったんです!“普通のお客さん”が“常連さん”に変わった瞬間というか、そういう関係性を築くことができたんだなと実感できてすごく嬉しかったのを覚えています。
地道にコミュニケーションを重ねていった結果、2回生の夏には1試合で250杯の売上を達成して、外野席のキリンビール担当の売り子の中で2位になることができました!
素敵な話ですね。このアルバイトは大学卒業まで続ける予定ですか?
そのつもりです。ビールの売り子ってお客さんとの距離が近くて、友達みたいな関係性になれるところが魅力なんですよね。他のアルバイトにはない楽しさがあって、それがこのバイトを続けられている理由かなって思います。売上1位を目指してこれからも頑張りたいです!
後悔は無し!成人式を欠席して今宮戎神社の福娘に
アルバイト以外に大学生活で思い出に残っている出来事はありますか?
今年の1月に大阪の今宮戎神社で福娘として活動させていただいたのが印象に残っています。
応募のきっかけは?
母と祖母に勧められたんです。私自身はそれまで福娘の存在は知らなくて、応募する段階になって初めてその規模の大きさや審査過程を知りました。こういったものに応募するのは初めてだったんですけど、特に不安はなくてどちらかというと気軽な気持ちで挑戦しました。
今宮戎福娘の最終審査では15秒間の自己PRタイムがありますよね。古川さんは何を披露したんですか?
森七菜さんの『スマイル』をウクレレを弾きながら歌いました!実は私、中学時代はマンドリンギター部に所属していて、家にギターやウクレレがあるんです。ブランクはあったんですけど、最終審査前の1、2週間で練習しました。
ウクレレは良いアイデアですね!
審査会場に手軽に持ち込める楽器、と考えるとウクレレが一番いいなと思ったんです。手元に何かあると安心材料にもなるかなって(笑)
本番ではなんとか間違えずに弾くことができました!めちゃくちゃ緊張したんですけど、ステージに上がったらもうやるしかない、失敗してもいいからやりきろう!という気持ちになりました。
自己PRで楽器を演奏した人が他にあまり居なかったので、その点が審査員の方の目に留まって福娘に選んでいただくことができたのかも知れません。
十日戎での奉仕活動の感想を聞かせてください。
正直、とてもハードでした。朝5時から着付けをして、終わるのは夜7時。それが3日間続きます。お昼の休憩時間も15分しかなく、その間にご飯を食べてトイレに行って身だしなみを整えて……まさに分刻みのスケジュールでしたね。アシスタントの方が「残り何分です!」って声をかけてくださったりして、時間管理能力が身についた気がします。
境内での奉仕活動では参拝者の方とのコミュニケーションに苦労しました。というのも、透明のビニールのパーテーションがあって声が聞き取りづらかったんです。おそらく参拝者の方も私の声が聞こえづらいだろうと思い、3日間ずっと大きな声で話していました。なので、最終日は疲労感がすごかったですね。
でも、縁起物を授けた時に「お姉ちゃんのおかげで良い年になりそうやわ!」など嬉しい言葉をかけてくださる参拝者の方もいらっしゃって、大変な中でもやり甲斐を感じました。今振り返ると、キラキラとした眩しい思い出です。
改めて、福娘に挑戦して良かったと思いますか?
はい!これまでの人生で「○○を成し遂げた」と胸を張って言えることがなかったんですけど、今回の経験で自分に自信を持てるようになりました。また、共に苦楽を乗り越えた40人の福娘の子たちとは活動が終わってからも集まる機会があり、一生の友達と呼べる子もできました。
実は私、福娘の活動のために成人式を欠席したんです。前撮りは済ませていたんですけど、十日戎と日程がかぶっていたので当日は参加できなかったんですよね。一生に一度の晴れの日だし、旧友にも会いたかったので行きたい気持ちも山々だったんですけど……福娘の方を選ぶことにしました。
でも、後悔はしていません!十日戎の活動以外に、テレビ局や吉本、松竹への挨拶回りといった貴重な経験もさせていただきました。福娘を務めたことは私にとって誇りですし、人生において大きな財産です。