美学生インタビューInterview
「自分を変えたい!」という決意が自信に繋がっていった!
大手前大学のメディア芸術学部では何を学んでいますか?
映画や演劇、音楽について学んでいます。中学生の時に韓国のアイドルにハマって、芸能人などの人前に出て輝いている人たちへの憧れを持つようになったのがきっかけです。
私の学部の演劇の授業では学生自身が実際に演技をすることも多いんです。即興力を鍛えるためにコップを一つ与えられてそれで何かしてね、みたいな授業もあって、最初はどうしていいかわからなくて戸惑いました。憧れだけで学部を選んだので今まで特に演劇について勉強したことがなくて、入学当初は本当に焦りましたね。
人前に立つのは好きなんですか?
高校生の時までは自分に自信がなくて、人前に立つなんて考えられませんでした。そんな自分を変えたくてあえて演劇について学べる学部を選んだというのもあります。昔は授業中に発言することさえできるだけ避けていました。
そんな風には全然見えないです!
芸能人に興味を持って自分も人前で輝ける人になりたいなって思うようになったんです。でも、鏡や写真にうつる自分の姿は芸能人と違って可愛くなくて、私は人前に立てるような人じゃないと思っていました。
そんな卑屈な自分がずっと嫌いで、変わりたいとずっと思ってたんです。そこで、あるあるかもしれないですけど、高校生になるタイミングで眼鏡からコンタクトに変えたり。それでも最初はやっぱり自信は持ち切れなかったです。
大学生になる時って環境が大きく変わる転機だと思うんですよ。だから、そこで「絶対に変わってやる!人に可愛いって思ってもらえるような人になる!」って決意しました。そして、可愛い髪型やメイク、立ち居振る舞いなどを実践していったんです。
外見って観察できるものだから自分でも変化にちゃんと気づくことができて、自信がだんだんとついてきたんです。そうすると堂々と笑えたり、初対面の人にも自分から声をかけることができるようになりました。
幼馴染にも「本当に明るくなったね。」って言われるくらい変わりました。「可愛くなる」という決意一つで性格まで変わるんだって自分でもびっくりです!
自信がついたことで臆することなく人前に立てるようになったんですね。
とはいえ、大学に入った当初はまだ慣れていなくて、学期に何度かある発表授業の日は休みたいって思うほど嫌でしたね(笑)
でも、何回かやるうちに慣れてきて、人前に立つのが楽しいって思うことがだんだん多くなっていきました。恥ずかしさとか緊張はあるんですけど、準備して発表をしたら見ている人の反応がちゃんともらえるんです。それがやりがいになって次も頑張ろうって思うことがだんだんと増えていきました!
ダンス部の公演でMCに挑戦!あの快感が忘れられなくて
大学で演劇の勉強をしているとのことですが、将来は女優などを目指しているんですか?
人前に立つ仕事をしたいと思っていて、今はアナウンサーを目指しています。
光栄なことに自分の声を褒めていただくことが多々あって、アナウンサーを勧められて「確かに自分に向いているかも!」と思って目指し始めました。ダンスや歌を人前で披露するのも好きなんですけど、それ以上に話すのが本当に楽しいんです!
これまでに授業以外で人前で話す経験はあったんですか?
大学の学園祭で、所属しているダンス部の公演の時にMCをやらせていただいたことがあります。2回生の時にたまたま先輩にMCを任されて、その時は人前に出たこともそんなになかったので嫌だったんですけど、本番になってみるとすごく楽しかったんです!
原稿は先輩が作ってくださっていたので、それを数日前から読み込んで練習しました。何曲かダンスを披露するんですど、その曲と曲の間に数分話すんです。見ず知らずのたくさんの人の前で話す機会が初めてだったので緊張したんですけど、お客さんの注目が自分に集まっていることがすごく快感でした。皆が自分を見てくれているのがとても嬉しかったんです。
その快感が忘れられなくて、今年も絶対MCをやりたい!と思い、去年はまだ学園祭の詳細とかも決まってない時期に部長に直談判してやらせてもらいました。
去年は原稿も自分で作ったんです。曲紹介、メンバー紹介、その演目の見どころをそれぞれの曲の担当者に聞くんですけど、それだけだと準備に時間がかかってしまったら間が持たないので、雑談とかも含めながら原稿を考えました。
ただ、去年はオンラインでの開催だったのでお客さんの反応が直に感じられなかったんですよね。お客さんに直接話すことはできず寂しかったんですけど、カメラが4台くらい設置された状況で話すのは新鮮で、カメラの奥にいるお客さんのことを考えながら話していました。
一昨年とは違った形になったんですけどそれでも本当に楽しくて、もっと皆の前でしゃべりたいなっていう気持ちが強くなりました。
今後やってみたいことはありますか?
気になることには何でも挑戦してみるっていうのが私のモットーなんです。大学生になってダンスを始めたのもそうですし、バイトも気になったものは何でもするようにしています。カフェで働いていたこともありますし、最近カジノのディーラーのバイトも始めました。
しかも、始めたことに対して熱中することが多いんですよね。ピアノもずっと習ってたんですけど、好きな曲があったら1か月くらいずっと練習して弾けるようになったり、カフェでバイトしたことをきっかけにコーヒーに興味をもった時は自分で美味しい豆を専門店に買いに行ったりしました。
今はとにかくアナウンサーになるための勉強で忙しいですが、時間ができたら興味のあることにたくさん挑戦したいなと思っています!
内気な自分を変えられたのは陽気な国の血筋も関係が……?
今後、学んでいきたいことはありますか?
演劇がメインの授業が多いんですけど、勉強しているうちに映画や音楽について興味を持つようになったんです。映画は大好きですし、演劇よりも日常的に触れることが多いので勉強するならそっちをメインにしたいって思っています。
あと、クラシック音楽を聞いて癒されるなって思うことがよくあるので、どうしてクラシック音楽には癒しの効果があるのかについても研究していきたいです。
クラシック音楽が好きなんですね!
他のジャンルの音楽も幅広く聞きます。一人カラオケが大好きなんです。高校の時にハマって、友達の誘いを断ってまで行っていたほどです(笑)
最近はR&BとかHIPHOPとかの海外の曲を歌うことが多いですね。リズムに合わせて歌う感じが心地よくてついつい聴いちゃいます。日本語の曲だと音楽を聴きながら歌詞について考えちゃってリラックスできないので洋楽を聴くことが多いです。
洋楽を聞きはじめたきっかけなどはありますか?
両親が洋楽を聴いていたことが大きいんじゃないかなって思います。父がビートルズとかをよく聴いていたこともあるんですけど、実は母がフィリピン人なんです。だから家で流れているのはいつも洋楽でした。
内気な自分が変われたのも半分はフィリピンの血が入っているからかなって思っています。フィリピンの人って本当に陽気だって思うことが結構あるんですよ。
例えばどんなことですか?
向こうにはたくさん親戚が住んでいるんですけど、3月にコロナの感染拡大で首都のマニラがロックダウンされてしまったんですよ。その親戚はマニラから少し離れたところに住んでいるので都市部への買い物に全然行けなくて困っているって話は聞いていたんです。
でも、「みんなでマスクして家の中で生活しているよ!」って写真付きで楽しそうなメールが送られてきたんですよね。困難に直面していても逆にそのイレギュラーな状況を楽しもうって物事をポジティブに捉えるのがフィリピンの人たちは上手なのかなって思います。
私も人前で緊張しているときに、自分は見ている方を楽しませる立場に立っていると考え直して自分自身も楽しもうとするところとかは似ているのかなって思っています。
日本とフィリピンの違いを感じることはありますか?
フィリピンの成人のお祝いは日本と全然違います!フィリピンでは女子は18歳の時に成人のお祝いをするんですが、とにかく豪華なんです。日本みたいに大勢で集まってお祝いするのではなく、家族や親しい友人と誕生日にお祝いパーティーを開くんです。
私は日本での成人年齢である20歳の時に親戚の皆が計画してくれて。春休みの関係で誕生日の10月ではなく3月に盛大なパーティーを開いてもらいました。
どんな感じなんですか?
会場を借りて風船とかを使って飾り付けて、ウェディングケーキくらい大きなケーキを用意してくれたんです。豪華な食事を食べて、親戚の皆からメッセージと花束をもらいました。
「Debut(デビュー)」っていう文化なんですけど、本当に楽しくて今までで一番の思い出です。計画してくれた母や親戚に本当に感謝しています。
親戚の皆さんとは何語で話しているんですか?
親戚はフィリピンの公用語のタガログ語で喋るんですけど、私は全く話せないんです(泣)母に全部通訳してもらっています。
成人のパーティーでも、親戚みんなからせっかくメッセージを伝えてもらえるのに母の通訳を挟まないと理解できなくて……。だからタガログ語を習得して親戚と喋れるようになりたいです!祖母ももう高齢なので生きている間にタガログ語で話して、感謝の気持ちを伝えたいです。
あと、フィリピンの人って日本人に優しくて、道を歩いてたら話しかけてくれるんです。それも楽しくて、現地の言葉で話すことができたらもっとフィリピンの文化を楽しめるんじゃないかなとも思うので勉強頑張りたいです。